─学長室前─[中に踏み入ることはしなかった。だから、見えたのは毛布の端だけ]学長……[扉が開いた途端に漂ってくる臭いにも、少しずつ慣れ始めていた。眉根を寄せたまま、慎太郎が戻ってくるまで、じっとその奥を見つめて]……え、ああ、そうだった。[慎太郎に問われ>>215、初めて気がついたように視線を外して、携帯電話を取り出した]