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あの流れから処刑に行くなんて、いくらなんでも非道すぎますわ……orz
……信頼フラグが全崩壊しそうですので、特攻してよろしいかしら。
あああ、ねこまっしぐら体質がorz
[ぱしゃ、ぱしゃり。
足元で水がはねます。
走るのに合わせて、籠の持ち手の花も揺れるのです。
その色は、いつの間にか白から薄紫に戻っていました。]
思っていたよりも、のんびりとしてしまったわね。
……後で、ちゃんとホラントさんのお墓参りにいかないと。
[そんな呟きをもらしていると、ふわ、ふわり。
花の中から小さなひかりが飛び立ちました。]
牧師さまは大人じゃないの?
〔やっぱり不思議そうにアナは言って、同意を求めて、二匹の羊を見た。
そうしているうちに葬儀は終わって、ホラントのからだとは、さようならをしなければいけないときが来る。〕
……?
うん、また明日、ゼルマお婆ちゃん。
〔急いで去ってしまったゼルマを首をかしげて見送ったアナは、アルベリヒの袖を引く。そろそろ帰ろうと、言うように。〕
[御隠居のかなしそうな顔に木こりは口を引き結びました。
ベリエスの気持ちは伝わっても、やめる気はありません。
首を振る姿をじっと見ます。]
………。
[雨に濡れた柄を後ろ手に握り、その場を去るのでした。
弔いの鐘が鳴り響いています。**]
[小さなひかりは、魔法の蛍。
それを使うのは、亡くなったお母さまに教わった秘術です。
小さな蛍は、誰か一人の側に行って、その力を少しだけもらって。
そうして、その人の在り方のいろを、蛍袋に映すのです。
昨日の蛍は気まぐれでしたけれど。
今日の蛍は違います。
信じる方が難しいなら、誰よりも信じたいひとを見定めよう。
ずっと、お仕えしてきた方を。
そんな想いが舞わせた蛍は──果たして。
どんな色彩を、映すのでしょうか?**]
牧師は牧師ですよ。
[アナさんは賢いですね、と牧師は微笑みを作ります。
言葉遊びのようなやりとりを終えて、
少女が羊飼いの袖を引くのを見やります]
ゼルマさん、さようなら。
お気をつけて。
[ちょうど宿へと帰る老女に頭を下げると
最近口癖になってしまった別れの挨拶の言葉に
牧師は溜息をついたのでした]
[宿に戻るとルイの作った夕食が待っていました。
ちょっと前までは小さいなりに賑わっていたのに。
ツィンカも行ってしまった。女将さんも行方不明。とても静かになってしまっています。
せめてルイさんを待ってから食事にしよう。]
早く戻ってくださいね。
[そう口にして、疲れがどっと出たのかゼルマはそのままロビーのソファで*眠ってしまいました。*]
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とりあえず、占い先の示唆だけ。
実働は、様子を見てやってまいりましょう。
それにしても。
予測していた事が大半ですけど、さすがにちょっとショックが大きいですわ……orz
ああ、でも、ルイさんはぎりぎりまでのお付き合い、本当にありがとうございます。
[それは何時のことでしょうか、月のない夜のこと。
雨上がりの蛍舞う水辺に、銀の頭がころりんこ。
清き流れのあちらとこちら、体は別れてさようなら。
白い指から零れた短剣が、十字架のように煌きます。]
[教会を去るドミニクの姿を、おじいさんは静かに見送りました]
……あやつが、最初の一歩を踏み出してしまうのかのう。
[それは、果てしない下り坂への一歩です]
人狼を見つけねば、みんな食われてしまう。
けれど全部の人狼を見つけたとて……。
[それは、とてもとても悲しいお話です。
けれどそれを聞かせても、果たしてドミニクの考えが変わるかどうか]
〔一度、家に戻って、着替えを用意して。
村のお店で食材を買って、アルベリヒの家に着くと、料理をして。
メニューは、シチュー。
アナはじぶんが作ると言っていたけれど、危なっかしかったんだろう、結局、半分以上はアルベリヒ任せになってしまった。
誰かといっしょのごはんに、アナは満足のようだった。
まるでホラントと一緒のときと同じように。
時おり、「お兄ちゃん」と言いかけてしまって、アナは恥ずかしそうにしていたけれど、アルベリヒは、いったい、どう思っただろう?
そんなふうに、平和な時間は過ぎていく。
昇った月は、今日は、どんな姿をしていたやら。
おやすみなさいの挨拶をして、借りたベッドでアナは目を閉じる。
ほんとうはアルベリヒのものなんだろうけれど、彼は、別の場所で寝ることにしたみたいだった。
ふかい、くらい、夢の中。
アナは、とても、とてもよく、眠っていた。〕
旅人さんが来て、女将さんがいなくなった。
旅人さんが来て、ホラントの噂話が始まった。
不幸な偶然? そんなのしらねえ。
あんたが人間でも人狼でも、オイラを怨めばいいさ。
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みんなころりんこ好きだな!
何気に夕食とか短剣とか拾ってもらえてうれしかったり。
そして死んだら自由に使っていいよって言うの忘れてた。
こんな時でも、腹は減るんじゃのう。
[おじいさんはいつものように、宿へと向かいます]
お邪魔するぞい。
[先に宿に着いていたゼルマは、ルイの帰りを待っているといいました。
けれど彼が帰って来るよりも早く、ソファで眠ってしまいます]
やれやれ、仕方ないのう……。
[おじいさんは毛布を引っ張ってきて、ゼルマに掛けてやりました。
そして、今夜はゼルマの隣で眠ろうかと、そんな風に思ったのでした**]
[やがて葬儀は終わります。
降りしきる雨の中、牧師は人々が帰っていくのを見送って
弔いの鐘を鳴らした所で]
……。
[くぅ、くぅと牧師のお腹が二回、鳴ります]
やれやれ、少々疲れましたね。
食事にでも行きましょうか。
[遠くでからからと、雷の鳴る音。
綺麗な月は、きっと雲の向こうです。
牧師は自分の影を確かめてから、教会から外へと出て*行きました*]
[斧を持つ腕からは赤い雫が滴ります。
身を守る術を持つ旅人へ斧を振るうのと、木を切るのとではまったく違います。
木こりは最後までルイの名を呼びません。
ドミニクにとっては余所者でしかなかったのでした。**]
[けれどその前に、お食事を済ませなくてはなりません。
ルイの作ったお料理では、ちょっとばかり物足りないのです。
狼は、そおっと足を忍ばせて、宿を抜け出したのでした**]
〜 ×××××の牧場 〜
〔朝が来るのは、いつだって変わらない。
けれどアナが見た光は朝陽ではなくて、ランタンに灯る炎。
きれいな色だった。
ただの白、とは言いづらいそれは、まるで銀のきらめきのよう。
早く誰かに見せようと、アナは、身支度も忘れて、部屋から出て行った。〕
あのね、あのね、
〔けれど、そこは、しずかなもの。
さわがしいのは、外だった。
めぇめぇ、めぇめぇ、羊が鳴いている。〕
〔いつの間に、小屋から出てしまったのだろう。
真っ白な羊の毛は、その日は、なんだか赤かった。
緑の中に、赤い果実が転がってる。
ここは牧場で、農場ではないのにね。〕
……アルベリヒさん、どこにいるの?
〔きょとんとしたアナは、ランタンの炎を見る。
そこにいるのは、違う人。
ぽつんと尋ねたけれど、答えは、アナには聞こえない。〕
〔ぱたぱたぱた、
アナはパジャマ姿のまま、村へと駆けていく。
誰かを見かけたら、こう言うんだ。〕
アルベリヒさん、いなくなっちゃった。
からだをなくしちゃった。
それから、誰か、もうひとりも。
〔アナの腕の中、ランタンの中。
* きれいな灯りがゆらゆら、揺れている。*〕
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