[「学長」……体が反応する。口が勝手に開く。]
そうだよ、学長が、……死んだんだよ。
……狼が!やつらが学長を襲ったに違いないんだ!
どうして!
学長は、椅子に座ってて、抵抗してる様子じゃなくて、なんでなんでなんで学長なんだよ!
あああもう畜生!!
[がりがりがりと髪をかく。やっぱり怒りがずっと残ってて、今にも爆発しそうだった]
だから殺すんだ!狼を殺すんだ!!
畜生、ああ……
[また涙がせりあがってきた。顔を下に向ける。
学長が「馬鹿者ー!それでもお前は日本男児か!」と怒鳴る風景を思い描いてしまい、涙が止まらない。]