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─自室前廊下─
…………そうじゃない。
[またふるりと首を横に振る]
……ギルは、ひつじだったの。
ひつじは、おおかみに食べられちゃうの。
僕、ギルがおおかみじゃないって分かったから、信じられると思ったの。
信じたら、ギルも護ってくれるって言ってくれた。
……そしたら、食べられちゃった……。
…僕、前にも、おんなじことしたのに……また……!
[カタカタと震えて、グラスを両手で持つ。
グラスの中間くらいで水面が踊るように弾けた。
ラッセルの表情は歪み、枯れるを知らぬ川のように眼から涙が零れる]
中
ただそれやるとラッセル襲撃がしずらいという諸刃の剣。>>*31
キャロルがエッタをどこまで信じるかどうかにあるんだよなぁ。
―廊下―
[最初に見えたのは赤髪の青年と少年だった。
其方を見ながら後ろ手に扉を閉める。思ったより大きな音が響いた]
ラッセル様、トビー様。
[意を決して近づいて行く]
―回想・昨晩―
[ピュエリアの思考とアグレアスの返答]
うーん、ラッセルはギルバートさんの傍にいたから一番怪しいってできるのかな?
[親しいものだということもあったが今はそれに思い至らない。]
キャロルさんに話すのは確かに心強い話かもしれない?
[アグレアスとキャロルの昨晩の話の内容は知らない、だからピュエリアと仲のいいキャロルならば信じさせるのは容易と信じて疑わない。]
[懸念する事があるとすれば、それをキャロルに伝えた後、ラッセルを喰った場合ピュエリアが濃く疑われるという事だったが。]
……どちらにするかは任せるよ。
[最後に強制しない旨だけは伝えておいた。]
─2階・客間/昨夜─
[渡された白い花とその理由。
戸惑いは束の間、返したのは、お上手ですこと、という軽口]
[その後に語られる、能力者についての話。
碧は、険しさを帯びる]
……能力者、か。
それについては、人伝で聞いた程度の事しか知らないわね。
深く調べるような時間も、必要もなかったから。
……できれば、深くは関わりたくなかったけれど。
[呟いて。
深く息を吐いた後の長い沈黙に、僅かに眉を寄せる]
ハーヴ殿?
[どうしたのか、と問うより先に語られた事。
ラッセルも力持つという可能性。
そして、偽り言う者の存在の示唆。
碧の瞳が、やや、細められた]
……そう。
ありがとう、色々と教えてくれて。
[立ち上がるハーヴェイに向けるのは、短い言葉。
そして、立ち去り際に向けられた問い]
……誰を?
あら、わざわざ聞かなければわからないかしら?
[はきと言葉にはせず、はぐらかすよに、笑む。
碧の瞳には、笑みの気配は見えぬやも知れないが]
―回想―
[疲れ果てていた前回とは違い今回は襲撃の空気がコエを通じて確りと伝わって来た。
興奮は伝播し眠れぬ侭に寝台の中で胸を躍らせた]
本当の人間の価値を知っているのはアグレアス達だけ。
[同じ様に食べたいとは思わなかったが其の言葉は深く刻み込まれていった。深く狂気と混じり合い生き残るべきは真の価値を知る者達であると変化してゆく]
―ラッセルの部屋の前―
[首を振るのも、続く言葉も、表情も。見て、聞いて、不思議そうな顔をする。
ひつじ、というものが何か、トビーは知らない。おおかみ、というものも、トビーは知らない。
ただ、強いものがおおかみで、弱いものがひつじだというのはわかった。]
ギルバートさん、強い人だと思ってたけど、違ったのかなぁ。
それとも、殺した人が、すごく強かったのかな。
でも、信じたら死ぬって、おかしいよ。死ぬのにそんなことは必要ないよ。
信じなくたって、信じたって、死ぬよ。嘘ついたって、死んじゃうし。
生きるのってとてもむずかしいよ。
綺麗な人は、ちがうのかもしれないけど。
[少し首を傾げて、ラッセルのふるえに、またグラスへと手を伸ばす。持っていたほうが安全かなと思って。]
誰のせいで死ぬなんてないんだよ、ラッセルさん。
あにきが言ったんだから本当だよ。
死んだら、それは自分の責任。ギルバートさんがラッセルさんを護るって言ったなら、ギルバートさんはそうしたかったんだから、ラッセルさんがラッセルさんのせいだって言ってたら、きっと悔しいと思うよ。
[ハーヴェイが出て行き、ひとりになった女はひとつ、息を吐く]
……何が真実で何が偽りか。
それは、人のものの見方、考え方と同じ。
あるものの真実は、あるものの偽り。
全てが重なり、同じになるなど、稀有なこと。
[歌うよな呟きの後、手にした白の花弁に唇を軽く、触れる]
……私は、私の思うままに。
[呟きを聞くものは室内にはなく。
やがて舞い降りる眠りという紗に包まれた女を呼び起こしたのは、叫び声]
……何が?
[訝るように呟いて。
身支度を整えると、廊下へと出る。
白の花は、小さなコップに生けられ、窓辺にひっそりと置かれていた]
―廊下―
[ふらふらと歩いているとハーヴェイから声をかけられる。
声より先に肩に手を触れられていれば驚いていたかもしれない。
けれどもかけられた声はよく知った、慕う相手のものだったから驚かない。
振り向いて向けた表情は不安げで、けれども体の微かな震えはとまっていた]
……こわい……
[小さい声で応えて、きゅっとハーヴェイに抱きついた]
―二階・廊下―
[悲鳴の起きた場所から、墓守の使う部屋までは距離がある。
その為墓守がそれを目にしたのは、既に幾人かがその場所を訪れ、或いは立ち去った後だった]
フェイバーさん、ですか。
[青年の縋る亡骸を見て、確認するように呟く。
彼等が此処まで親しくなった経緯を墓守は知らない。
けれど仕事の為に彼を引き剥がすようなことは無く、少し離れた場所から、少年と話す様を見た。
少し前に来ていたらしい令嬢が二人に近付くのもまた、視界の端に収める]
─自室前廊下─
だって、前も……!
[トビーの言葉を否定する材料は持ち合わせていない。
けれどそう思ってしまう状況が揃っている。
泣きながら言い返そうとして、言葉に詰まった。
その間にトビーの手がグラスへと伸び、ラッセルの手から抜き取ってしまった]
うっ……ぅぅ……。
[空になった手で目元を拭う。
何度拭っても涙は止まらなかった]
―二階廊下―
何が有りましたの。
[錆の匂いが強くなり息を飲む。
下唇を軽く噛み締めて足は止めずに進む]
フェイバー様が亡くなられたのですね。
[近づけば会話の内容も届いて来る。
確認する様に部屋を覗き込もうとした]
―ラッセルの部屋の前の廊下―
[ラッセルに言っていたら、ドアの音でようやく気付く。
声の方を見る。
昨夜もなんだか、へんな目で見られた気がする。]
おはよう、ヘンリエッタさん。
ここは危なくないよ。たぶん。
[ギルバートの死体のそばだというのに、大丈夫だよと言う。
その先に、黒い影があって、そちらにはまた片手を振る。]
―廊下―
怖い?どうした、大丈夫だよ。今は俺がいるから。
一人じゃないから、大丈夫。
[そう子供をあやすように背を撫で、シャーロットをなだめた。
そうして少しした後。]
……向こうで何があったか見てきたかい?
[そう遠まわしに、怯える原因だろう事を尋ねた。]
/*
見事に赤組が間違えてるのが…。
『扉を開けて廊下に出ようとして』って書いたんだけどなぁ。
開けてるんだよ。
中だったら開ける必要が無いんだよ。
─2階・廊下─
[部屋を出て最初に感じたのは、昨夜も間近に接したにおい。
眉をひそめ、周囲を見回したなら、その源には容易に気づける]
あれは……ギルバート殿?
[小さく呟く。
亡骸の側には、青年と少年。そして、近づく少女の姿を認め。
歩き出そうとした時、ふと、もうひとつの気配に気づく]
……墓守殿。
[ラッセルの元に現れたのはトビー。
いつもと変わらぬ様子で水を差し出すのを見つめる。変わっていると思ったけれど、こんな時はトビーの存在がありがたかった]
[ラッセルの呟きを聞いて胸が詰まる]
お前がそういう事はないんだ…俺がそうしたかったんだからさ。
[触れられない手でそっと髪を撫でるふりをする。ラッセルが自分のせいと思ってしまうのが哀しかった]
人狼を、退治してやるって言ったろ?
……出来なかったけどさ。
……トビー?
[軽く自嘲を篭めて、聞こえないのはわかっているけれど。
そうして聞こえてくるのはトビーの言葉。それは、言いたいことによく似ていて]
…ありがとうな。
[そっと、トビーに手を伸ばして、頭を撫でるふりをする]
>ラッセルメモ
ごめん、なんか勘違いしてた、よく見ると表だよねこれ確かに_| ̄|○
襲撃後外に置いたと脳内補完してください?(´・ω・`)
アグレアスの反応はどうだったか……?
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