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[「そんな、こと」。
そこで途切れた言葉に、苦笑する]
……俺には意味のなかった力。
お前に、押し付けてやれりゃ、いいのにな。
[呟きと共に、伏せられる、蒼]
貴族 ミハエルは、旅人 ハンス を投票先に選びました。
ああすまない…イレーネだが……何か口走る以外に、変わった事はないかい?
エルザは霊を視るものだったが、「占い師」は既に死亡したのだろうか…
[立ち去る二人を見送り。
……それからふと]
……何をやってんだ、あいつら。
[オトフリートとイレーネの様子に、呆れたように呟く。
オトフリートの呟いた名は、耳に届いていたけれど。
特にそれを気にした様子もなく。
一瞥してから、ゆらりと中庭の方へと]
神父 クレメンスが「時間を進める」を選択しました
─中庭─
[誰もいない、中庭。
そこに立って、月を、見上げる]
月と……友だち……か。
[以前交わした言葉が、ふと、蘇える。
それと共に思い出すのは、紅をまとった少女の姿]
…。
[柄にも無く、頬が赤い。
口元を押さえる。
視線がぐるぐると宙を舞い。
彼女に止まる。]
し、失礼致しました!
[慌ててその場を去ろうと]
[遠くに飛んだオトフリートを見つめる顔は、不自然なくらい表情が無いけれど、動揺は声に出る]
オ、トフリート??
[なんだろう。腕に、硬い何か・・・?あん、じぇら・・・?]
[自分も此処から降りて行こうか迷ううちに、人の波はバラけ。
そして襲って来る疲労感。死んでからも疲れるなんて思ってもみなかった。]
・・・・・・
[抗えずに目を閉じた僕の存在はするすると解け、拡散した。
後には動くものは何一つ無い旅人の*部屋。*]
…………。
Wenn es ist, entscheiden das mindestens lediglich.
Bereits, folglich das dieser Korper, der weit sehr unterschiedlich ist.
Lediglich.
Lediglich.
Dieser Abgrund, der Heiligem steht.
Er vermutlich sinkt.
Er fallt.
Wenn der Behalter zum Hochrot gefarbt wurde, gerade farbte er.
Herz ist klar.
Der Himmel, der tranquil wird.
Er fallt?
[月を見つつ、小さな声で、呟く。
誰にも届かない。
誰にも届けるつもりのない。
掠れた独り言]
[でも今の痛みでふと思い出して。
ポケットから、尖った石を取り出す。
黄金のような、黒のような、不思議な深い色。
その石を見ると、...の表情がすこし穏やかになる。
前を向くをオトフリートが去ろうとしていて]
あ、待っ、て!オフリート・・・これ、あげるわ。
[石を両手で持って、オトフリートに近づき丁寧に差し出した]
ポケット、に入れたまま、座ると、ちょっと痛・・・ううん、おもしろい、から、やってみるといいよ。
[なぜか悪戯心を出した]
・・・よし、あたしこそ、急がなきゃ。
[ぱっと踵を返そうと]
魅入られし者。
黒い愛なんて、中途半端なものはあげない。
もっと純粋な憎しみをあげる。清らかなまでの殺意をあげる。
ねえ、それがあなたの望みでしょう?
[天に座す、月。
蒼は静かに、それを見つめる]
……俺は、一度。
『死んで』。
死ななければ。
アーベル=レオンハートとしては、どうあっても生きてはいけないと。
いつか……必ず、殺されると言われて……。
殺されたくないから、『死んだ』……。
[掠れた声で呟くのは、遠い日の出来事。
母の死後に現れた男たちに突きつけられた、唐突な現実。
まだ幼い、十歳の彼が、それに抗う術などなくて。
……その日から、『アーベル=レオンハート』という名の少年は、消滅した]
[…嗚呼、彼女は何時もこうやって、不思議な物を拾っては私に自慢げに――
首を振る。]
…あ、ありがとう…ございます…
[俯き、顔は見ずに素直に受け取りポケットへ。
感謝の言葉は尻すぼみに。]
[彼女が踵を返すのを見れば、追って良い物かと悩む。]
それから。
[連れて行かれた先──暗殺者たちの『協会』。
そこで、様々な技術と知識を叩き込まれた。
中でも卓越した際を発揮したのが、糸操り。
ワイヤーギャロット。
首に糸を絡めて、窒息させる技。
高度なその技術を容易く身に着け、実用レベルに易々と到達させた彼を、『協会』は、恐れた]
……「ヒトであってヒトでない」。
何回、言われたんだっけな、コレ。
[微かに浮かぶ笑みは、自嘲めいたもの]
[今だからこそ。
それが、受け継いだ血脈故の事と理解できているものの。
当時、その扱いに反発がなかったとは……言わない]
……挙句、つけられた名前はゲシュペンスト……『幽霊』。
ほんと、いい趣味してやがる、ヤツら。
[十四歳の時に、最初の仕事をこなし。
それから、裏通りに戻って。
オトフリートから仕事の斡旋を受けるようになってからは、ただ一度を除いて失敗もなく。
淡々と、他者の命を奪う仕事を続けてきた。
だから]
……人を殺すこと。
それを責めるなんて事は、俺はしねぇ。
それは……自分の否定だからな。
……だけど、よ。
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