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ああうん、『視えた』から。
ドロテアが空間に消えて行くのを。
何故かヒルダが引っ張られるようにして一緒に消えてったけど。
どう見ても妖精の仕業だね、あれは。
[ヴェルナーに訊ねられると意図もあっさりと言葉にする。
幼馴染から向けられた視線はどんなものだったか。
何にせよ、クルトには「だから視えるって言ったろ?」と告げた]
えーと、えーと。
[どこか言い難そうなツィンカの言葉。
その意味にどうにか理解が追いつけば]
……ど。
どーなんだろ、ね?
[こてり、と首を傾げて*思案顔に*]
[ヒルダに手を引っ張られ直すと、不思議と落ち着いた。
見えない銀色の糸のせいとはまだ気付かないまま]
ええ、本当に。
[素敵ですわ、と同意してくすくすと*笑った*]
[一つのうたを思い出す]
――不思議なことが起きるよ
[滑らかに音が唇をなぞる]
…うぃ?
僕にもくれるのかい?
[ぴょこぴょこ跳ねる妖精は、小さな自分よりもっと小さい。
頭を下げたなら、首に与えられる花飾り]
ほむん、ドロテアくんも良い心掛けでステキな笑顔なのだよっ!
[お揃いの花飾りも嬉しくて、にしし、と、笑う]
しかし、ステキなものを貰ったのなら、何か返したいと思うにぃ。
[さて自分には何が出来るだろうと*思案顔*]
……へ?
「消えるのが視えた」?
[間抜けな声を漏らす。
予想もしない答えだったから――]
いや、でも
[おかしなことが立て続けに起こっている。]
えーっと、つまりどういうことだ?
[周りで当たり前のように交わされる会話に付いて行こうと、思考を巡らせる。]
う…!
[ツィンカが気まずそうに、こちらを見たり、イゾルデを見たり、マリオンを見たりする。
周りの人々も、こちらを見たり、ツィンカを見たり、イゾルデを見たり…]
うぅ…!
[唸る声は騎士らしからぬ、可愛らしい唸り方。]
はい、せんせー、深呼吸してー。
[混乱するよなヴェルナーに笑みながら指示をして]
さっきも言ったでしょ、妖精が宴に招待してるのかも、って。
僕はそれが起きてるんだと思ってるよ。
[じーっと目を凝らしてゲルハルトを見る。
相手が油断していたり、集中力を切らしている場合なら視えるかも知れないのだが──]
………んー。
[視えなかったようで、軽く首を捻った。
それでも言葉の端々から可笑しな動揺をしていると言うのは流石に気付くか。
それでも核心までは至らない]
でも、
ヨウセイの力見る出来るのは、
ちょっとうらやましーのです
先生サン、
えっと、アレなのですのです
ヒルダとドロテア居なくなったの、
ヨウセイの仕業、確実
二人は宴に招待されたみたいなのでした
で、
ワタシのほーは…
アッ!!
ゲルハルトさん、せっっっ!
[わたわたとした表情を、思い切り向けた
せなか、せなか、ジェスチャーをしようとする]
すー
はー
[イゾルデの指示につい従って]
えーと
妖精が
宴に
[莫迦みたいに繰り返す。]
ふむ。
[頭の中を整理しようと、起こったことを振り返る。]
騎士様と一緒だったホラント君が居なくなって……
[振り返ると、挙動不審な騎士の姿が。]
あー
[見られたら、確定だと思う
ストールで、口元を覆った
中に隠れているのは、何か事情があるのかななんて
ちょっと思っていたので、隠そうとしたけれど
かくしてあげられるほど、器用ではなかった 残念]
[威厳たっぷりの様子に、
また、あー、という顔をする]
ゲルハルトさん
背中
羽が見えてますのこと よ!
[とうとう言ってしまった
リイイン と、
腰元の荷物の中にある鈴が、また鳴った]
[ゲルハルトの背に生える翅を見て発破をかけてみようかと思ったが。
それよりもツィンカの突っ込みや、笑顔で声をかけるヴェルナーの方が早かった]
……テュメルキスタ、では無さそう、かな。
[ぽつり紡いだのは、幼い頃に言葉を交わした、お喋りで皮肉屋の妖精の名前。
呟きながら、再び鳴る鈴の音を聞く]
・・・・・・・・・。
[ツィンカににっこり笑うと、すっと背中の翅を引っ込めた。
立てた人差し指を口に持っていって、首を傾げてみたが…
"おじさん"の姿では不気味かもしれない。]
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