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[振り向かれ、視線が合う。
ただそれだけの事に、何故か恐怖が生じて躊躇いを生む]
ラス…?おい。なぁ……、なあって!
[焦燥に駆られ、声の大きさを自制も出来ず、叫び呼びかける。
遅れ、部屋を飛び出して、外に飛び出れば抱きついてでも止めようと、また腕を伸ばす]
んな変な様子で外に出たら、今は危険だ…!
施療院の人間なら、今からスティーヴが連れてくるから!
嗚呼、別に構いませんよ。
ですが…。
[ 一旦、沈んだ言葉を浮上させる。]
疎み続けていて下さい。
虚は貴方のその心に棲んでいるのですから。
仲間になった覚えはありません。
協力しているだけです。
ロザリンドは貴方にとって憎むべき存在のはずですよ。
[ 勘違いされては困る、と。]
あぁ、疾風、今日も美人だな――
[言う笑みは力無く。
後ろからカルロスに腕を捕まれるも、まるで気がつかないように膝をく、と曲げ、熱い翼胞から大きな翼がしゅわりと出、飛び上がる事で抜け逃げる。
カルロスの手の中には、仄暗く黒いドロドロしたものが一瞬纏わりつくだろう。
ばさり、力強く空を叩く。
――その翼は、漆黒の。闇の色をしていた。]
くすくす……。
ならば、構いません。
存分に利用して下さいませ。
――――――…できるものなら。
[ ベランドの外、海にその嗤いは吸い込まれる。]
−施療院−
[そんな事態になっている事も知らず、露台へと舞い降りる。
翼を仕舞うのも惜しく、背に畳むだけで院内へ踏み込んだ。]
……先生はどこだ?
ああ、患者だ。おそらく急患だと思う。
[低い声で問えば、珍しい自体の為にか速やかに案内された。
簡潔に症状を説明し、往診を頼む。
手が空き次第行くとの返事に頷き、熱と脱水症状を和らげる薬を手に再び空へと露台を蹴った。]
な…っ。
[空を、仰ぎ見る。自らでは、行けるべくも無い、空を。
闇の、色]
………。
[手にまとわりつく、同じ色の、それ。
――――…知りたくなんて、なかったのに]
/*
鷹の目殿について来られると非常にマズイwww
やっちゃっていいような気もしつつ。
あれでしたら、ロザリー単品で隠してるのはあるのでそれは隠しちゃうみたいな。
というか、私はもうグレイ殿に合わせますよ。
YOU、やっちゃいなよー(笑)
……だって、
望んでも、掴めない、
掴んでも、離れていく――
[思考が混ざり合う。
何を否定して、何を求めるか。
己ですらわからず、
ただ、眦に触れる温もりに身を竦ませて、
金糸雀色の瞳を大きく揺らす]
[バサリ、強く空を叩いていつもでは出せないスピードで飛ぶ。
それは黒い塊となって、空を駆ける。
途中、鷹の目がこちらを捉えたのは分かったけれど、それには目を向けずに「虚」の力と「陽光」の元来の力で引き離し、見えなくなって。
凄まじいスピードで、壁にぶつかるように転がり込んだのは――海辺の、大きな屋敷の、ベランダ。]
…よう。
[そこで読書していた人物に、疲れた顔で手をひらり、上げた。]
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