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─パソコン室前─
ん、わかった。
お知らせ、ありがとなぁ。
んじゃ、この場はたのんます、一之瀬先輩。
……桐谷も、なんか参ってるみたいだし。
こーゆーの、押し付けきるんは、正直申し訳ないんですが。
[問いを肯定する桜子にはできるだけ軽めの口調で言って。
気をつけて、という蛍子には、僅かに眉を下げながらこう言って、軽く頭を下げる]
んじゃ、行くとするか。
[蛍子たちに呼びかける春陽に声をかけて歩き出す。
春枝がたどり着いたのは、歩き出した後か、先か。いずれにしろその姿には気づく事なく、教えられた階段へと向かった]
─階段踊り場─
[先に進むにつれて強くなる、異臭。
それに顔を顰めつつ、たどり着いた踊り場で見たのは、徐々に色を変えてゆくあかに濡れた金色の髪]
……ぅぇ。
[知らず、声が漏れた。
大量流血の目撃は、不本意ながら覚えがあるが、死体は見た事なんてない。
いや、なりかけた事ならあるのだが、それはそれ]
……死んでる、て。
事前にわかってても。
やっぱ、きついなぁ、こういうの……。
つか、なんか、かけるもの、持ってきてやればよかったなぁ……そこまで気ぃ、回らんかった。
[たどり着いてから、それに気づいてはあ、とため息。
口調は軽めを維持しているが、表情は、硬い]
……保健室にまだ、シーツかなんか、のこっとるかな。
それ持ってきて、くるんでやって……そいや、高峰先輩って、どこに……いてるんだっけ?
[亡骸があるのか、という問い。
どう言葉にすればいいのかわからず、言い回しは、生きているものに対するそれのようになった。
答えを得たなら、そうか、と言って。
それから、ようやく戻り始めた冷静さで、潜伏継続ができなくなっている事に、気づいた。
春陽には携帯を確認するのをまともに見られているし、メールの事も告げた。
蛍子たちも、落ち着けば何故自分がいきなりマリーの事を聞いてきたのか、疑問に思うだろう]
(……こーなったら、腹、括るかねぃ)
[死ぬ気はない。生を諦める気はない。
だから、最後まで足掻く心算ではいる。
春陽が本当に自分の相方能力者であるかもわからない、確信なんてどこにもない。
ないない尽くしなら、動いた方がマシ。
そう、思った]
……なー、川島。
[とりあえず、一度保健室へ行って、残っていたシーツを取り。
それで、マリーの亡骸を包み込んで。
場の状況を確かめながら、何気ない口調で切り出す]
お前、白出しで潜伏解除の霊能って、ふつーにどう思うよ?
[これは賭けの一手目。
二手目をどう切るかは、まだ、思案の内に**]
― PC室 ―
[一之瀬>>82が真崎たちに声をかけているのが聞こえるけれど、桜子は真崎たちに声をかける事が出来なくて。
一之瀬に促されるまま、PC室に入る。
体調の悪そうな友梨>>78にも気づかなくて、唯一ついているモニターから離れた場所を望んで、そこに腰を下ろした。
かけられる毛布の温かさにすこし身じろぎ。
休もう、という一之瀬>>84に涙の浮かんだ瞳をむける]
……う、うん……
[こくりと頷く。
休めるとは思わないけれど、優しくしてくれる一之瀬がありがたくて素直に頷きを返す。
言葉はすくなくても、傍についていてくれるだけで十分すぎるほどで。]
[どれほど時間がたっただろうか。
溢れていた涙は止まって、自責の念もすこし納まる。
あの時、という後悔はあるし、私のせいで、という思いもいまだあるけれども。
それよりも、誰が、という意識がようやく浮かんできた]
――蛍子先輩……ありがとうございます……
[すくなくとも、こんなに心配してくれる一之瀬は違うだろうと、ぎこちないながらも笑みを浮かべようとして。
落ち着いてきた桜子を見て一之瀬は安心してくれただろうか]
え、あ……そ、そうです、ね……あ、蛍子先輩に、血をつけちゃったん、じゃ……
[手や足についた血を落とすことを提案されるとようやく気づき。
そしてさきほど抱きしめられたときに血をつけてしまったのではないのかと心配する]
[桜子のポケットに入っていた湿ったハンカチで血をぬぐうけれどそれですべてが落とせるはずもなく。
PC室前のガラス片を片付けた一之瀬がそれを見たら、友梨の水を汲みに行くついでにハンカチをぬらしてくる、と言う]
え……あ、それじゃ、私、も……
[そういうけれど、落ち着いたとはいえいまだ震えがのこっている桜子がついていっても足手まといで。
それよりは友梨についていてくれ、と言われ]
――わかり、ました……蛍子先輩、気をつけて……
[小さく頷いて、水を汲みに行く一之瀬を見送った**]
― 学長室 ―
[諏訪しかいない。春の言葉>>88が鼓膜に響く]
じゃあ、もっと頼れ。
一人で悩んで溜め込むなよ。
[心への負担が身体への負担となる事を知っていた。
手の平に触れる頬のぬくもりにゆると目を細める]
春……、……。
[如何して彼は自分を其処まで信じてくれているのだろう。
友達だからだろうか。彼は、狼を見つけて、と言った。
人狼ゲームが始められたのだという空気がオフ会の参加者の間に
流れているのがわかっていた。
けれど佑一郎にとって、そういう意図を持つ者がいるという認識。
響と恐らく学長を殺害した人狼役の殺戮者が居る。
その殺戮者の像と今自分を見つめる春の姿は重ならない。
春の頬を親指の腹で そ、と撫でた]
[オフ会の参加者全員に
システムメッセージ通りの配役が配られているなら]
――…嗚呼。
狼を、見つけなきゃ、いけない。
これ以上犠牲者が増える前に、終わらせなきゃ……。
[春>>89に頷きを向ける。
狼を殺す、と彼のその言葉に頬に触れた指先が微かに跳ねた]
己が最善を、守るべきものを選び取る覚悟、か。
[学長から向けられた言葉>>2:159が思い出されポツと呟き]
大切なもの、これ以上失いから……
ボクも覚悟を決めなきゃ、いけない、か。
[春に学長の事を言われ、春からそろと手を離した。
彼の望むままに学長の躯を寝かせ毛布に包むのを手伝う]
[躓き気を失う春>>90を慌てて抱き起こす。
血が移ることなど気にはとめなかった。
白いシャツと制服のズボンに学長の流した血が染みた]
――…春。
[名を呼んでみるが直ぐに彼の意識が戻る事はないか。
止め処なく零れ頬に伝う涙を優しく撫で拭う]
キミには何が見えてる……?
如何して其処まで信じられるンだ?
[彼が自分に向ける信用。
混乱を見せても尚、揺らがないのは如何してだろう。
幾つかの可能性が浮かぶが其れを確かめる手段は無かった]
― 演劇部部室 ―
[着替えがある場所が他に思い付かず
蛍子同様演劇部から拝借することにした。
気を失ったままの春を抱えて演劇部に向かう]
勝手に使うと叱られるかな。
[僅かに困ったような声が零れた。
春を下ろし部室のロッカーに凭れさせた。
水場で手を洗い其れからタオルを濡らし軽く絞って
春の手指についた赤を拭ってゆく]
流石に、勝手に脱がすわけにはいかないかな。
[其処までされるのは流石にイヤだろうと
悩ましげに呟いて彼の目が覚めるのを待つ心算**]
─PC室─
あ…う、ん。マリーちゃんが、ね…高峰君と、同じに…
え…、っ…書いて、あった…って…学長、も…?
……うそ…
………っ…、誰か戻ってきたら、学長を探しにいかなきゃ、ね。
[友梨から何があったか問われると、青褪めた顔を悲痛に歪め、言葉少なにマリーのことを伝えた。
彼女から、マリーと学長のことがモニターに書いてあった>>69と聞くと、その事実を拒むように呆然と固まった。
しばらく動けずにいたが、学長がそう簡単に殺されるはずはないと自分に言い聞かせて強張る顔を緩く振った。
学長のことを既に春たちが見つけているとは、知らなかったから。]
[モニターを確認することはどうしても出来なくて。
何もしないでいると恐怖に崩れてしまいそうだったから、桜子と友梨を気遣い動くことでそれをごまかし。
>>101桜子から礼を言われると、弱く微笑んで頭を振ることでそれに応えた。]
…少し、落ち着いた?
あぁ、まだ座ってた方が、…うん。
あ、手、拭くもの持ってる?
なら、私はちょっと外片付けてくるね。
…え、私? んと、ちょっとだけだから大丈夫。
[そう言って、入り口前の硝子の破片を片付けに出ようとして。
彼女から服に血をつけてしまったかと問われると、ようやく自分の方を見た。
言われてみれば確かに多少移ってはしまったけれど、着替える程ではなかったので気にしないでと応え外に出た。]
[パソコン室においてあった箒とちりとりを使って床に散らばる硝子を集めたものの。
通常ならこのまま外の専用ゴミ捨て場に持って行くのだけれど、今は外には出れないからどこに捨てればいいのか解らなくて。
頭の片隅で、いつ殺されるのかも解らないのにこんなことで悩むのもバカみたいなんて思いもしながら、それでも考えてしまうのは性分で。
とりあえずちりとりに入れたままパソコン室に戻り、それを部屋の隅邪魔にならぬところにおいておくことにした。
桜子が大丈夫そうなら水を汲んでこよう、と思ったが、ふと手を拭いている桜子が難儀しているのが見えて。]
桜子ちゃん、ちょっとハンカチ貸してくれる?
私今からお水汲んでくるから、一緒にそれ濡らしてくるよ。
[そう言って彼女のハンカチを受け取ると、机の上のコップも持ち部屋を出ようとして。
何かあった時身を守れるものが何もないのに気付いた。]
[手洗い場はすぐ側だけれど。
響に次いでマリーまで殺され、そして学長も犠牲になったらしい今、手ぶらで外を歩くのはあまりに無防備に思えた。
けれど、武器になるようなものは見当たらなくて。
せめて傷くらいはつけられるかと、ちりとりから大きめな硝子の破片を一つ拾い上げ、それを胸のポケットにしまい。
それから改めて、桜子と友梨に行ってくるね、と声をかけ、部屋を出た。]
─ →手洗い場─
[薄暗い廊下は、しんと静まり返っていて自分の足音しか聞こえなかった。
それは不安や恐怖を煽るものだったけれど、逆に自分以外の誰もいないことの証明でもあったから、耳を澄ませて辺りを警戒しながら手洗い場へと向かい。
まずは自分の手を洗ってから、桜子のハンカチを濡らすついでに、ついていた血を出来る限り洗い流した。
冷たい水は、身体もかじかむ程だったけれど。
生きている実感を与えてくれるもので。
余計に、いつ殺されるかもわからない今が、怖く感じ。]
……や、だよ。死にたく、ない。
[漏れた呟きは、後輩の手前今まで口に出せなかった恐怖。]
─パソコン室─
[出入り口の方で何かが割れる音がした気がするけれど、それもどこか遠い場所のような気がして。
壁に寄りかかり床に座り込んだ状態で眼を瞑っていた]
(…喉渇いた…)
[パソコン室に戻って来てから水分を口にして無かったせいか、やたらと喉が渇く。
水を取りに行くと言ってくれた蛍子の言葉はとてもありがたかったのだけれど、その彼女はそんなに間を置かずに桜子と共に戻って来た>>82]
…ん…大丈夫っす。
………何かあったすか?
[喉は水を渇望して声がやや掠れたりもしていたけれど、大丈夫と蛍子に返して。
かけてもらった毛布>>84に包まり身体を温めながら何かあったかを問うた]
……誰が、ゲーム進めたんかな。
[抑揚のない掠れた声。
桜子にその声は聞こえただろうか。
何か反応があったかもしれないけれど、それに答える声は無く。
毛布の温かみに睡魔が訪れたか、意識が一瞬闇へと落ちる。
身体に触れられれば眼を覚ます程の浅いものだったけれど、身体が休息を求めていることは*確かだった*]
怖い、やだ…
…どうして、こんなこと…誰、なの…
[恐怖が一つ零れれば、涙と共に堰を切ったように溢れ出て。
誰が狼なのか、見当もつかない。
占い師や霊能者が誰かもわからない。
誰が占われたのか、マリーは狼だったのか、それすらも知る由はなく。
暗闇に一人、放り投げられたような現状が、怖い。
信じたい人を信じて良いのか、疑わなきゃいけないのか。
それすらも解らなくて。]
………ゆー、くん…
[泣き声混じりに零れたのは、幼馴染の*名前だった。*]
― 演劇部部室 ―
……知らない天井……
って、いうか俺、寝ちゃった!?
[頭を振りながら目を覚まし、諏訪が傍にいることに気付いて安堵のため息をつく。]
も、今度から、殴り起こしてくんない?
体力って、大事だね……。
[両手を見れば血がぬぐわれていることに気付き、諏訪に感謝の言葉を述べた。
さて何を拝借しようかと思ったが、置きっぱなしの誰かのジャージがあることに気付き、それを借りることにした。
血に濡れた衣服は放置することに。]
あ、忘れてた、遺書……
……捨てるのも、どうかと、思うし。
[フードの中に隠れていた紙を取り出し、小さくぼやいて首をかしげてから携帯電話とともにポケットにつっこんだ。]
フードないから、頭、すっげ、スースーする……。
諏訪、着替えないの?
ほら、あれとか。
[王子様っぽい衣装を指さして尋ねるが、彼はきっと苦笑するだろう。
諏訪も着替えるならそれを待ってから移動をはじめた。]
―廊下―
とりあえず、情報収集、しなきゃね。
[諏訪と歩きながら考える。不可抗力とはいえ、少し睡眠をとることができたのがよかったらしく、それなりに頭を動かせているつもりになれた。
あるいは、逆上しすぎて冷静になっているのだろうか。]
そういえば、吊りは、どうなったんだろ。
[そこまで言って、はっとなる。]
(どうして俺、学長が狼にやられた、って思ったんだ?)
[一瞬表情をこわばせるが、頭を振ってその妄想―自分が狼である―を捨てた。
高峰のときは、自分は露島と宮町とともにいたじゃないか。
もう惑うのはやめよう。自分は占い師だ、そう信じよう。
狼だったら、赤ログに相当するはずの通信手段が与えられるはずだと思えば、携帯電話すら動かない自分が狼とは思えない。]
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