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何を言ってる?
[男は、感情の消えた青年の目を見返す。猟犬…それは遠い過去の記憶に繋がる言葉。だが…]
てめえは獣じゃなく、人間だろうが!!目を覚ませ!
[目の前の色を無くした頬に平手をかまそうと手を振り上げる]
[ゆるゆると、それでも足を進め、イレーネの側に]
イレーネさん。
[声を掛ける、そっと、これ以上刺激をしないように]
大丈夫、あなたは独りじゃないわ。
わたくしが居ます…だから落ち着いて?
[蹲る彼女を、そっと抱きしめようと]
[視力は、良い。
クレメンスの声が届く前に、手が届く前に、それはしっかりと眼に入っていた。]
ああ、そっか。
せんせー。死んじゃったんだ。
[声は感情無く響いただろうか。
明るく励ましてくれた彼女の声は、もう聞けない。]
[引き鉄にかけた指。力が僅かに篭る]
[名を呼ぶ声が二つ。
瞬いた。
不意に腕から、力が抜ける]
[――ガシャン、][重い物が地に落ちる音]
[アマンダの口元に手を当て、その後に聞こえた吐き捨てるような言葉に、直接傷を見ていた...の手から力が抜けた。
銃弾位置は……致命傷だった。
まるで正確にこの場所以外ではありえないと思える程、的確な場所へと着弾した銃弾は、貫通する事もなくアマンダの体に居座っていた]
くそ! 命だぞ? 一つしかないんだぞ! 何でこんなあっさりと失わせられるんだ……!
[次第に足元へと広がってくる紅い水溜りを見ながら、それでも次にしなければならない事へと思考がシフトしていく]
(そういう風に育ててくれた父上を、初めて恨みますよ……)
[心の中で初めて家族に対する呪いの言葉を唱えた]
リディ君
[見てしまった彼女の手を引く]
外へ。
行きましょう。
シスター…
[目で彼女も促す]
[イレーネも一緒にと]
[だが動かないのなら、*その足も進むまい*]
[鉄の塊の落ちる音。
間に合った、と安堵しつつ、ユリアンの前に回りこんで]
おい、こら!
しっかりしろってば!
[声をかけつつ。
返事がないなら、肩を掴んで揺さぶろうと]
[色々な声が届く。共通してるのはそれが楽しくない雰囲気なだけ
傷口や状態。そしてなにより戦場に生きてきた感覚がなによりも冷静に助からないと告げているが
必死に指示をするミハエルにそう告げるべきか少し迷うも、己がその前に呟いた言葉が聞こえたのか。はたまた傷口を見て気づいたのか]
手当てぐらいはできる。だが死んだものを蘇らせることはできない
[淡々と無情に答えた]
[広間の方から銃声が聞こえたなら][身体が固まる]
[足は竦み][腕の傷口がずくりと疼く]
あ・・・あ・・・
[腕の傷が開いたかもしれない]
[血の匂いが脳裏に蘇る][ただ痛みをこらえている]
[呼吸は浅かった。
グラりと視界が揺れる。
見えないのに、もっと、見えなくなる]
[赤い色で満ちている。
その中に、淡い金色がある。
青が入り込んだ]
――え、 なに。
[物理的な衝撃に、あがったのは、短い声だった。
まるで状況がわかっていない、というような]
[わかっているのに。あれは、自分の意志だったと]
…ぅ…ぁ…
[声も枯れんばかりに上がっていた悲鳴は。
包まれた温もりに掠れるように小さくなってゆく]
…ぁ…わた…し…
いた…のに……なに、も…でき…っっ…!
[ヒュゥ、と喉が鳴る]
[ぐるりと広間を見渡すと、エーリッヒにはハインリヒ。ユリアンにはアーベルがそれぞれついており、女性陣には神父がついていた。
アマンダの事は残念に思うが、次に移行した思考は外へと飛び出してしまったブリジットと移っていた]
……ならマテウスさん、今この場所にアマンダさんを置いておくわけにはいきません。
[ちらりと残っている女性陣を見てから]
残酷ですが、一旦外へ彼女を運び出しましょう。
それで終わったらブリジットさんを探しに行かないと。
[そこまで口にして、...はエーリッヒよりも残酷で最悪な人間だと感じていた]
(もしかしたら、こういう残酷な心を人狼って昔の氷魚は例えたのかな?)
[人狼の成り立ちなどの話を聞いていなかった...はぼんやりとそう思った]
[あがる悲鳴、叫ぶ声、そして扉の外に飛び出していった小さな影を、男は意識の隅で捉えた。床に鉄の塊が落ちる、その音も]
馬鹿野郎……
[倒れたままのエーリッヒに、もう一度言って、手を離す]
出て行ったのはローグの嬢ちゃんか?
[立ち上がり、その場にいる人々を見渡して尋ねる。答えは、クレメンスから返っただろうか]
仕方、ないよね。
仕方ないんだよね。
こうしなきゃ、システムは崩れないんだ。
止まらないんだ。
[引かれる手。
少し身体は傾くけれど、足は動かなかった。]
・・・・・せんせーが、人狼かも知れないんだ。
[悲しくて、怖い。その筈なのに。
左肩の熱。浮ついた意識。]
なに、じゃねぇだろ……。
[返された、惚けた声に。
はあ、と一つ息を吐く]
今、何やってたんだよ、お前……頼むから、勘弁してくれ。
これ以上、状況ややこしくなると、さすがにきっついって……。
[はあ、と。零れ落ちるのは、小さなため息]
[腕の中で、掠れた声で
それでも何かを伝えようとするのを聞いて]
[何も、と言う言葉に小さく首を振って]
あなたは、何も悪くないの。
あなたのせいじゃないのよ?ね?
[子供をあやすように、優しく言葉を掛けて]
[なぜ。なのかは後でである…が、人狼というのを殺さねばならぬなら、エーリッヒの行動を真っ向から咎めるつもりも抱かなかった。
ただ...にとっては、この死が必要なことだったのか。無駄だったのか。それぐらい割り切れていて]
ああ、そうするか。どうせ、弔ってやらなきゃならんわけだしな
[...にはミハエルのような葛藤はない。
ハインリヒに張り倒されて、床に倒れ伏すエーリッヒ
リディや、イレーネを宥めているナターリエやクレメンツ
アーベルとともにいるユリアン。それらを一旦視界に治めてから
アマンダから流れる血を被ることも気にせず担ぎ上げ、木箱も忘れずに背負い。
一旦外へと運ぶ]
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