7 【鍵の書】─精霊演戯・第二演─
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騎士 ダーヴィッド
言いがかりは、方便か？
罪をなすりつけ、逃げるための。
[神父の瞳は底知れなく思えた。]
輪が一つ、消えたと聞いたが。
[先達の同族に眼をやり、訊く。]
陶芸家 アマンダ
[アマンダはハーヴに告げられる言葉に、小花散るグラスを傾ける事も忘れて聞き入る。
ベアトリーチェの様子まで、気が回らない。気付けない]
[千花は聞いているのかいないのか、回復の為にか果物を黙々]
神父 クレメンス
[ダーヴィッドの言葉には肩をすくめる]
あなたは、同族の言葉を疑いはしないでしょう。魔を信じよと強制するつもりもありませんが、先に罪を言い立てられたのは、私。
私から見れば視点は逆です。致し方ありません。
少女 ベアトリーチェ
［先に気が附いたのは、ベアトリーチェだったでしょうか。］
……アマンダ？
アマンダは、どう思う？
［その問いかけの意味は、どんなものか、自分でもよくわかりませんでした。］
【赤】 少女 ベアトリーチェ
/中/
なにやら危なさそうな気がして来たので。
勢余ってクレメンスが吊られそうな今日この頃だね。
イレーネ投票に設定しようかと迷っているけれども。
襲撃は寡黙どころを狙いに、均衡破壊、かな。
陶芸家 アマンダ
[――そうして、最後に、
オトフリートとミハエルが 「イレーネとティルが」
何かあったと叫んで消えたと聞いて、グラスの中身もそのままに立ち上がり身を翻す。
片手で攫うように千花を抱いて]
――行かなきゃ！ イレーネ！ ティル！
[後ろも見ずに、夜の道へと駆け出していく]
職人見習い ユリアン
[クレメンツの声にくすりと笑って]
生憎、僕には男色の気も少年趣味もないんでね。
せっかく恋人になるんなら大人の女性がいいな。
…真面目に話すと、まあ何故だか知らないけど、
現状唯一僕が使える技でね。ティルと交信できる。
ティルがハインリヒさんを襲った大きな力を放ったとしたら、あの時僕の側にいた「はな」が教えてくれただろう。今日みたいにね。
[ふんわりふわり。ティルの額から三つ花の蝶が飛び出して、...の手のひらに止まった]
騎士 ダーヴィッド
[ふと、気づいて目を向けるは北の遺跡。
ゆっくりだが、じわじわと高ぶってくる封護結界の力。
奪われたものを取り返すべく、無差別に引き込み捉える力。
再封の為に渡された指輪で、この力を制御できぬだろうか？
唐突に、そんなことを思いつく。]
少年 ティル
[額から抜け出た花は。
ふわり ふわり]
……花はカにて香あるもの
風の力に近しいものゆえ、君に近付いたのだろう
なぜかわからないけれど、僕にはユリアンのコエが届くし
ユリアンにもそうなのだろう
…………
[ただ不安そうに、亀裂の入った目がユリアンを見る]
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