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作られた。システム。
・・・・・始まったら、止まらない?
条件が崩れるまで。
[するりと言葉が落ちた。
視線はエーリッヒの動作を見ているようで、見ていないよう。]
[初めて聞く単語、与えられる情報量の多さ。]
[それらをうまく処理できずに、ただ会話には賢明に耳を傾ける。]
[エーリッヒの手帳は、どんな魔法だろうと思いながら、描かれた絵と、それが消えてゆく様を見ていた。]
必要悪…… ねえ。
まあ、己の唱える正義を振りかざしたいのなら、
なくはない話だよね。
その話を信じて、本当だと思って、肯定するわけじゃないけれど。
[終わり際に、付け加えた。
お婆から聞いた話と符号し過ぎて、嫌になる]
[修道女に問われて、答える。]
貴女も、違いました。
…人狼じゃなく、人間。
[力を使った疲労感と傷の痛みに、朦朧としてくるのをなんとか抑えるが、座り込んだまま立てない様子。]
[その動作をまじまじと見ている視線に気がつく。
図工の先生だというその女の、手の中にも手帳。
まるで自分の真似をするように。]
そう、始まったら、止まらない。
あの時と同じように。
[リディの言葉に返して。
クレメンスの呟きに、一度身震いをした]
既に、始まっている、と…。
[右肩を、強く掴む]
[イレーネの言葉に聞き入るうちに、男は座り込んだエーリッヒに気付いた]
おい、傷が傷むのか?
[近付いて、その言葉を耳にする]
人狼じゃなく、人間?それはシスターのことか?
[ぼんやりとした中聞こえた、馴染みの声に似た声。]
…えぇ、師匠。
シスターも、ノーラさんも、人狼じゃなかった。
師匠、もう出来ないから…俺がやんなきゃ。
[記憶の中の誰かと混同しているのか、ハインリヒにそう答える。]
違う?
シスターと…ってことは後は、さっき描いたノーラか
場所とか時とかいうが、どういうことなんだか
[聞いているようなただ言っているだけのような感じに言い、頭を振って、どかっと席に着く]
始まったら、止まらない。
……そんな無茶苦茶な話って、あんのかよ……?
[小さな呟きが零れた]
大体、作られたとか。
わっけ、わかんねぇ……。
[余りにも唐突過ぎる話に理解が追いつかないのか、それともしたくないのか。
口をつくのは、悪態めいた言葉で]
…わたくしも?
確かに…そうなのですけど…
でも、何故あなたがそれを?
[自分が人間であると告げられた言葉。
人狼ではない、といい切るその根拠はどこから来るのだろう、と]
師匠?
おいおい、俺はお前さんを弟子にした覚えはねえぞ。
[様子のおかしいエーリッヒに、男は戸惑う様子で、けれど何か不吉なものを感じたか]
シスター、ちょっと待て、近付くな。
[エーリッヒの方を気にするナターリエを制止しようとする]
……って。
ユリアン?
[すぐ近くにいたから、その呟きは届いていて]
お前……何、言ってんの?
[戸惑いながら、視線を辿る。
その先にある姿に、一つ、瞬いて]
エーリさん。
継いでいたんですね。
[震える声で。
その力は。条件を崩す為の大きな力。
それで見つけられたのは]
…っぁ。
[小さく呻く。フラリと体が傾ぐ。
近付いてきた影の方へと]
[エーリッヒの声は届いている]
[なるほどと思った]
[人狼の血はわかれど、そちらの血には鈍い]
リディ君も、大丈夫ですか?
[肩を抑える二人の少女]
[わかっている]
[彼女らが、聖なるしるしを持つもの]
…始まっている。止められない。
条件?
…であるならば。
[しばし何とはなしにノーラを探し、それでも見つからずに頭には奏でられていた筈のピアノの音が離れない。
...は頭を掻きながら、広間に戻った。
そこにはさっき目覚めた際にいなかったメンバーも顔をそろえていたが、やはりノーラの姿は見つからなかった
そう考えると、やはり先のピアノはノーラだったのかと思うが……]
すいません。今、誰かピアノ弾いていませんでしたか?
[何か重要な話をしている最中に悪いと思ったが、やはり何かあってからでは遅いと、あえて話を中断させるようにみんなに問いかけた]
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