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やあおはよう、ライヒ君。
[まだ忍び笑いをしている]
とりあえず、食べる物は持ってきたから食べたらどうだい?
それと、寝癖がついているよ。
[ひとしきり笑ったあと、ごくりと水を飲んだ。]
[笑い声にその存在に気付き。
バッと顔を上げた。
笑われているのを理解し、眉間に皺が寄る]
…………どうも。
[それでも食べ物に対し一応礼を言い。
寝癖と言われて一旦そこを抑えるが、直ぐに気にせず食べ物に手を出した]
君も弾き出されたんだねえ。
やああれ、痛いよね。何とかならないものか。
ベッティちゃんとピノ君が言うには、あの結界の核と思われる人物をふわふわが押し出してるらしいけど、頑張りすぎだよねえ。
[伸びたディルクを指でつついたりしつつだらだらライヒアルトを眺めている]
痛いと言うよりは、度肝を抜かれた感じが。
[潰された時のインパクトが強すぎて、痛みなどそっちのけだったらしい]
ふわふわもあの状態が居心地悪いんじゃないか?
ただでさえ自分らがぽんぽん際限無く増えてってるんだし。
[パンを千切って口の中へ。
食べながらウェンデルへと言葉を返し。
鴉は気絶したままぴくぴく痙攣]
……そう言う先輩は見た感じやる気皆無だな。
あれを生物…と言って良いのかは分からないけど、一応生物は繁殖を喜ぶんじゃないかな?
まあそれは良いとしてだ。
僕には優秀で面倒見の良い後輩が居るし、心配しているのはゼルギウスのバイオハザードくらいだよ。
そのうち結界が解けて皆が出てきたら全員吸血鬼になってました、じゃあ大変だからね。
あとは押し出される時に女の子腰がでも打ちやしないか、とか。
[ディルクの翼を持ち上げてみたり。びろーん]
―昨日、外―
[魔法下手、とのディルク談には、まったくもってその通りなもんで乾いた笑いを浮かべながら横向いた。]
や、10回に1回くらいは綺麗にできるんだ…!
[成功率がどっかの蘇生魔法以下だとか。]
―で、本日―
[目が覚めたら、ピノ君はいつの間にか縮んで、背中の上でころころり。]
……ふぁぇ?
[寝起きはぼーっと、まだ寝っ転がったまま辺りを見回す。枕にしていたふかふかが無くなったおかげで、ちょっと体が痛かった。]
増え過ぎると抑制がかかるのが節理だぜ。
無尽蔵に増えて、生活空間や食料の獲得が困難になると、生物は自然淘汰されその数が抑制される。
今のふわふわにはそれが起きてるように見えるけどな。
[現にどこかで共食いがあったようだし。
それは青年達には与り知らぬところではあるが]
ゼルギウスだってそこまで見境ないってのはないだろう。
それに吸血鬼になったとしても、一日かそこらで戻るっつー話だった気が。
出てくる場所が空中だけとは限らないし。
むしろその状況で対応出来ないっつーのはどうかと思うぞ。
[面倒見が良いとか言う話は心当たりがないのでスルー。
他に対しては返答しながら、女性に気をかけるウェンデルに対し、相変わらずだなぁ、とか思ってたり。
鴉はなす術なくびろーんとぶら下げられた。
その状態でようやくハッと目を覚ました]
なるほどね、ふわふわの自然淘汰というのは大いにアリだ。
[目を覚ましたらしいディルクを軽くくすぐった。どうも真面目に考える気はなさそうだ。]
ところでライヒ君はどうしてディルクを使い魔にしているんだい?
いかにも一匹狼を気取っているのにねえ。
[返答はあまり期待していなかったが、予想以上の気楽っぷりに僅かに溜息。
パンとスープを早々に平らげて、容器を片付ける]
……何だって良いだろ。
[鴉を使い魔にしている理由を聞かれ、一度鴉に視線を向けてから、すぃと逸らした。
擽られた鴉はくすぐったそうに身体を揺らした]
「ぬあっ、やめー。兄ちゃんくすぐるの止めてー」
[ぎゃー、とか大袈裟に騒いでいる]
[気を失っている間にいろいろあったようですけれど、
エーファはクロエのおかげもあって平和なものでした。
寝て起きて元気を取り戻すと、
すぐさま外へと向かって、
ペンギン姿のままで、ぺたぺたぺた。
行き先は昨日落っこちて来たところです。]
[目を覚ませば一人…というわけではなく。程近い場所にクロエが。ペンギンはいないっぽい。]
ペンギンさん…エーファ、っていってたっけ。あの人の使い魔かなぁ。
[とか勘違いしつつ、まだ寝ている人を起こさないように、こっそり寝倉になってた教室を出た。]
ふふ…ほれ、ここかい?
それともここか?
[翼の付け根や首をこちょこちょ…。それからディルクを床に降ろす。]
まあ、何でも良いけどね。
いやあ昨日思い出したんだけどさ、そういやあ新入生は使い魔との契約を薦められる事が多いなって。
特に、異世界から落ちてきた子はね。
[悪かった、というようにディルクを撫でた。]
(‥‥‥どこ?)
[声のない問いかけは普通のひとに
伝わることはないのですけれど、
返って来るものはありました。
土むき出しの地面のそばで立ち止まり、
手先を使って穴を掘ろうとします。]
「いーやー、えっちー」
[鴉はげらげら笑い続ける。
擽りが止まり、床に下ろされると結局ぐてーっと床に伸びた。
笑い疲れ]
……俺はこの世界の人間だ。
ディルクとは、ここに来る前から一緒だった。
[ウェンデルの方は見ずに、青年はそれだけを呟いた。
撫でられた鴉はウェンデルに対してパサパサと軽く翼を振った。
気にするなと言った態]
そうかい。
[ウェンデルもライヒアルトではなく、気の良い鴉に話し掛けるように、特に興味も無いように答えた。]
それで、異世界からたった一人でここへ来て、魔法なんてものの無い世界から来た子が、使い魔をとらない理由は何だろうと思っていただけさ。
しかし僕には分かりそうもないねえ。
[そう言って立ち上がった。]
それじゃ、ライヒ君、食器は片付けておいてー
[ほりほり
ほりほりほり。
ほりほりほりほり。
‥‥‥‥‥。
羽で根気よく掘りつづけ、
中から出てきたのは、あおいふわふわ。
その色は昨日よりもっと濃くなっていました。]
(よか‥‥‥)
「もー、なんなのよ、なんなのよー!!」
[テレパシーではなく、音のあるふわふわの 『声』。
びっくりして、目がまんまるくなりました。]
ぷっはあー!
[ゲルダの起こした風のおかげで何とかふわだまりから頭を出す。聞こえたカヤの忠告にはこくこくと今更ながら頷いた]
やっぱ、掃除は地道にやらなくちゃ駄目なんだなあ。
[しみじみ言ったところで、白いもふもふ尻尾が、びったんと鼻にヒット。さすが、異界龍。どうやら、素早く自主避難していた模様]
「まったく、あんたって子は…」
あう、ごめんなさい。白雪さん。
「謝るなら、巻き込んだ子たちにしな。ちゃんと散らばったふわふわも片付けなきゃいけないよ?」
[懇々とお説教されて、思わず正座]
うん、わかったさ。
みんな、ごめんなー。
[言いながら、周りを見渡すと、まだ半ば埋もれてるっぽいゼルるんを掘り出してみたりして]
「やんなっちゃう、やんなっちゃうー。
せっかくうまくいってたのにぃ」
[ぴょんぴょん 20センチくらいのあおい子、
ジャンプしてからだについた土を跳ね飛ばしつつ
ぶつぶつ ぐちぐち 文句を言っています。]
「つまんない つまんない つまんなーいっ」
[そのまま建物のほうに向かうのを慌てておっかけ。]
ゲルダは、どうしちまったんだ?
[やがて様子がおかしいのに気付いて、近づいてローザに尋ねる。なんとなくひきつっている、彼女の視線の先の瓶を見て、はて?と首を傾げた]
この瓶がどうかしたか?
[手にとってみて………ラベルにくっきりと書かれた言葉に固まった]
『手出し厳禁! アーデルハイド』
[がくがくぶるぶる]
……そんなの本人にしか分からねぇだろ。
[誰のことを言っているのかは何となく分かった。
彼女とは根本の考え方が自分とは違う。
だから、予測を立てることすら無理だろうと判じ、それ以上のことは言わなかった]
自分で使った分は片付けておくさ。
[それ以外は片付けないと暗に告げた]
[ピッシャーン!]
しびび〜〜〜〜〜んっ!!
[頭上に弾けた稲光に飛び上がった男の骨が透けて見えたのは、数秒後のこと]
ごめん、な、さ………[びりびりびり]い〜〜〜〜[ぱったり]
寂しく無いのかな
…と言ってもまあ、僕には関係の無いことだからねえ。
無論君にも。
[『それじゃ』とライヒアルトの暗示を黙殺し、さっさと資料室を出ていく。]
[さてさて、どこへ行くのやら。
ペンギンもそれなりに足は速いのですが、
あおい子はもっと速いのでした。
そんな追いかけっこは目につきやすく、
通りすがるひとたちは不思議そう。
なんせ あおい子 ずっと文句言ってるもの。
角を曲がって南館に入ってゆくところで、
ペンギン こけっ べちゃ 地面と、ちぅ。
ふわふわはもちろん、待ってはくれません。]
……知らね。
俺には関係ない。
[ウェンデルの言葉を繰り返すように呟く。
視線はそちらへは向けなかった。
ウェンデルの気配が離れ行くのを感じ、短く息を吐く]
…寂しかねぇはずがねぇだろ。
この世界に生まれた奴だって、同じように思うことだってあるのに。
[それは誰のことだったか。
聞く者もおらず、仮に聞かれたとしても青年は答えないことだろう。
鴉も、それには何も言わなかった]
……っ、あんにゃろ!
[そのせいかウェンデルの置いて行った食器に気付くのが遅れましたとさ]
[ピノ君を頭に乗っけて、炊き出しテント散策中。
何か出店みたいになって賑やかな様子を見ていると、ふと似た光景を思い出す。]
文化祭、楽しかったなぁ…。
[ぽつんと呟いてから、はっとしてぶるぶるぶる。
ピノ君が首の動きについてけずに、ふわんと落ちた。
わ、と慌てて両手に乗っける。]
あぅ、ごめんごめん。
[ピノ君の方は特に気にせずいつも通り。]
―回想―
あは。そういわれてみればそうね。…じゃあ気分転換かしらぁ
まぁ…どんな不思議があってもおかしくないわよねぇ
[とデュルクに答えながらケーキを食べて幸せそうにしているライヒアルトを見てふふっと微笑みながら、自分もケーキとピーチ酒を堪能の傍で響く。もふっ。というほのぼのしてるわりに不吉な音。
デュルクと話していたように術式が違うのかなんなのか。気配を察する暇もなく事が成され]
…あらぁ…またぁ?
[そしてどうなったかはこちらからは知る由もないが、どこか敵意も感じないため、呑気に目の前の欲望…であるケーキをゼルギウスの防護壁に守られながらぱくぱくと食していた]
―回想終了―
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