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[泉の畔、緋い花――揺れる花々の群れの一角に、何も動かない、窪みのような場所があった。
嫌な胸騒ぎと共に、ギルバートはそうっとその場所へと近づく。]
………ああ……!
[彼は、息を飲んだ。
緋い花があかいのは、花弁だけの筈――である筈なのに、その場所に咲く花は茎まで赤と黒に染まっていた。
そして、その窪みの奥には……獣に身体を引き裂かれたピアノの弾き手たる男が、ものひとつ言わずに横たわっていた。]
[泣かず、][啼かず]
[暇も与えられず、奪われる]
[伸ばす手は求める為で抗う為ではなく]
……ギィ、
[合間に漏れる音は 彼を希う]
[揺らぐ眼から雫は未だ落ちず]
[男の呼吸(いき)は熱く、解き放たれた欲望は嵐となって少年を翻弄する、]
[遮るもの全てを剥ぎ取り、男と少年の間を隔てるものが何も無くなって、]
[ひとつの炎となって燃え盛るまで。]
[己を求めて鳴く仔の聲に答え、ちいさく応えを返す]
……フィン。
─夜─
探せないなら誘き出す。
仮にやられるとしても、道連れくらいにはしてやるわ。
尤も、私だってそう簡単にやられる気は、無い。
貴方が言うべきでは無いと思うなら、言わなければ良い。
誰かが知ることとなり、それが終焉の使者だったならば──誘き出せるかもしれない。
それだけのことよ。
[意外そうな声に淡々と返す。それは覚悟の現れを示すものでもあった]
もし他に知られなかったとしても、襲われる時は襲われるのよ。
早いか遅いかの違いだと思うわ。
[ギルバートは、その場に佇み、胸の前で十字架を切った。
──何故そうしたのかは分からないまま、手が動いたのだ。]
嗚呼。この若者に、神のご加護があらんことを──…
[ひとつだけ祈りを捧げた後、庭師が使っていたらしき倉庫へと足を向けた。番人を土に返すために使ったシャベルを用いて、かの男を埋葬するために──…*]
……僕、
親代わりではなくて、貴方を見るよ。
ギィのくれるもの全て、
受け容れられて、
応えられるようになる。
だから、貴方も、僕を見て――
望んで?
[笑みは包む月の如くに柔らかく]
それが僕にとっての、真実になるから。
[神に祈りはしない。
他を求めもしない。
今此の時が全てというように]
[――それを永遠とする為に、若き獣は夜を駆ける**]
[炎はあらゆるものを灼熱の白に熔かして燃え──]
[そうして、狼達の太陽である月が傾き]
[闇が最も深まる刻に至った。]
[夜の獣達の狩の刻に。]
―夜―
わかった
それなら……少し嘘でもつこう
己が話したせいで死んだと思われるのは嫌なもんだからな
――己がわかることにしておこう
お前よりは強い
[くつりと笑った]
―夜―
[キッチンでのナサニエルからの申し出を、他の二人と同じく受け取らず]
アルコールだけを口にするのは好みませんので。
[薪の代わりに一皿のポタージュを手に広間へと]
[薪を運び終えた少年へとそれを差し出した]
そうですわね。酷く、静かにございます。
番人殿が亡くなられた後ですので、正しい在り様なのかもしれませんが。
[警告を告げる言葉に、小さく頷いた]
私も、部屋にゆきます。
獣にも、人にも、出会わぬように。
[そうして女は広間を出て、上階の仮宿となった部屋へと入る]
─夜─
[自分が解ることにする。齎された言葉に紫のオッドアイを瞬かせた]
…どうしてそこまでするの?
貴方が喋ったことで私が死んでも、私は貴方を恨まないわ。
[至極不思議そうな表情でクインジーを見つめる]
―夜―
……生かしてやってほしい奴がいるからな
お前みたいな奴が生きていた方が、生きられるだろう
守りきれないのは御免だ
[緋の花を見て、目を細める]
終焉なぞ望まないが、――
重ねているだけだろうがな
[わずかに自嘲する]
[夜が明け、朝が来て。
寝台の上でひとり、身を起こす。
左腕一本では支え切れなかったか、
頭からシーツに突っ伏した。
右手を以て傾ぎかける身体を立て直す]
んー……
[寝惚けた意識を呼び覚まそうと、頭を振る]
あい、った――
[上手く支えられぬのは、
先の狩りで負った傷が故]
謂うだけはある、
唯の人間にしては。
[じくりじくり]
[熱を孕んだ痛みが蠢く]
[扉を開けると、微かに血の臭いがしました。
わたしは眉を顰めます。]
誰か、怪我を?
――それとも、殺された?
[呟く言葉の内には、懸念。
そして、それとは真逆の感情も同時に存在していました。]
─夜─
…そう。
死する者の正体しか解らない私でも、護れる人が居ると言うなら。
貴方の好意に甘んじようかしら。
[誰を生かしたいのかまでは分からなかったが、クインジーの決意は伝わって来て。承諾するように小さく笑んだ]
終焉を望まないなら、足掻きましょ。
護りたいなら護りましょ。
やってやれないことは無いわ。
ううん、やらなければ事は成さないもの。
[語気は強く、紫のオッドアイは強く光を宿す]
それじゃお風呂、先に使うわね。
覗くんじゃないわよ。
[最後に向けるのは軽口。ひら、と手を振りその場を立ち去った]
[相変わらずカーテンを開いた侭の窓からは陽光が差す。
目を閉じかけそうになりながら開き、風を迎え入れた。
深呼吸をしようとして、噎せた。
訪れた頃とは空気が違っている。
あの物寂しい雰囲気は疾うに無い。
強くなっているのは花の香だろうか、それとも]
─朝・客室─
[ゆる、とシーツの小山が動き、寝台の上から半ばがずり落ちる。]
んー…
[顔を顰めつつ、男はのっそりと半身を起こした。]
[未だ眠気の漂う眼で枕辺を探り、一本の刃の在り処を確認する。]
[それは厨房にあった包丁のひとつ。]
[男が密かに持ち出したものだった。]
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