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─宿屋─
…ならば、死ぬな。
[それだけのことをした、そうつぶやいたアーベルを一瞥すると、険しい表情で言い放つ。]
お前が、人ならば。
生きて、使命を果たせ。
お前が、人狼だとしても。
生きて、償え。
[そのまま手当てをすませ、フーゴーの指示に従ってアーベルを部屋まで連れていき。
クロエの言葉には、ただ、気にするな、とだけ告げて部屋を後にする。
ゲルダはその背についてきただろうか。
ヴィリー兄、と声をかけられれば、振り返りもせず。]
…俺は、家に戻る。
少し…一人に、させてくれ。
……すまない。
[立ち止まって、そうとだけ告げると、そのまま自宅へと戻り。]
…ライ。
[呟いたのは、幼馴染の名。]
俺は…お前を。
友だと、思っていた。
理解していると、思っていた。
…それは。
間違って、いたのか。
[そう、呟くと、ただそのまま、立ち尽くして虚空を見つめ。]
……お前は、俺を…
友だと、思ってくれていたか。
俺は、お前を。
苦しめた、だけか。
[そこに、幼馴染の姿があるかのように、ただ、語りかけた。
答えなど、返ってくるわけもないのに。]
[ライは人狼だと、アーベルに告げられた。
クロエも、そうだと言った。
ならば。
リディを殺したのも、ライなのか。
否。
フーゴーは、まだ人狼がいるかもしれないと言った。
己自身の知る伝承も、複数名の人狼が人に混じっていたものが多かった。
だから、せめて。
リディを殺したのはライではないと、信じたかった。
そんなことばかりを、考えて。
まんじりともせずに、いつしか白み始めていた空を見つめ。]
……朝、か。
[一睡もしてはいなかったが、眠る気にもなれなかった。
それに、宿に残っているだろう面々も気にかかった。
クロエは恐らくアーベルの側についているだろう。
ゲルダは、家に戻っただろうか。
それとも宿に残っただろうか。
…一人、置いていった自分をどう思ったろうか。
それも、気にかかって。
まず、ゲルダの家に寄り。
家人が帰っていないことを己が目で見て、改めて宿へと向かった。]
おや、まぁ…―――。
[そして、死を感じた次の瞬間。
死した人狼は、自分の遺体を見下ろしていた。
けれど、なんの感慨も浮かばずに、首を少し捻った。]
死んでも私は私……ですね。
[淡々と無機質に響く声もそのままに。
吐息を一つ吐く。]
私には何も思い残すことなどないのですが…――。
さて、私はこれからどうすればいいのでしょう。
[何がどうなるという気配はなく。
ほとほと困ったと立ち尽くしていると、脳裏に響く声。]
おや、死んでも会話できるものなのでしたか。
嗚呼、結局、生前は意味をお訊き出来ませんでしたね。
[同胞の言葉にそう返すも、応えは返ってくることなく]
…―――。
[去来した何かを、どう表現していいのか。
人狼と化す時に、おそらく壊れた心故に、
その感情を示す言葉を、男は持ち合わせていなかった。
ハタハタと瞼を動かし、押さえる胸元。]
…――貴方は最期まで愉しむと良いのですよ。
[その後、自分の居ない会話で交わされる無いように、
ホツリと小さく零すと、視界に移った幼馴染の後をつけるのは、
――何故か、その場に居たくないと思ったからで。]
……?
[最初に、気付いたのは。
この数日で何度も嗅いだ、鉄錆の臭い。
それは、宿に近付く毎に、強まっていって。]
………ゲル…ダ…?
[宿のすぐ横の路地に広がる、大きな赤い池。
そこに横たわる者を、見止めて。
呆然と、名を、呼んだ。]
― ヴィリー宅 ―
…――私は、貴方を。
[幼馴染の独白に、聴こえぬ声を漏らす。
相手をどう思っていたのか、死した今、改めて考える。
――生前は、人が家畜を飼う際、
気に入りの物ができて、意志の疎通が出来ている気がして、
故に食用としてではなく、生かしている。
そんな感覚で居たように思う。]
大切な幼馴染だと思っていましたよ。
[けれど、零れた結論はそうだった。
それは人狼となる前、
人としてヴィリーに触れていた記憶が云わせたものなのか。]
嗚呼…――
[眸を見れば、彼が何を考えているか分ってしまう。
人狼と知った今でも、
どこまでも、自分を信じきっている幼馴染。
また、言葉に表せない痛みが、胸奥に生まれる。]
そうか、きっとこれが…――
[さびしいという感情だった。
そう、思った死した人狼は、
困ったように眉尻を微かに*落とした*]
ゲル、ダ。
そんな所で、寝るな。
目を、開けろ。
[そんな、見当違いな事を言いながら、傍に行って。
血で汚れるのも構わずに、膝をついてその身体を抱き寄せる。
彼女の顔は、まるで寝ている様に綺麗なままなのに。
身体は無残に引き裂かれ、かろうじて人の形を保つばかりで。
誰の目に見ても、人の仕業ではないことは明らかだった。]
………ゲル、ダ…ッ!
[一人にしなければよかった。
傍にいてやれば、よかった。
後悔を堪え切れなくて、力強く抱きしめる。
手も足も、もう冷え切っている彼女を温めるかのように。
けれど、ずっとそうしている訳にもいかず。
彼女を弔ってやらなければ、と、顔をあげたその時。
壁に書かれた文字に、思考が止まった。]
………ふざ…けるな……!!!
[すべてを理解した瞬間、男は、怒りを爆発させた。]
………許、さない。
人の命を、弄んだことを、後悔させてやる。
[ぎり…と、握った拳から血が滴り落ちた。
ゲルダの身体を横たわらせると、自分の上着をかけて無残に裂かれた体を覆い、もう一度抱き上げると血に塗れた自身の姿も気にせぬまま酒場へと向かい。]
……おっさん。
ゲルダが、殺された。
人狼は、まだ、居る。
[そう、フーゴーに告げ。
ゲルダを寝かせる場所を作って欲しいと頼んだ。]
……ここの外の壁に。
メッセージが、あった。
ゲルダは、その前に、倒れていた。
…俺は。
ゲルダを、こんな目に遭わせた奴を、許さない。
[それだけ言うと、ゲルダの傍について。
誰かに問われれば、己の見たモノをそのまま告げる*だろう*]
― 宿屋/昨夜 ―
[ウェンデルに向けられた笑みには何を感じ取ったのだろうか。
細い目で見て返し]
だからこそ、やる価値があるんだろ。
人狼があの程度の傷で死に至るかね。
人であっても、化け物に加担してりゃ正気じゃねえだろうしなあ。
死んでも身の潔白を証明したかった、とかかねえ。
少なくとも、今あいつのために動いてる奴には有効なんじゃねえの?
[肩を竦めたところでフーゴーの声。
過去の系譜に話が触れられれば]
……まだいるかも知れねえってのかい。
[だとすればアーベルが、とは口にせず。
それは意味のないことだと知っていたからか]
何れにせよ、もう必要ないかねえ。
あいつを信じて、仲良く死にたいっつーなら。
仲良しごっこで救われるんなら、勝手にやってくれ。
俺は人狼に大人しく殺されるまで黙ってるなんてしないぜ。
自分の手で見つけて、殺してやるよ。
[やがてフーゴーが宿屋を出るのを見送ると、先に休むと次げてウェンデルに手をあげる。
足はいつもの角部屋へと向けられた]
[部屋へ戻り、取り出した木箱を開く。
小さな小瓶がいくつかと、真珠がふたつ]
[その片方を摘み上げ。
――真珠は美しく、黒の輝きを放つ]
俺は、自分さえ生きられれば誰が死のうと関係ねえ。
[ふと掠めたのは、約束*]
―回想―
[膝を抱えて座り込むようにして、ふよふよと漂っていたところで。
アーベルとライヒアルトの騒ぎに顔をあげる。
戦場で幾度も見た、赤。
騒ぎを止めようとしても、既に死した身で何かが出来るはずもなく。ただ、命が喪われていく様を見て、アーベルとクロエの言葉を聴くだけ。]
………ライヒアルトさんが、人狼……
[自分が命を落とす原因となった人狼だったと聞いて、こてんと首を傾げた。
殺される原因となった人狼に対して、憎悪を抱くかとも思っていたけれど。そんな感情は、湧いてこなかった。
思ったのは、何故ライヒアルトがリディを…という疑問と。
そして、ライヒアルトの死と人狼だったということに衝撃を受けている様子のヴィリーに対する心配だけ。]
[宿を出て行くヴィリーの後についていこうかとも思ったが。
ライヒアルトがその後についていく様子を見て、無言で酒場に残った。
何となく、邪魔をしてはいけないような気がしたから。]
……ヴィリーさん、大丈夫ですかねぇ。
[膝を抱えた体勢で、ふよふよと酒場の中を漂いながら。ぽつりとそう呟いた。
そして、ライヒアルトの事を思う。
彼は、どういう人狼だったのだろう――と。
祖国で一度、人狼と会った事がある。
そのときの人狼は、人間と共存する事を望んでいた。出来ることならば、人間を殺したくはない――と言っていた。]
[する事も、出来る事もなく。ただその場でふよふよと漂いながら。
お酒飲みたいなぁ…とか、カレー食べたいなぁ…とか、どうでも良い事を考える。
どれだけ時間が経ったのか。血の匂いとともに戻ってきたヴィリーに、顔を上げて。
彼の腕の中にある存在と、そしてヴィリーの言葉に表情が凍りつく。
漂流していた自分を、助けてくれた女性。
祖国に何も伝えられないままに命を落としていたかもしれない自分に。もしかしたら、祖国に自分のことを伝えることができたかもしれない、機会を与えてくれた女性。]
………私は、騎士失格…ですね。
[命の恩人を護ることができなかった自分に対する嫌悪に。そう呟いて顔を伏せた。
嵐の中で沈んだ船と運命をともにしただろう部下たちならば。もっと何か出来たはずなのに――と。]
─回想・自衛団詰所─
[詰所へと向かうと、複数の団員達が詰所の中から出て来るのが見えた。彼らはフーゴーの姿を見つけると足を止める]
…うちに来るつもりだったか?
その必要は無ぇ。
……人狼を仕留めた。
つってもてめぇらが見ても判別はつかねぇだろうがな。
ともかく、今日の処刑は既に済ませた。
うちに来る必要は無ぇ。
[厳しめの視線で団員達を見返しながらフーゴーは言葉を紡ぐ。それに対し団員達は「本当か?」「じゃあもう人狼は居ないのか?」などと言いながら顔を見合わせている。「処刑の確認だけでもさせろ」と言われると、フーゴーは首を横に振る]
もう弔わせた、見せることは出来ねぇ。
……てめぇらもう顔出すな。
憎しみの連鎖に巻き込まれるぞ。
てめぇらは既にダーヴィッドを強制連行したことで恨みの対象になってる。
自分の身が可愛かったら、全部終わるまで大人しくしてろ。
それに、人狼は何匹居るか分からねぇんだ。
今回ので終われば良いが……な。
[否定の言葉に続いたのは脅すかのような言葉。たじろぐ団員達も多い。そんな中で怖いもの知らずなのか、人狼を埋葬したことに文句をつけて来る奴がいた。「団長を殺した奴を弔う必要なんてねぇだろ!」と声を荒げている]
……喧しい!!
人狼だって人だってなぁ、死んじまえば同じなんだよ!
人狼だった奴だって、普段は人だったんだ…!
[いつしか自衛団員達を見る目は睨みに変わっていた。過去の記憶が甦る。それが一層睨みに拍車をかけていて、その威圧感に声を荒げて居た団員も身を強張らせ、一歩引いた。しばらくの間団員達を睨みつけていたが、ふっと視線をそらし、背を向ける]
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