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シスター ナターリエが「時間を進める」を選択しました
シスター ナターリエは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
言っただろう。
・・
私は、君を「見た」
ジプシーの人狼の御伽噺のカードゲームには、「占い師」というものがあるらしいね。狼を識る能力を持つものだ。
世迷いごとではないよ、エルザ。
君が霊を見る事が出来るように、私は「目」で狼を識る事が出来る。
[軽く、目を擦った。モノクルがなくても、ここに来てからよくなった視力、そして]
嗚呼、全くだ。
[日常の中では其れは普通で、必然。苦痛に思った事など無かった。
けれど世界が変われば、其れは全く無力。
見上げて、微かな苦笑を返し。
其れから同じように、釣られるように窓の外を見て。]
見た?占い師の能力で?
僕を見たのならその答えは出ないはずです。
[息を吸い込む]
[顔を上げてキッと神父を睨みつける]
…そうか。そういうことか。
残酷な神が支配する、神の箱庭。
その神が楽しむための駒として使うのは。
聖職者。
神の声を代弁し、神の代わりに力を振るう者。
そういうことですか。
[震える手で剣を抜き、構える]
ならば、貴方が人狼だ。
[くすり]
…そういえばあったわね。狼を知ることの出来る能力者が。『狂信者』と言うカードだったかしら?
誰の趣味なのかしらね。似合いすぎているわ。
[エルザの言葉に小さく瞬く]
[そうだ、そのカードも在ったのだ]
人狼、でなければ、人狼に組するもの。
狂信者、ですか。
…させませんよ。
僕には力は無いけれど。
エルザをみすみす殺させるようなことはしない。
……なんか、あれか。
初めて、素で笑ったか、お前?
[返された苦笑に、冗談めかした言葉を投げるも。
聞こえてくる言葉。
それは、緊張を招く]
……霊を視る歌姫……護りの力を目覚めさせた俺……。
狼を見切る者がいるのは、確かだろうが。
人狼は、皆、常にそういうらしいね。
[クレメンスは、懐から一冊の本を取り出した]
人狼達の生態を詳しく書いた本だ。
そう、だが、私が何故人狼だと君は言えるのかな?
ジプシーのカードゲームには「狂人」というカードもあるらしい。それは、人間でありながら、人狼に味方するものだ。
では、尋ねよう。
狼に高らかに問う!
…。
[何か熱とは違う、温もりにも似た物が伝わってきた気がした。]
はい…
イレーネが何か口走っても、
問題ないように…
皆から少し距離を置いていますが…
[軽く頭を振って]
其方でも、何かなされているのですか?
クレメンス。
[歌うように声が響く]
契約の神、嫉妬する神の僕であるばかりか、あなたは人狼にまで跪くのかしら。
[くすくすと笑う]
…退きなさい、月に魅せられし者よ。自分もまた哀れな生け贄と気づかないの?
・・・ん。
嗚呼、此処じゃそうかもな。
[其れが“苦”笑なのはまあ仕方無いとしても。]
・・・・・?
如何した?
[僕の耳にはその声までは届かないけれど、目の前の青年の緊張ぐらいは感じ取れ。僅か表情が強張ったのが自分でも分かった。]
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