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ほしい……
[震える体、心、抑えようとしてもどんどんと溢れるものがとまらない。
身近に感じた紅い生命の源がそれをかき立てる。
赤い旗、赤い月、赤い、赤い……世界に……]
―ベアトリーチェの部屋―
[シスターが覚束ない足取りながらも部屋を去ろうとするのを見送る。
少女を伴い部屋を去ると言う青年>>30にも頷いて。
それから一度立ち上がり、扉の方へ]
すまないが、誰か手伝える者はいないか。
とりあえず、彼の使っていた部屋へ運ぼうと思うのだが。
[請け負うとは言ったものの、流石に成人男性一人を運ぶには力が足りない。廊下に出た者たちに問う。
仮の埋葬を言い出さないのは、少女を“攫おうとした”男をこの地に埋める事を、家人たちは厭うかも知れないとの思いもあっての事だった]
…ポタリ、ポタリ…
[もう肉を持たぬ筈の旅人の胸から、赤い雫が滴り落ちる]
ああ…痛い…なあ…
[胸に開いた穴を押さえて、旅人は泣きそうな顔で笑っていた**]
[ローザの異変に気づいたのは、どのあたりか。
傍にはクロエもいて。
ミリィもそばに行くのが見えれば、今、近付くことはしない。]
…そう?
[首を傾げつつ、追求をしないのは、聞いても、てこでも言ってくれない気がしたから。]
…ん。下いく。
[エーリッヒの促し>>30に頷くと、階下へと向かう。]
部屋でいいね?
[念のために、行き先にローザの意思を問う。
彼女が頷けば、そのように部屋へと連れて行く]
水を持ってくるよ。
[薬や手当てはやはり、ミリィが頼りだ。。
だからクロエは水を運んでくることにした。
そうして暫くの時を、ローザの看病に費やすことになる。
その日の夢を見るまでの時。
動いていられ時間が、半ば救いのようでも*あった*]
ひと、さらい………
[アーベル>>10の声が聞こえて、ひとつふたつ瞬いて。
動かなくなったハンスへと視線を向ける。
たしかに、ベアトリーチェを連れ去ろうとしていたけれど…]
………真っ白い顔で、震えてた。ハンスさん。
逃げないと、殺されるって言ってた。
[子守唄も御伽噺も殆ど知らずに育った娘は、幻燈歌も知らない。
人狼も朱花も蒼花も知らない。ギュンターが書き残した言葉も見ていない。
だから、何でハンスがそこまで思いつめていたのか、わからない。
銃を人に向けるような人に、具合の悪いベアトリーチェを渡しちゃいけないって思ったから、庇おうとしたけれど。
落ち着いてみれば、それほどに思いつめる理由があったんだろう、と。
無事かと幼馴染に問われ>>13て、ひとつ頷いてから。そんな話をしただろう]
― →個室―
[そうして誰かの助力を得ることができたなら、旅人の借りていた個室へと向かう。
彼の命を奪った矢は深く刺さっており、少し試したものの引き抜くことは諦めた。
上からシーツを被せ、祈りを捧げて]
…… 彼は彼なりに、ベアトリーチェ君を守ろうとしていたのかも知れないな。
[ふと呟かれた言葉を聞いた者はいたか。
一通りを終えて、男はその部屋を後にした]
そうですね、誰かを…誰かを……
早く……
[衝動を抑えようとするたがが、かかるコエに外れていく。
誰かを 早く 欲しい
血を 肉を ]
一人でも大丈夫ですよ。
─ →2階 個室 ─
ぅ ん
[問いかけ>>39に頷いて、クロエさんとミリィん手ぇ借りて>>35、ゆっくりやったけど階段下りて部屋まで行った。
部屋ん中入ると、ベッドまで付き添ってもろて、うつ伏せんなって枕に顔埋めてまう。
怪我とかはしてへんかったさかい、手当てはせんで良かったんやけど、薬は鎮静剤かなんか、精神的なもんを貰うことになった。
こないなった原因は不明やけど、薬は効くみたいや。
息苦しさは完全に消えんのやけど、最初よりはたいぶ楽んなっとった]
……おお きに。
[看病についてくれとるのに礼ゆぅた後、緊張の糸切れて一旦寝てまう。
寝て起きたら多分今よりは症状もよぅなっとる。
ただ、目ぇ覚ますんは、日も変わった翌朝のことやった**]
[早く、という言葉に、ふ、と笑う。
いつかの自分に似たものが、僅かに感じられた]
……喰わなきゃ、生きてけんから、な。
[あかの甘さを思い出した今は、それを断って生きること自体に難しさも感じていて]
わかった。
けど、何かあったらすぐに知らせろよ。
……一人より、二人の方が、生き延びやすいはずだからな。
[大丈夫と返されれば、手出しはせぬと決めるものの。
こう、付け加えるのは、忘れなかった]
―浴室→―
ふぅ……
[いくらか服が乾くと着なおして、目立たない程度に血の跡は消えただろうか]
ライヒアルトさんに……
[約束の言葉を思い起こしながら、ライヒアルトの姿を探してふらふらと屋敷を歩き始める。
まずは彼の部屋にと向かってみた]
ええ、そこは大丈夫ですよ、たぶん。
うふふふふ……
[幾分かの狂気と、穏やかさのようなものをはらんだそんなコエを返していた]
[まだ至近で命が失われた状況に動揺していたからか、ローザの異変に気付くのが遅れた。
クロエ>>27に呼ばれて、ようやっとローザの様子に気付く]
ロズちゃん、だいじょうぶ!?
[ベアトリーチェの部屋で座り込んだまま動けずにいたけれど、慌てて立ち上がり。
ベッドの横に置いてあった薬カゴを抱えて歩み寄った。
肩を支えようとするクロエ>>35に頷いて、逆側からローザに肩を貸して部屋へと移動する]
………あ。っと、ユリちゃん。
[ベアトリーチェの部屋を離れる前に、ちょっとだけ立ち止まって。
幼馴染の青年に声を掛けた]
助けてくれたん、だよね。
ありがとう。
[ユリアンが人の命を奪ってしまったことには驚いたけれど。
でもそれは、ベアトリーチェやナターリエや自分を助けようとしてくれたからだと。
亡くなったハンスには申し訳ないと思いながらも、それでも大好きな幼馴染にはそう礼の言葉を掛けておいただろう]
ホント?
あたしエリお兄ちゃんの作る甘いもの、好き。
[あやすような響き>>42に不満を覚えたものの。
甘いものは好きなので、自然と表情は明るくなる。
エーリッヒが作ったものならなおのこと、だ。
階下まで降りて広間まで行くと、甘いものが出てくるまでキラキラとした表情で待っている**]
[中身を確認するユリアンの言葉にうんと頷く]
分かった。
あまり無理はしないようにね。
[年長者として案じる言葉を向けて
軽くなった手を下ろした]
――…手が足りないなら手伝うが。
[ライヒアルトとユリアンに目を遣り
彼が手伝うなら必要ないか、とも思い強くは言わない。
結局丸一日で口にしたのは紅茶と水のみ。
ギュンターの埋葬を手伝った男はエネルギー不足に陥っていた]
―二階廊下―
[小さく息を吐いて、廊下を進む。
シスターが姿を見せたのは、丁度彼女の部屋の扉を叩こうとしている時か]
大丈夫かね。
[そちらへ向き直り、彼女>>44の方へと歩んだ]
……多分、ね。
[く、と。笑う気配をコエに乗せる]
ま……なんとも、頼もしいことで。
とはいえ、ヒトの牙は、俺たちのそれよりも厄介な事が多いからな。
……だから、気は抜くなよ。
[昂揚しているらしきナターリエに、どこまで届くかはわからぬが。
警句にもにたコエを投げておく。
剣と、弓矢と。旅人の短銃は、どうなったか。
いずれにせよ、警戒を向けるに越したことはないから]
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