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御令嬢 ロザリーが「時間を進める」を取り消しました
[ラスの背中にアヤメを乗せるのを手伝い、施療院へと飛んでもらうことにする。みんなを見送った後]
……きっと、あいつが、堕天尸……なんだ
[聖殿を飛び立つ途中に見た紫紺の四翼の姿を思い出し]
自分で探して見せろって、言った……
……望む所……だ
[スティーヴの姿を探し気づかれぬつもりで後をつける。夜討ちをかける*つもり*]
……自分から?
[オーフェンの言葉に、ロザリーが自殺がどうのと言っていた事を思い出すが]
誰がやったかわからないことだから、なんともいえないけれど。ジョエルは責任感の強い人のようだったから、巫女を助け出すことを放り出して、そんな事をするとは私には思えない。
[わざわざそんな反論をして]
そうだな。巫女が困ったらジョエルが悲しむ。ジョエルが困ったら、ラスとアヤメが悲しむ。君もきっと、そう。誰かが悲しむ。
[独り言のように*言って*]
[抱き抱えられ意識を失って、どれだけの時が経ったか。
崖を下りる感覚を知らずにいたのは、彼女にとっては幸だったろうが。
薄らと開いた、焦点のぼやけた眼。
空を遮る天井から徐々に視線を下ろして、
傍にある他者の像を、朧に捉えた]
……フィオーラ……?
[朱唇が震え、か細く音をつくる]
私……
手、伸ばしたのに、届いたはずなのに、
掴めばよかった、離さなければ――
……ごめんなさい。
[きつく眉が寄せると、
金糸雀の双瞳が小刻みに揺らいだ。
シーツに爪を立て、掻き寄せる。指先の色が変わる程に、強く]
[――けれど、それも束の間。
手から失せる力。
意識は再び、夢現を彷徨う。
張られた膜はまだ薄く、溢れる前に、*瞼の裏に隠れた*]
[カレンと別れる前]
……うん。僕、ジョエルさん、よく知らない……けど
本当に……巫女、大切なら……わざと、封印されたり、しない……かも
……なら、堕天尸、護衛を封印できる……強い人……?
[既知の中、思い当たる相手がいた。最後の言葉は、自分にとっては希薄で、気にとめることなく]
[翼を拡げ、空を行く]
……ごめん……
リディアさんの所、行ってれば……
……一緒に、いたなら……
[それで何ができたわけでもないだろうが、悔恨の情は*残った*]
[ごめんなさい、という声が、聞こえた気がして目を開けた]
―――エリカ?
[ぼうとした頭のまま、辺りを見回す。見た事の無い、それでいてどこか馴染み深い樹と水の気配]
ここは…?
[次第に意識が覚醒すると、すぐそばに倒れている少女の姿が目に入った]
リディア?
[まだどこかふらつく頭を振って、立ち上がるとリディアの傍に近付き、そっと様子を確かめる。その息が安らかであることを見て取ってホッと胸を撫で下ろした]
ここはまさか――
[改めて辺りを見回し、漸く、離れた場所の、もう一つの気配に気付いた]
―――!
[瞬時に翼を広げ、複雑に絡んだ枝を蹴って、上へと羽ばたく]
[込み上げるのは安堵と……一部は呆れであったかもしれない]
まったく、お前という奴は。
[聞こえてはいないと知りつつ、愚痴めいた言葉が口をついた]
[暫しの間、巫女の姿を見つめた後、祈りを邪魔せぬように、静かに下へと舞い降りる]
つまり、ここはやはり結界樹の中、ということだな。
[溜め息]
[エリカと別れ、家を出てから後の記憶は薄い。だが、長老によって封じられたのではない事だけは確信できた。リディアも同じなのかどうかは判らなかったが]
俺もリディアも巫女の血筋…或いはそれが関係するのか?
[未だ眠りの淵にあるリディアを抱きかかえ、個室のようになった場所の一角にある柔らかい草の生えた場所に降ろすと、自分の上着を脱いで、その身体の上に掛けた]
[リディアを寝かせ、辺りの様子を探る間に外の様子を映す水鏡を見つける]
アヤメ…ラス…
[まず目に入ったのは、結界樹の傍の幼馴染み達の姿。オーフェンやカレン、ロザリーの姿も見える。彼等の言葉からリディアを封じたのは長老だと知れた。その理由もおぼろげに察しがつく。自分が長老と話せていれば、とも思ったが]
いや、聞かんだろうな、あの頑固じじいは。
[当のリディアに、自分が頑固者と評されていることなど思案の外だ]
[見えたのはスティーヴと、ケイジの姿]
スティーヴ、すみません。
[自分が消えた事によって、恐らくは、相当な負担を強いられるであろう男の様子に目を伏せる。己の心を断ち切ってでも堕天尸を探し出す決断を降せる者は、この平和な島に多くはない]
/中/
ネタキャラじゃないから、墓下で楽しいことが起こせません。
おまけにリディアとは擦れ違い確定ぽいし(笑)
まあ、そこまで襲撃考慮はできないかw
て、ゆーか襲撃理由が知りたいぜ!死にフラグは今回立てた覚えはないww
[返る答えの内容も響きも裏切り、狐の面はわらう。
その不快さに眉間の皺は深くなり、影の落ちる横顔は暗い。]
…………真か嘘かしらんが、相変わらずだな。
その白の翼、闇に染まってはいなければいいがな。
[海より淡い白の一対。
虚に飲まれ失えば、誰より目立つであろう色を睨む。
だが闇の色を見つける事は出来ず、鼻を鳴らして飛び立った。]
−小屋−
[眠りは浅くても、朝は来る。
光を遮る物のない窓から入る朝日に目を眇め、身を起こした。
朝食に久し振りのまともな料理を口にする傍ら、置かれた荷物に目をやる。昨日もそこにあった、アヤメの草の籠。主なき家に運ぶのも躊躇われて、結局は小屋へ持ち帰ったのだが。]
………兎もカレンに渡し損ねたな。後で行くか。
[結界樹に向かう途中、ロザリンドから伝え聞いた経緯では、アヤメだけでなく、リディアとジョエルを感知したエリカも治療院に居るという。]
……クローディアの時、あの娘は虚に遠いと言っていたな。
恐らくジョエルは違うだろうが、リディアはどうか…聞く価値はあるか。
[最後の一口を丸呑みして立ち上がり、手早く片付ける。
紫紺の翼を雲海へと投げ、大きな弧を描き蒼穹へ。]
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