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スティーヴと……ケイジか。
[またケイジの名が出たな、と考え、昨日長老と話しをしていたことを思い出せば、そのことを口に出すだろうか。そんなこんなを話しながら、森を抜け、広場にたどりつく。
広場はすでに騒がしく。聖殿のそばには長老が見えた。周りの人間の幾人かは、こちらをあからさまにじろじろと見つめてきた。
その場に流れる雰囲気が気に入らず、眉を寄せる。
長老の傍に控える聖殿の人間が、ネロを見て何か言うと、長老と共に近づいてきた]
そう、だね。
本来ならば、隠しておくべきだったのだろうけれど。
[実際に狙われた今となっては、言葉は重く染みる。
全くと言っていい程に、気づけなかったのだから]
誘きだす餌にしても、脆弱過ぎたかな。
[呟きには自嘲が含まれる。
距離が置かれたのに気づいて、歩みが速かったかと振り返るも、広場に入れば、ざわめきに意識は逸らされた]
[広場に到着すれば、聖殿の人を連れ近づいてくる長老を見ながら]
……なんか、好きじゃない……あの人
[ぼそりとつぶやき。彼らの纏う空気に、少し嫌な予感がした]
[こちらにやってきた聖殿の護衛はネロを封印するのだと告げると、有無を言わさず赤い髪の少年の腕を捕らえ、連れて行く。向かう先に儀式の準備はすでに整っており]
待て。……その理由、は?
[連れて行かれるネロを追い、長老に理由を問えば、長老はその特異な思考故だと語る。きれいは汚いと言っていたと。善いものをそのままよしとしないその心に、虚の入り込む隙間ができたのではないか、と。そして翼を失った異端であることも虚に付け込まれる要素ではないかと。
反論する暇も与えられず、ネロは押さえつけられ、封印の言霊が紡がれ始める]
―――…、
[封印の儀式を目にするのは初めてだった。
無意識にか、己の胸元を掴む。
反論の言葉を口にしなかったのは、疑惑の心が少なからずあったがゆえに]
[儀式を妨げることを恐れた護衛におさえられ、ネロの表情は見えなかった。
言霊と共に光の陣がネロを中心に紡がれ、やがてその姿を飲み込む激しい渦となる。
やがて光が消えたとき、ネロの姿はなく。赤い羽根が、ひらり、ひらりと舞うのみだった]
え……ネロを、封印……するって……?
[思わず耳を疑う。理由を問うカレンの声に、返ってきた言葉はすでに決定事項のよう。リディアが封印された時の、狐の言葉が頭を過ぎる]
……長老に、好かれているか……どうか……
[ぎり、と歯を軋ませ、連行されるネロの背中に向かって駆け出そうとするが、膝から力が抜け、崩れ落ちる。朦朧とする意識の中、封印の儀式が進んで行くのがぼんやりと視界に映った]
心の中のことなど……証拠にはならない。
それにそれでは、翼を失ったものは皆怪しいと言っていることになる。
[長老の言葉には冷たい声で反論する。といって、ネロではないと確として言えるものも持たず。護衛に抑えられながら、半ばぼうとした様子で、封印の儀を見届けた。儀式が終われば護衛の手は離れる。]
[儀式の終わった後。
長老が聖殿へと下がる前に、
ゆっくりと足取りで、歩み出た]
――……お話が、長老殿。
[先日の会話を思い出しながら、口を開く]
私には、結界樹に封じられた者を、見分ける力が有ります。
[変わらぬ表情、淡々とした声。
敢えて、大衆の前で告白する事を選んだ。
さざなみのように、ざわめきが広がっていく]
[儀式が終われば、長老が去っていこうとしたとき、倒れた少年が視界に入る]
……オーフェ……。
[くずおれたそばに寄り、その体を起こすと*様子を確かめ介抱しようとする*]
[カレンの声に、薄れていた意識が覚醒する。すでに儀式は終わり、そこにネロの姿はなく。ただ赤き羽にのみ、彼の残照を見る]
……ネロ……
[呆然とする中、エリカが長老に力のことを告白する言葉が耳に届く]
[余所者であり、翼を見せぬ身。
注がれる視線には、鋭いものも混じる。
――ならば、今の者の正体は。証を見せよ。
周囲から、声が飛んだ。
足を止めた長老は諫めの言葉を発するも、同調の意志を窺わせる]
……、
[首肯。
目を閉じた。
朱唇が微かに震える]
―― AIRANAC, iageno.
[淡い金の鳥を喚び、
二対の銀の翼を出だす。
夜空のもと、
一対は天に伸び、一対は地に下がる]
[封印の痕を示す、赤い羽根の前に、膝を突いた。
手のひらを地に当てて、瞼を下ろす。
ひかりの鳥は少女の眼となり、結界樹の気脈を辿りゆく。
銀の煌めきが、はらはらと、零れ落ちた]
――……、……………?
[微かな疑問のいろは、内にのみ仕舞われて。
やがて開いた金糸雀色の双瞳は、真っ直ぐに、長を見る]
……あの少年は、虚を内包する者では、ない。
[地上へと戻って来たひかりの鳥に手を伸ばしながら、宣言した]
[大衆のざわめきが聞こえてくる。驚嘆、懐疑、好奇、その多くは好意的とは思えず]
……っ
[自然と視線は聖殿内にアヤメの姿を探す。飛び交う声には思わず身を震わせ。凛として立つエリカに尊敬の眼差しを送る。やがて唱えられる召喚の言の葉と共に、目の前に出でたる金の鳥、背に生えたる銀翼をただ眺め]
……ネロ、堕天尸じゃ、なかった……
[エリカの宣言を聞き、胸に訪れるのは安堵と悲哀]
……もうひとつ。
昨日、封じられたものも、同様でした。
堕天尸では、ない。
[立ち上がり、月光を受けながら、口にする。
自身以外の、第三者の口添えもあったかもしれない。
それでも、尚、他者には確固たる証として見え難い力に、疑問の声は止まない。虚偽ではないかと。
真偽を――素質をはかるための方法は公に口には出来ないがゆえか、過ちの判断であることを突きつけられたためか、長老は沈黙を保っていた]
お疑いになるのなら、どうぞ、御自由に。
私は私の、為せることを、為すまで。
[誰にともなく言うと、一礼をして、下がった]
[振り返った先には、
崩れ落ちた小柄な姿と、介抱をする薬師の姿]
……平気?
[そちらへと向かうも、距離を置いて立ち止まり、問いかけた。
ひかりの鳥は、ふわりと二人の周囲を舞う]
ああ、私は、……大丈夫。
多少は、慣れてきたようだから。
[同種の問いかけを受け、ゆるりと首を振った]
リディアさんも……
ということは、まだ、堕天尸……いるんだ
……自分の、なせる……ことを、なす
[エリカの言葉にずきり、と胸が痛む。堕天尸を見つけられない自らの不甲斐なさに、唇を噛む]
……うん、平気……
エリィさん、は?
[恐らく思われていることとは異なる理由から、エリカの顔を直視できず、そう答えるのが精一杯。戻る返答に、よかったと力なく笑みを浮かべる]
そう。
……偉そうに言っても、
私は、封印された者を視ることしか、出来ないけれど。
[頷き、首を傾けかけるも、
眼差しの逸れる様子に、当人の思惑とは異なり、背後を見た。
未だ引けていない人波。広場には入り混じった感情が漂っている]
あまり、共にいるところを見られない方が良いかもしれない。
今日は、施療院の世話にならずとも済みそうだから、戻る。
……昨日は、迷惑をかけて、ごめんなさい。
[緩く手を持ち上げると、淡い金の鳥は、少女の傍らに戻った]
……エリィさんは、強い……よ
[広場の大衆に目を向け、いまだ残るざわめきに小さく震える]
そんな……
……また狙われるかも、しれない……し
[紡ごうとして言葉を失くす。エリカの気遣いは、互いの立ち位置の距離。その距離を縮め、無にするだけの力は、自分にはまだなく、隣のカレンを見やる]
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