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これより上って…。
[聞こえてしまった声に口元を押さえる。
それは考えちゃいけない。考えたらきっと動けなくなる]
やっぱり異分子って私達も?
だってユーディットさんも機鋼の力は。
[包まれた時に反応するような力は感じなかったと。
もう一つの疑問の方を口にして]
[私は柳眉を顰めながら、銀茶の少女の話に耳を傾ける。
そして――視線は赤毛の少女と、それを詰問しようとする髭の男へ]
……そなた…
[何ゆえそれを、という言葉は口の中だけで消える。
彼の少年の言葉通りなれば、髭の男が詰問するは何か手掛かりに繋がるやも知れぬと、耳を立てて]
[一瞬見えた好奇の光に、掠めたのは苦笑]
そう、時を遡り、過去に在りし事を垣間見る。
時空に属す者にのみ許されし、ある種の禁忌。
……消耗がでかいんで、乱用は効かんのだけれどね。
[今やったが最後、ユリアン辺りにかなり怒られるのは間違いないが。
取りあえず、それはおいといて]
――それ、
[ん?と手の中に視線を落す。リンゴ。
少しだけ、首を傾げて――あ。そっか。そういえば]
ううん、これアーベルに貰ったやつ。
アルがリンゴ好きだから、一緒に食べようと思って。
まだもってたの。
[へらりと笑いながら、
と、オトフリートの言葉に、更に眉を寄せる]
――…そっか、屋敷か。
やっぱり結界張ってても、強制転送を防ぐのは難しい、ね。
[同じように小さく言葉を零す。協力者がいるからなのかな。
ぼんやり、そう考えているうちに、ふと、戻ってきた
リディたちに気付いて小さく手を振った]
で、と。
ご無事ですか?
[駆け戻ってきた二人に、にっこり笑って聞いてみたり。
自分の事は棚上げで、いきなり走るな、と思っているかもしれない]
しらばっくれるな。
風が教えてくれた。
お前が機鋼竜に協力してる、と。
[実際はイレーネから最終的に確認を取ったのだが、風から聞いたのもまた事実。情報源を隠した意味は、もう一つあるのではるが]
…なんでお前が機鋼竜に協力なんかしてんだよ。
それとも何か、お前が探していたものを、機鋼竜が与えてくれるとでも言うのか。
何でこんなことしてんだよ!
[平時の軽さはどこへやら。事実を知った今、何故目の前の少女がこんなことをしているのかが不思議でしょうがなかった]
[ぽふ、とブリジットの頭に片手を軽く置く]
暴走、らしいからね。多分、無差別に転送しまくってるんだと思う。
ドロイドの攻撃も無差別だし。
でなきゃ、セレスを連れてるオトさんまで襲われる訳が無い。
会いに…か。
[むぅ…と考え込む様子。
床の文様はそれなりの広さに。]
会って…その後どうすんだろ。
…出して下さいって言って簡単に出してくれるとは思えないしな…。
[ハインリヒの詰問を黙って見つめる。人である少女への問いは、同じ人である男に任せた方がいいと思ったのか、それとも、ただ状況を把握するのに勤めているのか]
う、ん。
って、あ。
< 手がぐるーん。おもいっきり振られて、猫は慌てます。とりあえず >
誰か、つかまえて……!
< 離れちゃったみたい。 >
俺の護法天陣は、あくまで物理防御だからね。
[イレーネの言葉に、苦笑して]
本調子なら、もう少し色々と弾けるんだが……今の状態じゃ難しいから。
[言いつつ、手は無意識に痛みを感じる呪印へと。
幼き頃を知る精神の竜には、呪印の存在は知られているやも知れず]
うん、そうだよね。
[そういえば昨日重なった声があったっけと。
納得して、置かれた手にもまた少し落ち着きを取り戻して]
機鋼竜に協力してる…?
[小さく小さく呟いて。
常にない態度のハインリヒとミリィの間を視線が彷徨う]
…普段はこういうの相方がやるからなぁ。
多分、こうだった…はず。
[半径10メートルほどの円を描いて…
文様はほのかに発光。]
……?
[伏せていた睛が、開かれた。]
すぐ、食べれば好いのに。
ひとりでも。
また、新しいもの、採れば好い。
[一緒に食べる]
[その意味がわからなかったのか]
[問い返す声は不思議そうに]
何か目的があってのことでしょうから、頼んでも出してはくれないかもしれません。
普通に出るのも難しいと思うんですよね・・・。
ここに居るはずの機鋼竜を倒してしまえば出られるかもしれませんけど。
[楽しそうに笑って]
正直に言ってしまうと会ってみようかっていうのは、わたしの願望です。
目的を聞いてみたかったんですよ。
……どうしても、知りたいと望むなら。
やれん事もないけどね。
[俯く様子に、小さく呟く。
それによる消耗は、確かに大きいのだけれど。
彼の過去が気になるのもまた、確かな事だから]
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