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うん…ソーヤお兄ちゃんの側にいたの。
大丈夫、怪我はしていないよ。リィ、がんばって支えたもん。
[どうして彼を選んだのかはわからないけれど、心配そうな気配はわかったから、できるだけ明るくコエを返した]
そう。
[怪我していない、という言葉に、ほっと息をつく]
ありがとう、エリィゼ...君がいてくれて、本当に良かった。
[励ますように明るいコエを届けてくれる少女に、感謝の言葉を届ける。彼女の両親も自分のせいで眠ってしまったというのに]
リィ、少しは役に立てた、かな?
[お礼を言われて少し嬉しそうにして。
彼が―彼らが解放されればすべて元通りになると、信じているから]
[睡蓮の花弁は胸元に忍ばせる。
ソーヤを背負い彼の家まで行けば
空いている寝台を探しだし彼を其処に寝かせる。
ソーヤを見詰めるうち、柳眉が僅か寄せられて]
……誰があなたを眠らせたの?
[ぽつ、と問い掛けるのは、
彼らを眠らせたままにしたくないと思い
犯人がいるのならみつけてやめさせたいと思うから]
起きてるひとを当たっていかなきゃ、かな。
[呟いて、アルビーネは静かにその場を後にした]
……え?
[頼まれた言葉は別れの言葉のようで]
うん、伝える、けど……そうか、解放されたらクレムお兄ちゃんはここからいなくなっちゃうんだ……
[今更のように気付いたことに、淋しそうな色を乗せて]
― 村の通り ―
[不安そうにしていたのは隠せなかったようで、握り締めた手にそっと添えられた手と、笑みと言葉>>53に少しだけ握り締めた手が緩む]
うん、ヒューゴ先生なら、きっと大丈夫だよね。
[そう言って頷く
怪我の見立てにもう一度安堵して、村一番の、との言葉を聞いたなら]
うーん……確かに、いざと言う時はソーヤお兄ちゃんやクレイグお兄ちゃんより頼りになりそう?
[言ったあとで、内緒ね?と言って笑って、途中まで、と言う申し出はありがたく受けることにした]
ソーヤお兄ちゃんをよろしく、ね?
[別れ際にそう声を掛けてアルビーネを見送って、自分は広場へと]
─ →本屋 ─
[エリィゼが合流するなら迎え入れるけれど、クレイグを運ぶ手伝いは流石にさせない。
クレイグを本屋へと運ぶと家の奥に上がらせてもらい、彼を寝台へと寝かせた。
作業を終えれば本屋を出て]
私、帰るね。
少し、疲れちゃったから。
[居る者にそう告げて帰路へと着く。
肉体的疲労は然程でもないけれど、精神的疲労はとても濃い。
調べによる疲労と、焦りと、後悔と。
回復させるために早々に寝てしまいたかった]
うん、僕達が消えれば、みんな目覚める。
それが、僕達の願いでもあるから。
大丈夫だよ、エリィゼ、君には僕の他にも友達が沢山いるんだから。
でも、出来たら、僕の事も忘れないで。
[「どうか、君だけでも...」最後の一言はコエには乗らない]
― 広場 ―
[アルビーネと別れて>>62広場に人影を見つけたなら急いでそちらに向かう、けれど
様子がおかしいことにはすぐに気がついた。
目に入ったのは、眠ったクレイグと、彼を運ぼうとする二人の姿]
クレイグお兄ちゃん?
どうして?
[「彼」はクレイグの事は言っていない。だから、誰かが眠らせたか自然に眠ったか。見てはいなかったから少女には判断できなくて]
………お兄ちゃんは、違うのに。
[小さな、小さな声で落とすのは誰かの耳に届いたか、聞かれてもなんでもないと返すけれど]
[運ぶのは無理だったけれど、クレイグの事が心配だったから、二人について本屋へと向かう
寝台に寝かされた姿を見つめて、本当は側に居たかったけれど、そういうわけにも行かなかったから]
少しだけ、だから、おやすみなさい。
[そう声を掛けて本屋を出た
ポラリスが家に帰る、と言うのに疲れた様子を感じたから]
本当に、無理はしないでね?
[と念を押すように言って見送って、自分はどうしようかと考える。帰ってもみんな寝ている、けど]
ん……リィも、おうちに帰ろう、かなぁ……
[ぽつり、呟いて、その場にいた人たちに挨拶をして家に帰ろうと。
もし、一人にしておけない、と声が掛かったら、遠慮なくお言葉に甘えることにするけれど*]
消えちゃう、の?どこかに行くんじゃなくて?
[どこか戸惑うような色を落として]
うん、リィ、クレムお兄ちゃんの事、絶対忘れないもん。
約束、するね。
それに、みんなだって、お兄ちゃんの事忘れたりしない、よ?
[気休め、ではなくて、少女は本当にそう思っているから]
― 蝕の翌々日 ―
[多くの人が眠りについた蝕の翌日が過ぎて、また一夜が明けた。起こった出来事に皆が疲れや悲しみを少なからず覚えていただろう]
出かけてくるね、テレーズ姉さん。やっぱり直接探さないと終わりそうにないから。
[自分もまた、疲れてはいたけれど、それは他の人々とは違う理由。眠らぬままで夜を明かし、眠り続けるテレーズに声をかけて、家を出た]
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