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[今ごはんは、自分も食べたくなかった。
食事。今朝の光景が、瞼の裏によみがえる。
クレメンスにこちらも頷く。
しかし中への呼びかけに答えるものはなく]
どうして・・・。怖いから、じゃない?
――屋敷内、二階廊下――
[いつの間に消えてしまったのだろう。
ユリアンにも読むことのできた、表札に確かに書かれていたはずの部屋の主の名前。
エーリッヒの名もアーベルの名も、そこにはもうない。
あるのは白い板と――]
花……?まるで、死者を悼むみたいに。
これ、ベアトリーチェが持ってた花に似てるな。
…あいつが飾ったんだとしたら。
[それは実に人間らしい感情だ、と思う]
わからない。
[無残な死体を前にして、歌うようにその頭を撫でていた少女。
死者の部屋の前に、誰よりも早く優しい花を供えた少女。
ユリアンにはそれが、相反する行動に思えて]
あいつが何なのか、どう接すればいいのか…
―自室(L)―
[ふと気づいて、懐剣を見やる。血の痕は失せていた。
しばらく考えてから、黙ってそれを再びバッグに入れる。バッグの奧には果物]
…あ。
[ミハエルを見舞いに行くときに、バッグに放り込んだものだった。
姫リンゴをいくつか取り出し、かじる]
…ひっく…ううっ…。
[涙がぽろぽろこぼれる。けれど、リンゴをかじり続ける]
…ぐすん…えぐっ…。
[クレメンスの言う事は一理あって]
・・・・・・。
[壊れたエーリッヒのことを思い出させた。
ハンスは恐慌状態なのかもしれない]
じゃあ、部屋から出て、もらったほうが、いいよね・・・。で、も、無理やりだと、暴れるかもしれない、かな。
[自分も扉のノブを見つめ考えこむ]
うーん…。
失礼するよ、ハンス。
[鍵のついていないノブに手をかけ、開──こうとして、ガツンと引っかかった。]
む…何かに引っかかったようだ。
おお、ユリアン。こんばんは。
[振り向き、挨拶を]
[二人に歩み寄り、その表情を窺う]
その顔じゃもう知ってるみたいですね、神父さまも。
…アーベルさんのこと。
ハンスさんはまだ…篭もりっきりなんですか?
[その気持ちも分からないでもないなと呟いて、二人の前のハンスの部屋への扉を眺める。
後ろの部屋から女のすすり泣く声が聞こえた気がして、振り向く]
エルザさんの部屋だっけか…
死者が視えるって言ってたな。
今視えてたりするのかな…それで泣いてるんだろうか。
[記憶の中のアーベルを、意識して無残な首などでなく、たとえ呆れたようにだとしても笑っていた顔で覚えていようと努めて思い出す。
でも本当は忘れるべきなのかもしれない。
二度と見られない笑顔を思い出すことは悲しみを誘い、酷く胸を痛ませるのだった]
もう会えない…エルザさんはあの人のことももう、視たろうか。
[昨晩、彼は最後に広間を後にした。
クレメンスとベアトリーチェの、
一見穏やかな父と子との会話ような、
だが酷く恐ろしい物を感じさせる会話を、
静かに聴いた後で。
そして彼は静かに階段を登り、
エーリッヒの部屋からの強烈な匂いを感じ、
彼の部屋のプレートが白くなっている事を知った。]
>>78
[イレーネの挨拶に気が付き、今朝のことを思い返せば複雑な記憶を共有してはいるけれど、せめて笑みの形を作って頷く]
うん…こんばんは。
[クレメンスへもまた同様に返す。その落ち着きのある声は心に平穏をもたらしてくれる気がして、少しほっとできる。小さく息を吐いた]
はい。こんばんは…
…何かに引っかかった?
部屋には鍵は付いてないはずなのに。
重いものを扉の前に置いているとかしているんでしょうか。
一階に下りて来る前のいつものガタガタはそれが理由かな。
[下を向いて、ユリアンに頷き。
確かにエルザの部屋からは、かすかにすすり泣く声が]
・・・つらい、ちからね。
[想像するだに恐ろしい。
何度も何度も体験する、死。
ユリアンの言葉に詰まった]
・・・・・・。
[「エルザを通してでも、会いたい?」]
[こんなに落ち込んでいてさえ、果物の甘さで、身体が動くようになる]
…なんて生き汚い。
[涙はまだ乾かないけれど、呟く言葉に自嘲の響きはない]
…あたしは、伝えなくちゃいけない。
[低く呟いて、立ち上がる]
[シャワーを浴び、着替えにはベージュのブラウスを選んだ。…エーリッヒが着ていたと同じ色だった]
[クレメンスとユリアンの言葉に]
バリケード・・・。
最初の、日から、がたがた音してた、ね。
[強い警戒心は、むしろこちらが怖くなる]
[まだ乾かぬ髪をなびかせて、廊下へ出ると、何人もがハンスの部屋の前にいるのが見えた。
ふわり、歩いていく]
…もう、アーベルのことは、知っているの?
[誰にともなく、端的に訊ねる]
[そして朝。
窓の外から叫び声を聞き、彼は暗幕のようなカーテンから少しだけ外を覗き見た。
朝日に美しく照らされた、 あか 。
肉に残る服の断片などから、その主を想像する。
嘆いた。]
…先程、イレーネから聞いたよ。
[眸を伏せる。キリと、眉間に皺がよった。
が、すぐに普段の微笑みをユリアンに向けた]
そうみたいだね。
普段から、…バリケードを?
ふむ…。
[手で髭を撫でる]
バリケードを外側から除けてしまうと、きっと混乱してしまうかもしれない…ね。それとも…わざと?
[小さな呟き]
―kitchen―
[ミハエルとともに降りていった...は、clam/アサリを用意しながら他の料理も作り始める。
味見は自分だけではなく、ミハエルにもお願いをして。]
risotto with clam soup
アサリのスープリゾット
shrimp cocktail salad
小エビのカクテルサラダ
chocolate pudding
チョコレートプリン
>>82
[静かにイレーネの呟きを肯定する]
…辛いだろうな。
[彼女の目は問うているような気がした。
エルザを通してでも、会いたい?]
どうなんだろう、俺は…
エルザさんの力を借りてでも、会いたいのかな。
わかんないや…
エーリッヒさんだってアーベルさんだって、もう違う世界に行ってしまったことは、わかってるんだ。
そこじゃ痛みや苦しみはないはずだもの。
だから…こんなに悔しいのは、生きてる奴の一方的な気持ちなのかもしれない。静かにして、起こしちゃ駄目なのかも。
どうせいつかは必ず…、また会えるってこともある。
[そしてもし人狼に殺されてしまうなら或いはそう遠くない未来にだ]
安らかに眠ってもらうためにも。エルザさんのためにも。
そういうのって本当は良くないこと…なんだろうな。
[エルザの声に姿に振り返る。
エーリッヒとの争いを感じさせるものは、彼女にはない。]
…あの子の事はもう、聞いているよ。
君は死者を視る事が出来るんだってね…。
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