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――集会所2階・個室――
[時の流れは平等だ。
夜が更け一日が終わって、 それから、朝が来る]
……かあ、さん。
[眠りから覚める間際、小さく漏らした言葉。
身を起こして、まだ重たい瞼を擦る。
見た夢は、よく覚えてはいない。
ただ、何の夢かはわかった。
何故見たのか、なんて理由も容易く知れる]
――…おはよう、冴。
昨日は、きちんと、壊せた?
[確りと眠りについていた娘は、未だ何も知らず問う。
結局、誰を殺すかは聞いていない。
問いかけには暫く答えが返らなかったけれど、休んでいるのだろうと、そのときは、それ以上話しかけなかった]
[部屋を出、視線を落として廊下を進む。
元から遅かった足取りが、急に止まった。
一室の扉の前。
床に、汚れがある。赤い。
顔を上げて、扉を見る。
自身が案内をしたのだから覚えている。
エーリッヒの部屋だ。
昨日。外から戻ってきた彼にも、事実を語った。子を遺し逝った母に祈りを捧げる彼を見上げたものの、何も言えずに倣うだけ。
食事時もその後も、殆ど話せずじまいだった]
……エリ先生、
[呼びかけ、拳を握り、扉を叩いた。
最初は弱く、徐々に強く。
返事はない。
ドアノブに手をかけた]
[扉は難なく開く。
寝台に人影はなく、毛布もない]
……って、先生。
なんで、そこで、寝てらっしゃるんですか。
[横にずれた視線が、その両方を見つける。
近づいて傍らに膝をつく。伸ばした手は、一瞬、止まった]
朝ですよ。
[窓から射し込むのは、陽のひかり。
毛布を頭まですっぽりと被っていた彼には、見えなかっただろう。
日常的に、起こそうとするように。
白かったはずの布に手をかけ、捲った]
[近づく前から分かっていた。
部屋に飛び散った、赤い飛沫。
昨日、何度も見た――それより色濃く染まった毛布。
水に漬けても容易には落ちないだろう。
取り払って分かったのは、首に刻まれた深い痕。
それから、足りないものがあること。
肩から腕にかけてが食いちぎられている。
主から離れた腕は室内にあったけれど、執拗に喰われていた。
そこに花が咲いていた痕跡は僅かしか残っておらず、朱より濃厚な赤に紛れて見えない]
[誘惑。
まず襲ってきたのは、恐怖より悲しみより、それだった。
生きたモノには敵わないけれど。]
――回想――
[深い夜のことだった。
何かに取り憑かれたような様相の自衛団長が、一人、広間に残っている]
……寝ないんですか?
[娘は声をかけ、水を注いだグラスを置く。
老人は一瞥したのみで、彼方に目を向ける。
視線の先を追ってみると、闇の中、正円に近い月が浮かんでいた]
こんなことして、……何になるんです。
貴方は、何かを、知っているんですか。
[声を潜めた問いかけ。
――全ては整った。
厳かに、男は言った。
それ以上は語れぬというように口を閉ざす。
娘は呼応するように目を閉じる。
沈黙が落ちた。
河の流れすら聴こえてきそうな静寂]
そう、ですか。
[ざわざわと、内で、何かが蠢く。
目を開いて、呟く娘]
それじゃ、やっぱり。
壊さないといけませんね。
[いつの間にか、世界は変わっている。
眼前に在るものは、「人」ではなく、「餌」だった。
そして、娘も、また。]
[一人と一匹の、小さな宴。
愉悦、快楽。
存分に味わうことは出来なかったが、それを知るには十分だった。
――知ってしまったら、もう、戻れない。
場を壊すため。
そんなのは理由付け。
人間を切り裂き、喰らいたい。
獣の欲望は、ただ、それだけ。
その時から娘は、「人間」ではなくなった]
――回想・了――
[頬に手を触れる。
温もりはない。
柔らかさにも欠けている気がした。
離れた場所にあった腕を掴み、「元の位置」に戻そうとする。それで、繋がるはずもない。
手や服に、乾き切っていない血が纏わりつくだけだった]
――…、エリ先生。
[扉の開け放たれた部屋、物言わぬ遺体の傍に座り込み、誰かが来るまではそのまま。
涙は流さず、表情もない。
そうして、訪れた者に向けて口にするのは、抑揚のない一言]
[「壊れた」事を確認しながら、
これは極上の餌だったと、植え付けられた本能が悟る]
食べちゃった?
[問いは淡々と**]
─回想・台所─
ぅ?
うん、ブージェ、の、おかお、みえるー。
やさしい、おかおー。
[ハインリヒの問いは無邪気な笑みと声で返す。
ギュンターの時と同様、顔が見れたことを喜びながら。
ユリアンが戻って来て、ロートスの異変を問われたなら、むぅと膨れながら状態を伝えた]
ローテュ、おひざ、の、うえ、ばさばさ、めー。
びっくり、した。
[瞳はロートスを捉えていなかったけれど、声の矛先はそちらへと向かう。
部屋へ、と台所を出るユリアン達には頷いて離れ行く気配を感じ取った]
[何かと人の出入りが増えた台所。
食事が出来たなら、作業を終えたクロエか誰かの手を借り広間へ。
仮に誰の手も借りれなくても、一人で壁を伝い向かうことだろう。
広間では出来あがった食事をもらい、口にする]
[産まれた赤子はその時どこに居ただろうか。
その場に居なくとも、カルメンはこんな唄を口にした]
Freut mich, Baby
Willkommen zur herrlichen Welt
Hier ist Ihre Welt
Die Welt, wo vor viel Vergnügen verstopft wurde
Wird auf in viel Licht eingewickelt, und Sie leben
Ein mutiger Mann ist wild und es gibt nicht es
Weil eine Mama in der Nähe von Ihnen ankommt
[子供の誕生を喜ぶ唄。
もし広間で自衛団の話もされていたなら、その場に合わぬ雰囲気の声だったことだろう。
しばらくの間繰り返し唄を歌っていたが、その声は徐々に途切れがちになり。
最終的にはソファーに横になり、静かな寝息を立て始めるの*だった*]
/*
* * * * *
初めまして、赤ちゃん
素晴らしい世界へようこそ
ここがあなたの世界
楽しみがたくさん詰まった世界
たくさんの光に包まれあなたは生きていくの
大丈夫、怖くなんか無いわ
ママがあなたの傍についてるから
* * * * *
これをドイツ語翻訳しただけだったりする。
最後は勿論ブージェの霊が(以下略
/*
よいせ、ご飯食べて来たけど大きな動きは無いな。
占い師:ローミュ
霊能者:カーラ
守護者:ユーラ
朱聖痕:エーヒュ
蒼聖痕:???
狂信者:???
人狼:???&???
人間判定:ゼーリュ、ダーヴェ、(ブージェ)
灰:クーリェ、ゲーダ、ローザ、ハーリ
* * * * *
二分の一か。
ダーヴェ、ハーリのどちらかもしくは両方が狼と仮定していて、ダーヴェが白。
てことはハーリが黒かにゃあ。
あと朱聖痕知ってたの誰だっけ。
/*
二人だけっぽいかぬ、表では。
しかしカーラにはブージェ白しか情報が無いんだZE!!
各役割を持つ者については思い出してるから探そうとしても良いんだけど。
それは他の人のやりたいことを壊す可能性もあるしな。
無差別に情報を明かすのは自分のことだけ。
/*
あ、ちげぇ。
クーリェも気付いてたか、そう言えば。
クーリェも黒候補ー。
……おや?(笑)
こりゃキリング向かうべきですk
盲人 カルメンは、水人 クロエ を投票先に選びました。
―二階・自室―
[部屋に戻る。
誰にも会わなかったのは運が良かったと言えるだろう]
[汲み置いた水で手を、そして口元を清める。人に戻った手はさほど汚れては居なかったのだけれど。
本当は河に飛び込んでしまいたかった。だけど、自衛団員が居る前でそれは出来ない]
[ベッドへと倒れこむように転がって大きく息を吐く]
[約束を破ってしまった罪悪感と
だけどそれよりも大きかったのは、喰らったことへの高揚感]
[エーリッヒの血肉は、あの朱い花は
先に襲った漁師よりも、はるかに甘くて美味しかったから]
―二階・自室―
[目を覚ます。
いつもは朝早いにも拘らず、今日は目覚めが悪かったようで
外はすっかり明るくなっていた]
……んぁ
[何か夢を見ていたような気がする、とても心躍る夢。
だけど、どんな夢かは思い出せない。
起き上がって、眠気を払うように強く頭を振って]
あぁ…
[思い出す、昨日の出来事を。
重い、重い溜息をひとつ、吐き出す]
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