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[言いたい事……というか。
言わないとならない事があるような気がしているのは、こちらも変わりないのだけれど。
それが上手く言葉としての形を結んでくれなくて。
結果として、こちらも柘榴石色の瞳を見つめ返すしかできず、沈黙]
[さすがに、それは予想外だったようで。
ネズミ、一瞬ぽかん、とした]
『……友好の証……でも、間違って、なんでしょ?』
[問いかけつつ、尻尾は不安げにゆらゆらとしていたかも知れない]
間違ってでも私が殺してしまったのは事実だ。
私も事の重大さはわかっているから素直に追放も受けた。
妖精王の下に参じて罰を受けろというのにも従おうと思った。
[揺れる尾に不安を感じて、静かに微笑んだ。
苦笑の色は隠し切れはしなかったが]
…けれど、楽しくて。
此処の人たちと触れ合えるのが嬉しくて。
戒律の中に生きる私に…それは届かないものだったから。
だから、私のことはいいんだよ。
一時手に出来たからもう良いんだ。
[アーベルの話を、マグカップを傾けながら聞いていたが…]
まぁ、ね。
手っ取り早く、人攫いを止めるなら…見つけたのをどうにかして王様に教えなきゃいけない。
でも、その方法についてはどうしようもないわよね。
「この人が、悪い妖精です!王様、こっち見て!」
なんて言ったら、変な目で見られるのは当たり前だわ。
…しかも、その後、その人が消えたら、尚更、ね。
[前髪を一房つまみ…その一房に視線を移しつつ]
しかも…あたしは、あたしに宿っている妖精が、ホントに王様の遣いなのか…
まだ、分からないのよね。
実は良い妖精なのに、とか、してやられたりしたら…
その、悪い子って知り合いだし…あたし、後悔すると思う。
だから…やっぱり、まだ、言いたくない。
/中/
色々訳あって中発言は避けようと思ってたけどこれだけ。
設定暗くてごめんなさい…!
何処がライトだっつーんだ俺!!
[楽しいような、苦しいような、嬉しいような、哀しいような…そんな時間が過ぎて、少女は柘榴石色の瞳を瞬かせる]
それじゃ、私、行きます。
[昨夜、子供がランプを買いに行くと言っていたのを思い出していた。きっと、あの騒ぎでは買う事が出来なかっただろうと思う]
[騎士の言葉に、ネズミはしばし尻尾を揺らめかせ。
それから、きゅう、と鳴いて頬にてちてち、と手を触れる。
静かな決意に、言葉はないようで]
『だから、祭りがおわるまで、なのかぁ……』
[代わりにこぼれたのは、こんな一言]
確かにどう伝達するかは…問題だな…
……イレーネについている妖精やリディの所の妖精に
聞くのが一番手っ取り早いとは思うが……
[それから、イレーネの言葉に一つ溜息]
……イレーネの知り合いか……
…………それが誰だかわからない立場で
イレーネの知り合いの悪口を言うようで気がすすまないが…
俺はその妖精が悪いのかどうかまでは知らんが…いい奴とも思えない…な。
既に無関係な人間二人が攫われているのに黙っている奴だから。
もし、昨日エーリッヒがいなくなる場にいたのなら、
リディのはなしも聞いている筈…それでも出てこない奴なんだ。
イレーナについてる妖精が本物かどうかともかく、
何らかの関係者があの場いにいて、なにも動いていないなら
正直保身に走っているようにしか俺は思えない。
[てちてちするヴィントの手に何故だか少し、泣きたくなった。
それは表にも、意識の内にも零すことはなかったけど]
……そういうことだ。
けれど…君の相棒の手伝いくらいはさせておくれよ?
[首を傾げるようにして。
上手く笑みを浮かべられているかはわからなかったが]
……少なくても、ただかくまったり手を拱いて見て
これ以上人が攫われる…のを放置するのも俺は後悔すると思う。
[青年はそう言うと、マグカプの中を啜る。]
[騎士の浮かべた笑みに、ネズミ、こくん、と頷いた]
『うん……頼むねー。
フェーン、頼りないからねー』
[返す言葉には、冗談めかした明るい響き]
頼りなくはないと思うが……
…ああ、あの様子からすると多少そうも見えはするか。
[先程までのミリィとの様子を思い出してかくすくす笑って。
言葉の後にヴィントだけに開いていた意識の窓を開放する]
…残念ながら、あたしの妖精は…伝える方法については見当も付かない、って。
[グリューワインを口に含み…]
それに…一番恐いのは、その、悪い子…が…
自分が悪い子と思ってない場合、なのよね…
あたしも、悪い子としか聞いてないから、何をしたのかとか知らないし…
説得しようにも、「これ以上、攫われて欲しくないから、王様の所に行って」、じゃ…ね。
みんな首を横に振ると思うわ。
[マグカップに視線を落とす]
…悪い子も、あたし達には悪い事をしていない。
言ってしまえば、人間の我が侭で、保ってきた調和を乱すようなことになる…
…それでも、良いのかな。って…
『頼りないよねー?』
[騎士の言葉に、ネズミ、楽しげにこう返し]
……何がだよ?
[耳に届いた相棒の言葉に、思わず不審気な声がもれ]
[歩み寄る気配に気付き顔を上げて。
鼠と戯れる前まで見ていた様子を思い出してか笑顔]
おかえり?
相棒を放りっ放しは感心しないな。
[肩の鼠を手に移し、彼の肩に乗せようと]
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