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いや、何を……って。
[正直に言いたくない、と思ってしまったのは何故なのか。
多分、幼い頃からの条件反射なのだろうけれど]
あー、ええと。
もしかしなくても、自分に何があったか、わかってない……?
[扉が開いてオトフリートの姿が見えたので
ぱっと笑顔を見せたけれど、
絵師の弟―今は絵師、なのだけれど―を呼んだので
立ち上がるのは、やめておいた。
ミハエルの姿が見えて手を振り、
その脇にまた二人知った顔を見つけて
そちらにも手を振る。]
ごきげんよぅ〜。
[声は明るい。]
って、あ、ミハエル呼ばれてるよー
オトせんせーに。
[ぱちと瞬いて、顔をいつもの笑顔にすると、
少女は教師に向けて手を振った。]
やっぱ、あとでいこーっと。
その前に、アーベルのところで、巻貝貰おっかなー。
ちょうだいっていったら、おじさんたちくれる?
[アーベルに尋ね、*首を傾げた*]
んあ? ……いや、多分大丈夫。
[鼻を擦りつつ、そう返答。
そこで戸口から出てくる人たちに気づくと]
あー、そろそろかね。
[そう言って腰を上げる。]
[元気、という言葉には困ったように笑うだけで]
そんなものありませんよ。
[ご利益云々には至極真面目に答えた]
…はい?
[声が聞こえ、顔を上げる。
少し怪訝な顔をしながらも、図書館に向かおうとし]
おう。…まあなんか色々あったってことは聞いてるが、絵師がいれば戻せるってミハエルの兄さんから聞いた…ってぇわけでしゃきっとせいっ
[なんとなく緊張しているミハエルを背中をばしばしして]
そういやそうだったな。来い来い。約束どおり渡すぞ…ってかなんに使うんだ?
リディ?
[俯く様子に、振り返る。
が]
…あ、はい。
[ふと感じた違和感は有耶無耶のまま。
いつも通り振られる手が見えたなら、いつも通り頭を下げて]
[ミハエルを呼ぶオトフリートの声を聞きつつ
そして続けて首をかしげ聞くリディ]
ああ、親父か母さんかに俺からっていればもらえると思うぞ。まあ今居るのは母さんだろうけど
[そういいつつ手を振るエルザに手を振り返し]
よっ。エルザもユリアンもいたか。
[そんな心境を敏感に察知したか、一瞬、細められる赤。
しかし次いだ疑問混じりの声に、ぱち、と瞬き]
……うん?
いや、私は……一度、診療所に戻って。
ああ、治療の際にリディの血液得ていたから、調査しようと思って。
それから――?
…………なんだ、また爆発か何かしたのか?
信憑性は危ういとは思っていたが、こんな局面で……。
[ぶつぶつ。やはり理解に至っていないようで、独り言モード]
……っと、オト兄さん。って、あっ……。
[オトフリートの言葉にそっちの方を見ると、そこに幼馴染の面々。]
よっ。
[一瞬何か考えるような素振りをするが、すぐに明るく声を掛ける。]
[図書館前へ。
そこにもまた、幼馴染みがいた]
ああ。
こんにちは。
[ほんの少し間はあったが。
いつも通りの挨拶に、いつも通り返して]
あの子を、調べて……爆発?
[そう言えば、と思い返す。
アトリエを離れる前に、弟の元にもたらされた報せで、薬師が原因不明の爆発の後、意識不明に陥った、と聞いていた事を]
…………。
もしかしなくても。
何かの衝撃ではじき出されて、封じと同じ状態になった……?
[それ以外の干渉があった事は知らぬ身、自身の知りうる知識の範囲で仮説を立ててみた]
[リディの瞳の色には気付かなかった。扉の内にミハエルを招き入れ、後ろの若者達にも声をかける]
ユリアン、エルザ…アーベルもか、お前らも来るか?
[彼らの方は、当然、中に何があるかは知っているだろう、と問いかける]
[アーベルに手を振られて
嬉しそうにわらう。]
…あし、しびれた。
[それから立ち上がり
手を上へと伸ばして伸びをする。]
うむ。爆発だ。
視界が黒くなってだな――って、黒?
ってことは、犯人かっ?!
[漸く其処に思考が至り、叫ぶと同時にリディの家へと足を向けかけ。
紡がれた仮説のうちの、一単語に、ぎぎ、と首だけがエーリッヒに向いた]
封じ と 同じ 状態 ?
お。わりぃわりぃ。ってかそんな痛くしたつもりもねぇんだがなぁ
[と、ミハエルに。
体格が違うのだから仕方ないかもしれないが、礼の言葉には返事もなくただ頷いて
当然のように図書館に入るのについていこうと]
…他のひとには、
あたしがみえないんだ。
[そう認識する]
[そのうちにエルザが体勢を崩し、出て行って]
[それにしても、と]
ああ。なんだか。
……ねむい。
[くぁ、と欠伸をしたい]
[ねむい]
[念じれば宙に横たわれたのだが]
[いつまでたっても眠りへ入ることができない]
[あ、やべえ。
ふと、過ぎったのは、そんな考えだが。
とはいえ、いつまでも誤魔化せる事ではなく]
……ええと。
なんて説明すればいいのか……。
悪い予感が、悪い方に当たった、ようで……。
……俺も、じじ様と同じように。
『絵筆』を持ち出した者に、封じられたらしい。
[つまり、と、言いつつ言葉を切って]
……その俺と相互に認識し合える、ってことは。
そちらも、封じと同じ状態になってるんじゃないかな、と……。
こっちのあたしは、
ぐっすり熟睡してる、ようにみえるのに。
腹立つわ。
[横たわる自分の姿に対し、まるで理不尽な怒りを抱く]
[これを見ているのも嫌と、
いささか不機嫌なオーラをまとい、診療所を出た]
ん…ああ、俺も行こうかなぁ。と思ってるが、大勢でみたらなんかまずいか?
うるさくは多分しないぞ
[とオトフリートに答え]
足しびれたって。歩け…てるな。
[駆け寄るエルザの姿を見て苦笑]
ん。元気そうでよかった
[ミハエルのいつもどおりの挨拶に、にかっと笑う。
そして、オトフリートの言葉にこくりと頷くと、]
……ああ。俺も見ておきたいし、な。
[真剣な眼差しで見つめ返す。]
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