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[ベルナルトは気付いただろうか?
ともあれ、男は右手で鉈の柄に触れ。]
紅い、な……
あの女みてぇ……。
[ベルナルトと、ガラス越しの紅い月を見ながら、距離を少しずつ*詰めていく。*]
[何か思いついたように部屋の中にはいってゆくサーシャ。
衣擦れの音が微か聞こえた。
扉の向こうへと視線向けると白いシーツがふわと被さるのが見える。
リディアが居る事を示すように紅が移りゆく]
サーシャさん、ありがとう。
――…私の時も、そうして下さいね。
[無残な姿を晒すのを厭う娘は
微かな声が望まぬ先の願いを囁いた]
[部屋からサーシャが戻ると問いに考えるような間をあけて]
大広間で、嗤っていたひと。
――愉しみと言ってたひと。
[プラーミヤの様子>>1:113を思い出し暗い面持ちとなる。
分かるかどうかの問いには失言に気付いたように瞠目し]
分かるのは――…
多分、あのひとのように殺された後。
でも、勘違いなのかもしれない。
ただ、あの時は、違うと、思ったんです。
『鬼』じゃない、って、そう思って。
[自分でもわからないのだとゆるゆる首を振るう。
こんな話をすればサーシャも自分を気味悪く思うだろうか。
誰のことか何があったかを問われるならば
オリガの知りうる限りの情報をサーシャに伝える**]
─ 室内庭園 ─
[真紅を揺らしつつ、思うのはここに至った理由。
裏通りで請けてこなした仕事で、思わぬところから足がつきそうになって。
そのごたごたから逃れる間の隠れ場所を求めて踏み込んだ──切欠は、そんなもので]
そこから、なんでこーんな事になるんだか、ねぇ。
[口にするのは、問うても詮無い疑問。
そんなものが口をつく状態に、く、と笑みを漏らして]
……あー。
そういや、借りのこと、聞き忘れたな……。
[ふと、思い返したのは、アレクセイとのやり取り。
聞きに行こうか、と。
過ぎったのはそんな思考]
― 一階・室内庭園 ―
んー?
……聞かなくてもわかってんじゃねぇの?
[目の前にいるのは、相変わらず優男の風体で。
見た目だけなら心臓を抉って喰らうような存在には見えない。
けども、アレは獲物だ、と、あの時左目に焼きついた青を見返す。]
んでも、生憎と、さ。
──狩られるシュミは、ねぇのよ、俺。
だから。
[言葉を切る、同時、身を沈めて]
……抵抗は、させてもらうぜっ!
[低い姿勢から短剣を抜き放ち、足を狙って切りつける。
牽制の横薙ぎ一閃、当たる当たらぬに関わらず、一度地を蹴り距離を開けた]
[ベルナルトの傷の具合について伝えるアレクセイ>>*12は、大丈夫だと言っていた。
彼自身、しばらくは大人しくしてると言ってきた>>*9こともあり。
その時は一先ず、ほっと一息ついていた。
危ういのは――少なくとも、危うく見えるのは――寧ろ自分の方だ、と。
「ヤバいかも」と、ジラントについてベルナルトが付け加えた時に思う。]
大丈夫だよ、今の所は。
でも……うん、気を付ける。
[この返答は、大丈夫かと問うてきたアレクセイにも向けたもの。
穏やかな響きではあったが、それでも不安に思われているだろうとも察せられたから。]
……ごめん。
[きつい言葉を向けられて、弱々しく零れる一言。
それでも結局「深追い」する形で、やがてジラントの「勘」の意味を知ることとなり――。]
[アレクセイに事の次第を話すより先に、ベルナルトから嘆息と共に返ってきた答え>>*10を聞き、瞬いた。
先程のベルナルトの言葉からも、彼がジラントについて何か察していたとは思っていたが――。
彼自身が「見られた」らしいというのに、まるで危機感無く聞こえる口調。
しかもさらに、出迎えるとまで楽しげに告げられた>>*11。]
でも、ベルナルト―――…
[思わず零した懸念の色。
けれど彼から確かに伝わる意志に圧されて、それ以上は何も反対を紡げなかった。
無理をしては――自分が出張ってはいけない、と。そう、思った。]
うん。
判ったよ。 ……任せる。
[邪魔はしないと告げたアレクセイの後から、静かに是を返した。**]
[ 冷たい青にぞくりとするけども、それは恐怖ではなく。]
はっ……
とびきり上等の獲物がいるってのに、よそ見してる暇なんざねぇ。
[笑い返す。
懐にすべりこむ手、途切れた言葉。]
っと……!
[足を狙う短剣は、鉈で払い除ける。
開かれた間合い。
逃すかと、男は踏み込み、胸元狙って鉈を横に凪いだ。]
愉しみ……。
[問いの答え>>82を聞くと、幾許か思い出すための間が空いた。
あの時は一つに気を取られていて、あまり周囲に意識は向いていない。
思い出すには少し時間を必要とした]
違うと思った、か。
漠然とした感覚、なのかな。
[やはりジラントの言っていたことに似ていると思った。
彼もその理由は分からねど、『鬼』の所在を知ることが出来ていた。
ただしあちらは、生きている者の中から見つけたようだったが]
とりあえず、『鬼』はまだ死んでない、ってことだよね、それ。
誰がその人をころしたのかは、知ってる?
[あまり思い出させたくないけれど、状況を知っておいて損は無い。
詳細は口にされなくとも、誰が手をかけたかは知ることが出来たか。
聞いたことは頭の隅にしっかりと刻み込んでおく]
― 階段/三階近く→ ―
[驚いただけ>>24とオリガさんは言う。疑う事も無く頷いた。
そう言えば死体はどうなるのだろうか。メイドが片付けてくれるのか、それともこれも“ゲームに関わる事”だから放っておかれるのか。
どっちにせよボクがどうこうする気はなかったけれど。
ベルナルトさんの名乗り>>66にはもう知ってると笑って、ボクはいつも通りの――姉の名前を名乗って。
最後にもう一度遺体を見てから、オリガさん>>37に頷いて階下に向かった]
籠?
あ、はぁい。
[二階まで来てから、左腕にあるそれを部屋に置いてくるという彼女と別れて、ボクはそのままもう一つ――二つ、階を降りる]
― 武器庫 ―
[誰かとすれ違う事は多分、無かったと思う。
武器庫はメイドの言った通り開け放たれていて、すでに何かしらは持ち出されているらしかった]
うぅん。
どうしよっかなぁ。
[『他者を殺さなければ生き延びれない』
とはいえ、さっきのベルナルトさんたちみたいな立ち振る舞いは、ボクにはとても無理だろう。
やたら目立つ大きな武器だってきっと引き摺るのが精いっぱいだし、逆に目立って危ないだけだ]
─ 一階・室内庭園 ─
あらやだ、熱烈。
俺ってば、あいされてる?
[笑いながら紡ぐ言葉は、冗談めかした響き帯びる。
初手の一閃が払われるのは想定内。
踏み込んでくる一閃は、ぎりぎり、身を逸らして避けるものの、僅かに掠めた刃先が胸元を浅く裂く。
青が裂かれ、微かに紅が滲んだ。]
んでも、鉈振り回したおっさんにあいされても、ちょーっと喜べねぇかなっ!
[逸らして崩れた体勢を、無理に立て直すことはしない。
そのまま倒れて後ろ手をつき、弾みをつけて向こうの左側へと転がると、足払い狙いの蹴りを放った]
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