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……それでも、私は生きてる。
生きられているのか、生かされているのか。
[それはわからない。
何が正しくて何が誤りなのか。
それもわからない──否]
考えても、仕方ない、わねぇ。
[零れ落ちたのは、小さな呟き]
[やや乱れ、顔にかかる髪を後ろへ払う。
銀色の輪がシャラ、と音を立てた]
……決めたからには、やり通しましょう。
正しいの正しくないの、なんてものは、二の次でいい。
[願いに応えたときに見た笑み。
他者にどう見えたかは知らぬけれど、それは、女にとってはまもるべきものと見えたから]
……徒花は、徒花なりに。
やる事やるだけだわ。
[呟き、薄く、笑む。
艶やかな笑み。
それは名乗る名に、毒持つ花のそれに相応しくもあるか]
そうなると、問題になりそうなのは、あの二人、か……。
[今朝の状況から、そして、昨夜聞いた話から。
障害となりうる者は絞り込める。
もっとも、少女に害なすというのであれば、何者も敵と見なせるのだが]
……は。
あの子の事を、怒れやしないわねぇ。
[掠める苦笑、思い起こすのは、殺せば見分けられると言ってのけた少女。
障害は、取り除いてしまえばいい。
そう考える自分と、あの時のセシリアと。
何が違うというのか。
そんな事を考えながら、二階の客間へと足を向ける。
余り長く、ひとりにしておいては、と。
そう、思いながら]
[不意に頭に触れる手の感覚。
いつの間にか傍にギルバートが居て、頭を撫でてくれていた]
……溶けてないからね!
[袖で全部拭ってから、先手を打つようにして言う。
ギルバートに向けた顔には笑顔が浮かんでいた]
<中の人>
やっとPC前にこれた…!
よし、ログ読む時間あるぞ!
もしかしたら今日最終日なのか。
むーん。
</中の人>
─2階・客間─
[部屋の前まで戻った所で、ふと、手ぶらで戻ってきた事に気づく。
少年の亡骸を見つけた事で、多少、動転していたか]
……ま、仕方ないか。
それに、引きこもっていると、逆に不利かもしれないし。
[そんな呟きと共に、ひとつ、息を吐いて。
それから、ドアを開ける]
戻りました。
遅くなって、申し訳ありません。
[ドアを開けたなら、表情は、常と余り変わらぬものへと変わる。
それは半ば、無意識の変化]
私が力を隠してラッセルを殺せたのは、ピュエリアの牙のおかげだよ。
刺したままにしちゃったね…、わたしがピュエリアを守る牙になるから。
[困った様子とキャロルから言われた内容のことを聞けば]
キャロルさんに言われたのなら少し待ってる方がいいのかな?
いつも一緒にってわけには確かにいかないよね。
[部屋の中で鋭い爪を撫でる、人の肉を裂くのには容易い獣の爪。]
キャロルさんが無理な時は私が、私には爪も牙もあるから。
―キャロルの部屋―
[一人で在る事が不安になり始め部屋の中を右往左往して居た。
扉が開いたのは如何しようかと近づいた時だった]
お帰りなさい!
[普段と変わらぬ様な表情に安堵の笑みを浮かべて迎える。
お茶の用意が無い事に気付いたのは一拍遅れてからだった]
…あの。
何か有りましたでしょうか。
[安堵は一転し再び不安の色を帯びた顔でキャロルを見上げた]
―自室→廊下―
[机の中から銀製のナイフを取り出す。なにかあったときはこれであいつを刺すんだと言っていたとうさんの、アーヴァインの姿を思い出す。
人狼には銀が効くんだと、二人からはよく教わっていた。本当かどうか自分は知らない、試す気もなかった。]
とうさんは……わたしを…ひとにしたかった…?
[小さく呟く疑問の声に応えるべきものはもう死んでいる。
いくらかの時がたち、ふところにナイフをしまうとまずは一度ユージーンにあって話すべきか、それとも…考えながらとりあえずは自室を出ることに。]
……
[廊下は静かなまま、遠くで微かにドアの音がしていたかもしれないが。
ユージーンの姿を探しながらうろつく、先に他の人物に会うかもしれないが。]
私、インサニアの力になれたの?
私の牙も役に立てた?
[誇らしげに嬉しそうに確認する。
キャロルの話題では不安そうに部屋の中を行ったり来たりし始めたがインサニアのコエに少し歩調を緩めた]
そう…かしら。
そうね。ずっと離れないでは難しい。
[今にも扉から出そうになって居たのを止めた所にキャロルが戻ってきた。安堵の息はコエにも流れる]
うん。とても心強い。
でも私キャロルさんも守りたいの。
人間は人間を殺せるのだもの。
─2階・客間─
[不安げな問いかけに、やや、眉が下がる]
……ええ。
また、狼の爪に裂かれた者が。
あの子が……トビーが、人狼の手にかかったようですわ。
[問いへの答えは、ごく静かに]
まだ、ここを出るのは難しいようです。
狼が残っている間は、助けを呼ぶこともできぬでしょうし……。
[宥めるように触れれば、まるで先手を打つような言葉。
そうして向けられた表情に目を丸くして、そうしてすぐに笑いを返す]
少しは元気出たみたいだな。
[そう言って、もう一度ぽふりと撫でてから手を離す。
こんな時ではあるけれど、笑顔を見せてくれたことが嬉しかった]
―玄関―
[墓守の元に知らせはあったか如何か。
何れにせよ、其処に事実はあった]
トビー様ですか。
[少年の亡骸を見下ろす。
誰の所業か墓守は知らないが、短い髪の一部は更に短く刈られていた]
未だ居るということですね。
[短い黙祷の後、敷かれていたシーツの端を持ち上げて、小柄な身体を隠す。
今までのように何処かに運ぶことはしなかった]
私はキャロルさんが味方になるなら生かしてもいいと思ってるよ?
[アグレアスの返答はどうだっただろうか。]
そうじゃないときは、難しいね。
[出会ったときよりもスムーズに行えるコエの会話。
ピュエリアへの仲間意識はその分大きく感じてるかもしれない。]
私かアグレアスがピュエリアの味方だってわかればキャロルさんも私達のこと仲間だって思ってくれるかな?
どっちかが人間だって教えるとか。
[考えついたのはそんな提案。]
―広間―
[広間には自分ただ一人。あれだけ賑やかだったこの場所が、今はこんなにも暗く静かだ。
だが、それも今日終わる。今日こそあの人狼めの息の根を止め、トビーや他の者達の仇を討とう]
見ていて欲しゅうござるよ、皆の衆・・・
[腰の刀から覆いを取り去り、いつでも抜けるようにする。さすがにこの国では、なるべく人前では抜かないようにしていたのだが、今はもうそんなことを言ってる場合ではない。
奴は今自分の部屋にいるだろうか?それともキャロルの部屋に?]
[眼を丸くする様子に小さく笑う。
もう一度撫でられて、擽ったそうに身を竦めた]
ん……なんだろう。
もう力を使わなくて良いから、『視て』しまうことが無いから、気が楽になったのかも。
……死んでからなんて、皮肉な話だけど、ね。
今まで、触れたら視えちゃうから、極力人とは会わないように、避けるようにしてたし。
視てしまって、前のようになるのが怖かったから、ずっと怯えて過ごしてた。
もうそれに縛られて無いんだ、って思ったら、気負ってた分がどっか行っちゃったみたい。
[いつものように膝を抱えて座るようにすると、その状態のままふわりと浮いた。
そのまま浮かんだり、緩やかに回転したり。
現世の摂理に囚われぬ動きをする]
[やがて踵を返し、遺体に背を向ける。
この場に足を運んでから、然程時間は経っていない]
あの方は、どの部屋をお使いでしたかね。
[微かな声で独りごちながら、階段のある方へ向かった]
―二階客室―
狼の爪にあの子が。
[其れは既に知る事実の確認。何より望んだのは自分。
驚いたのは半分演技で半分はキャロルが彼女と遭遇したかもしれなかったという事実に気付いたからだった]
そうですか。
助けを呼ぶのでは無く此方から出る方法は無いのかしら。
彼の言っていた人達が来る前に逃げてしまいたい。
[実際は其れも問題無いだろうと思って居た。
微笑みたくなるのを押さえようと努めて表情を消した]
キャロルさんは味方になってくれるわ。
若し戸惑われたら私が説得するから。
[難しいと言われ慌てて言い募る]
そうね。
インサニアかアグレアスを人だって言えばいいのかしら。
私が信じられるって言えば信じて下さるかも。
[信じると言ってくれた人。
裏切られるとは思いたく無い。その可能性は考えたく無い]
ある意味自由なのかな……。
[壁をすり抜けて突然現れた少女は宙に浮く青年をつんつんと突いてみる。]
私は…私は、能力に目覚めて、心を失って、自由になったと思ってた。
だけどまた別のものに囚われていた気がする……。
[青年をトンと押してみると、そのまま漂っていくだろうか?]
─2階・客間─
……ええ。
[ひとつ、頷く。
ヘンリエッタの驚き、その理由までには思い至らず]
ここから出るのは、難しいかも知れません。
崖を下りる道も、あるかどうか。
[消える表情。
それは、女の目には、見えぬ恐怖によるものと映る]
追手……ですか。
それに関する情報を少しでも得たかったのですけれど……。
相手がわかれば、対策の立てようもあったのですが。
[情報源となり得る少年はもういない、と。
零れたのは、嘆息]
嗚呼、二人とも白い星を持つって言えば良いのかしら。
私が信頼する二人。
[同時に言うのは占い師の性質から危険かもしれないけれど]
大切な仲間。
キャロルさんにも知って欲しい。
[廊下を歩いていると階段を上ってくるユージーンの姿が見えたかもしれない上りきるのを待ち]
……(ぺこり
[小さな会釈]
ゆーじーん…いた……
[小さな声で呟くその声は近づかない距離ではきこえたかどうか]
私はどちらかで大丈夫じゃないかなって思うけど。
だってピュエリアの仲間の仲間だから。
[それは自分だけの考え、キャロルが実際にどうとらえるのかはわからないが]
でもピュエリアの信じるとおりに動くのが一番だと思うよ。
私はピュエリアのこと信じてるから。
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