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[重なる手、伝わる力。乱れがちな力の波長は、対ならざる対の干渉に僅かなりとも整えられ]
だから、無理はしないってのに……。
セレスにも、そう言われてるしな。
[ふと蘇るのは、刹那に交わした言葉。
かなしむから、無理はするなと。
仔竜なりの気遣いを込めたもの]
いえいえ関係はありますよ。何しろ、私は、あなたの対ですから。
[時空竜との会話は聞こえぬふりで、親し気な笑みを浮かべて、アーベルに歩み寄る]
必要でしたら力をお貸ししましょうか?恐らく、この場にある者の中で、尤もあなたと親和性が高いのは私です。場の安定のためにも、あなたが倒れてしまっては皆さんも困るはずですし。
[少しづつ――僅かでも拒否されたなら直に手を引くつもりで――整えようと力を送りながら。
ふわりと浮いた無限の輪。
異眸を、紫の右目をじっと見る。銀の刻印の有無を確かめるよに]
…………そなたが言う"無理"でなく。
セレスがダメというか否かをお考えになって下さい。
[セレスに、言われているのでしょう?
そう問う菫青石は、愛し仔の告げた基準が己にあるとは思わずに]
……。
[壁を背にした侭身動ぎはせず]
[されど浮かぶ色は忌避を含む]
言う事は、真っ当に聞こえるけれど。
君の気を喰らったら、食中りを起こしそうだ。
[ほんの一瞬、視線を他へと走らせる]
……、其れとも、喰らったほうが大人しくなるか。
[手を引く素振りはなく。
ただ、自身の本質──虚無の赴くままに喰らわぬよに、気を配りながら]
……それが基準になると、本気で何にもできなくなるんだけどね、俺。
[掠めるのは、苦笑]
ただ、俺は……『竜』だから。
力の正しき在り様を保つは、何よりも大事な『律』の一つ。
そのために、自身の成せる事を成すが本質、だから。
ええ、そうですね。あなたに力を与えれば、私の力は弱まります。
その方が、皆さん安心されるでしょう。
[機鋼の魔に向けるのは、穏やかな笑み。告げるのは真実]
[空間の変異を読み取り、
いつの間にか時空に穴を開けて空間を繋ぎ、
なにやら探査まで行って]
[話の途中で意識を失うほど疲労しているのに]
[それでも"無理"をしていないと、そう言うのであろうか]
[無理はしないと、そう言った直後に無理を示す銀の刻印]
嗚呼、
[嘆きの音は、哀しみの波紋。それが諦観の波紋と混じり合う]
[掠める苦笑。竜の"律"。そを聞くは幾度目か。
そうして、本気で決めた彼の竜の望みを、止められはせぬことも]
………嘘吐き。
[無理はしないと言った側からしている事への、ささやかな非難。
なれど響きは責めるでなく、それが彼の竜ゆえと許容するよに]
なれば、せめて――これを。
[重ねていた手を静かに引いて。
その腕から白金の環を抜いて差し出そうと手をかける]
[短い言葉に返せたのは、曖昧な笑み。
責める響きがない事、それに対する想いは様々に]
それは……機鋼王の……。
[時を刻む旋律、最も糧として取り入れ易い響きを生む物]
……すまない、助かる。
[それを渡す、という事、そこにある思い。
それに『甘えている』事を苦く思いつつも、しかし、拒絶する事はできなくて]
/*
こらwwwwwwwwwwwwww
ニヨのターン、ってなんじゃwwwwwwwwwwwww
(思わず芝生植えてみた)
[内を巡る小さな針。かつて身に食い込んだ枷の破片。
血の流れに乗るそれを砕く機能を足された腕輪を外し、与えようと]
止められはせぬなれば、せめてそなたが力の糧になるよう…
[館の周辺には未だ時空の穴がある様子で。
もしそれに落ちたなら、そこからは差し出すことは出来ない故に]
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