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[部屋のドアのほうからも人の気配がしたからだろうか?
こちらをちらりと見、また引っ込んだ怯えた男の目。]
…こわい、の?
[見上げて、少女は微笑む。]
だいじょうぶだよ。
神はすべてのものに、平等に試練を与え、平等に安息を与えているのです。
あなたが何を考えているのかわたくしにはわかりません。
神を信じないのはあなたのご自由ですが、わたくしの神をあなたが貶めることをわたくしには許せません。
[それはその宗教を信じるものとして。]
個々によって試練の内容は違います。
あなたがそのような枠にとらわれている限り、あなたに安息は訪れますまい。
[エルザに躊躇わず、そう言った。
自らの信じるものを否定し、その価値観を押し付けようとする彼女に、...は憤りを隠せなかった。]
[交わされる言葉の中にあがる、旅人の名。
彼とは、昨夜、少し話しただけだった。
箱庭の主を『犯人』と呼び。
人間である、と信じようとしていた彼が人狼とは、どうしても思い難かった。
それに]
……あの男に殺られたんだとしたら、正直……。
[後れを取った、どころの騒ぎではすまない気がする。
この場での戦いの様相は、何故か記憶には残っていないが]
[見渡す視線が、少女の視線と交差した。]
――ッ!
[否、其れは錯覚。その筈だ。
少女には僕の姿は見えない筈なのだから。]
[ひらりとスカートの裾を翻し、建物の中へと入ると、
ぱたぱたと階段を駆け上がる。
彼の部屋のバリケードに出来た隙間は、小さな少女がくぐるには十分で。
するり、簡単に中へと入る。]
ミハエルさん。
あなたは賢いと思いましたのに、どうして…
わたくしはそのようなことを一言も申しておりませんよ。
[困ったように微笑んで。]
人の命を無為に奪う所業は、自らの命を断つものとおなじ罪。
生きるために既に罪を重ねているわたくしたちに、何ゆえ人が、ただ殺せましょうか。
安息なんて、欲しく、ない。
クレメンスを止めなくちゃ。ベアトリーチェを止めなくちゃ。
[繰り返しては、いけない。失われてしまった、エーリッヒの心臓の音]
やめて。ハンスは違う。きっと違う。
だって…エーリッヒは、人間だったわ!
ただ、怯えて、元の生活に帰りたいってそれだけを願っていたのよ!
[独り言のようにそう、呟くと。
彼はゆるく首を振った。
どういう過程であれアーベルが安堵を得たのなら、
私がそれで苦しんでいてはいけない、と。
そしてこちらを見る二人の目に気付けば、微笑んだ。]
私は、大丈夫です。
ご心配お掛けしたのなら、すみません。
大丈夫、エルザ。
私が貴女を守る。
たとえ、神の代理人からでも。
[...は再びシスターを見つめ]
ならば。
何故神父様はベアトリーチェと約束したのですか。
殺して、解放すると。
無為でなければ良いと、そういうこと?
[どこか無邪気に。
けれど何処までも冷ややかに]
[寒い]
[『時』が近づいている。また、死がこの箱庭を包み込む]
ダメよ。繰り返さないで。
[不安に駆られて振り向いた時、ハンスの部屋の窓が割られているのに気づく]
…だめ…。
[壊れた窓から差し込む月明かり。
その中に浮かび上がる、人形のような少女のシルエット。
手の中で鈍く光るは、重い鉄の刃。]
[少女が微笑った。其れだけ見れば、無邪気で愛らしい。
けれど真っ赤なドレスのその姿は、僕には恐怖を煽るだけのものでしかない。]
・・・・ぁ・・・
[消えた少女が背後から現れる。背筋に冷たいものが走る。]
[男は情けない悲鳴をあげただろうか?
腰が抜けたように這いずって必死に逃げようとしただろうか?]
だいじょうぶだよ。
ちょっとがまんすれば、すぐにおわるから。
もう、いやなこと…ぜんぶ、なくなるよ。
[ひゅうと風を切って振るわれる手斧。
重みに振り回されるように、少女はくるり。]
[エルザの焦る様子に、目を軽く見開き]
エルザ、人がまた、死ぬの?分かるの?
[箱庭が血を欲する刻限、と、彼女は以前言っていた。
怖い。怖い。まさか。まさかクレメンスが。
まだアトリーチェが刃物を持っている姿すら、実際見たことはない]
クレメンス・・・
[声は震え]
――ひ・・ッ
[カタカタカタ。震える。
神父は少女を止めようとしない。扉の奥に居る少年もまた。
彼らは救いに来たのでは無かった。寄って集って、この部屋の主を――]
[男が逃げて、手元が狂い、手斧が当たった棚の本が裂かれて散らばって。
怯えた目で彼はこちらを見ただろうか?
その目に返すはお日様の笑み。]
……っ!?
[広げた感覚が、声を、捉える。無邪気な声を]
……止めろ。
[低く、呟く]
……死んで、救われるヤツなんて、基本的にいねぇ。
俺は、元々、死んでいたから。ただ、そこから解放されただけで。
……救いなんかじゃ、ない……。
理不尽に与えられる、死は……。
[声は、掠れた。
その『理不尽な死』を。
与え続けてきた自分。
例え、『幽霊』は形骸になっても。
その事実は、消えないから]
[エーリッヒ。
不意にその言葉が耳に入る。
ああ、彼は。
本を愛する青年、だった。
彼はエーリッヒが、恐怖のあまり自己完結して狂った事を知らない。]
…それなら何故、彼、エーリッヒは死んだのですか…?
[エルザの言葉に]
オトフリート。
[名前を呼んで、立ち上がる。
オトフリートの傍に駆け寄り、ほぼ同時に袖をちょんと引っ張った]
・・・・・・。
[眉を顰めて]
生きるために殺す。
それはわたくしたちの罪であり、わたくしたちが人である以上、犯さなければならない罪です。
神が望むのならば、わたくしたちは殺さなければ。
生きたければ、殺さなければ。
――おかしなことでしょうか?
[何よりも神を愛し神を信じる、そして育ての親であり兄であり家族である神父のことを信じる...にとって、そのようなこともあるはずはなく。]
あなたがたも、生きるために殺しているではないですか。
[あとずさり逃げようとする男の肩が触れたのは、ガラスの破れた大きな窓。
窓の向こうには満ち行く月と、月に照らされた花園と森と。]
…やめて。やめさせて。
[屋敷へ戻ろうとするも、激しい頭痛。まるで、迫る死を止めさせまいとするかのような]
お願い、待って…。
[ふらふらとそれでも戻ろうと歩いていく]
[オトフリートの声が聞こえれば...は僅かに目を伏せる]
私が殺しました。
彼はエルザを殺そうとしたから。
[そしてシスターに振り返る]
神が望むから?
いやだ、嫌だ、いやだ、
止めろ、止めてくれ・・・・ッ
[少女は笑顔で追い詰める。2人は止めようとしない。
旅人を救いたいと思う程、彼とは親しかった訳ではなかった。むしろ油断出来ない奴だとすら思っていた。
ならば、何故制止の声を上げるのか?
其れはこの光景が、正に昨日僕が抱いていた恐れの具現だから。]
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