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―― (回想)集会場・広間 ――
…
[外の世界は色が、無い。
ずうっと塞ぎこんだままの、私の世界。
「時」が来るまで幾つの音を聴いただろう。]
ん…
[解らない、けれど。
「時」が来た音だけは、確りと焼きついた。
それを、待ち侘びていたのだから。]
/*
さて、どうなるやら。
……と、いうかですね。
これ、あれですよね。
私の動きが最終的な勝敗決めちゃったりしますよね。
2:2になるか、3:1になるか。
というか、なんでこんなポジにいるですか、私。
[縁故の都合と死に損ねたからですね、むきっと]
─集会場・広間─
…あっちもだけどな。
[マイルズの発言>>13が聞こえると低く呟いた。
死にたがっているとまでは見えないが、何かが足りないようなそんな気分になって]
お願いだからさ。
司書さんが…原因だってんじゃないなら、そんな今にも死にそうな顔しないでくれよ。
[絶望に彩られた顔を見て、苦く呟くように言う。
サイキッカーとは何故だか言えず、その部分は言葉を濁した]
俺だってできるなら犠牲は減らしたい。
…死ぬ奴は少ない方がいいに、決まってんだから…。
[直接の死因ではなくとも、殺そうとして死んだ作家。
恐怖が引き金となって殺した友人。
その顔が浮かんできて強く目を*瞑った*]
学生 レッグが「時間を進める」を選択しました。
―― (回想)集会場・広間 ――
[謝る事も、泣き出す事も無い。
すぅと立ち上がり傍の拳銃を掴んで、銃口を向けた先。
其れはつい先程まで看ていた相手。]
……
[いっそ笑えてしまえれば楽だった。
其処まで貫いてきたのだから。
けれど、笑えなかった。]
─集会場・広間→治療室─
本当ですよ…!
演奏会、皆様楽しみにしていらっしゃってたのに…。
[この傷の深さでは、一週間で完治はしないかもしれない。
ほんの少しだけ怒ってから、だが主の顔をみればなるべく急いで治療室へと向かおうと広間を出た。
出る間際一瞬だけ振り返り、死んだ者、彼女を運ぼうとする人達、主を撃った人を確認するように見。
治療室にたどり着けば、昨日と同じように肩口を消毒し、少し強めに布で巻いた。]
縫うほどではないと思いますが…熱が出るかもしれませんね。
化膿止めも飲んでおいて下さいませ。
その前に何か口にしていただかないといけませんが。
[食欲はあまりないだろうが、薬だけ飲むのは逆効果だ。
主をそこに残したまま一度広間に戻る。そこはまだ混迷していただろうか。
居る人らには何も告げず何も見ず、隅のほうに置かれっぱなしの袋を漁りパンとパックの飲料を見つけるとそれを手にして再び戻った。
一口だけでも食べるように促し、終えれば水と薬を渡してそれも飲ませた。]
―――、さようなら。
[唇が紡いだか、切らぬかのうちに。
私の意識は、途切れてしまう。]
……っ、ぁ
[私は上手く、繕えただろうか。
命を奪った相手を見遣った。]
[解らない。
只、確かなのは。
銃口を向けた相手も此方に向けていて。
私はきっと、貫けたのだという事実が其処にあった事。]
[何故、彼へ銃口を向けたか。
答えは、簡単だった。
彼を撃てば、誰かが私を撃つだろう、から。
身近な相手を撃てば、相応の理由を求められる。]
(……ごめんね。)
[既に器と化した己が身体を見下ろした。
其の答えが、きっと此れ。
冷たくなった、ワタシのカラダ。]
[止められなければ、進むだけ。
私は、ありのままで生きたかった。
それが叶わぬのなら、繕ってでも………。]
ありがと、ね。
[一つだけついた嘘に対する、言葉。
『どんな手を使っても、生き延びる』。
元より、そんな心算は、無かった。
彼女の恨みが私に向けば向くほど、
私は空虚と、確かな未来に満たされた。]
[ジョエルとの軽口のかけあいも途切れ、
しばらくの間、静かに広間に佇んで、広間のみんなの動向を眺めたたり]
後5人か…、
終わりもそう遠くないな。
[それはどのような結果で終わるのかは自分にはわからないが]
―― 集会場・広間 ――
……
[己が身体を見下ろす意識。
後れ毛がふぅわりと揺れて
他の意識へも視認出来る様になる、だろうか。]
……嗚呼。
ラッシィ?
[ゆっくりと顔を向けた先に
見知った姿を見れば、柔和な笑みを見せた。]
[自分と同じく肉体をもたぬものになったアヤメ、
こちらに気づき笑む様子に]
憑き物が落ちたかのようだな。
[アヤメにそう告げながら]
やっと開放された、そういうようにも見えるな。
ん。
[少し、瞬いた。
そのままを直に見透かされてしまったから。
そして、苦笑い。]
ラッシィは凄い、ね。
流石、元警察官。
[元、だなんて冗談を言いながら其方へ歩み寄る。]
元か…、今は無職というか、職業は幽霊とでも言えばいいのか?
[歩み寄るアヤメにそう告げながら]
その感じだと、アヤメは……ということか……?
[尋ねながらも、アヤメの口からの返答は聞くつもりはなく]
なんにせよ、お疲れというのが、今は一番あうか?
…。
[質問には答えられなかった。
只一度、眸を伏せて。
ゆっくり開くと]
……ラッシィも、お疲れ様。
[彼を撫ぜようと手を伸ばす、癖のように。
だが、ぴたり、とまり]
ねぇ、一言だけ、謂いたいの。
[微笑した。]
[質問に窮する様子には首を横に、言わなくてもいいというように]
ああ、俺は何もしていないがな。
[そういって、こちらに伸ばされとまった手に視線を向け]
なんだ?
[視線を微笑むアヤメの顔に向け、アヤメの言葉を待つ]
―集会場・治療室→広間―
[そうして一通り治療の世話を終えれば、主が使っている部屋まで送り届ける。]
今日はゆっくりお休み下さいませね…。
私は……ジョエルさんが居る部屋にいますので、なにかあったらそこに。
[自身は個室は取っておらず。
主の目印に何処に控えようか迷って、結局見分けのつきやすいだろうそこにした。けれど部屋には戻る事はなく。
暫く外に控え立ったままで、主の音を含め周囲の音を探る。
物音が立たなくなってきた頃合を見計らい、広間へと向かった。
広間には、主を二度続けて撃った人が居た。]
[運んだアヤメの元へはついて行かなかったのか、それとも戻ってきたのか。
暫くの囁きの後
パンッという音と、人が崩れ落ちる音がした。]
[とすと隣に立つと、向こうはこちらに気づいて見た。]
………ノブさん。
[好ましいと思える人だった。
修理を手伝ってくれた、優しい人だったけれど。
この人は、大切な物を傷つけた。]
――――お休みなさい。
[それは、あの時花に向けた言葉と同じもの。
優しい言葉とは裏腹に、片側の瞳は酷く冷たかった。
パンッと、乾いた音一発。銃弾は額を突き抜けモニターに刺さり、ばしゅんと音がし灯りは消える。
室内だった為、パトラッシュの時のように何発も打ち込むことはしなかった。
ノブが崩れ落ちるのを確認すると、まっすぐに同僚の眠る部屋へと向かった。]
うん。
[私の意識が何故まだ此処にあるか。
きっと彼にも、そして、他の意識にも。
何故、此処に、在るか――。]
あのね。
[其れは未だ、『心残り』が在るから。]
一つ、謂い忘れてたなぁって。
礼を言われることなんか何ひとつ俺はしていないぞ。
ただ、その場でするべきだと思うことをしてきただけだ。
[礼の言葉を残していったアヤメに、そう呟いた言葉は届いたのか届かないのか、自分にはわからなかったが、もう一言付け加えて呟いた]
ただ、礼の言葉は受け取っておく。
それで気が晴れるなら、何よりだ。
[いつか似たようなことを言ったようなそんな感覚を*覚えながら*]
―集会場・広間―
[撃った理由は実に単純。
執拗な程に隠された彼の片目が、それ。
昔々ならまだしも、今はアンドロイドも亜人も、当たり前のように生活している。
他星から移住してきた異星人だって、姿形が違ってもそれぞれ日常に溶け込んでいる。
今更他者と違う部分があったところで、多くの人は気にも止めないだろうに。
少なくとも彼はそう考えていて、だからこそ]
……おかしいよね。
[隠すなんて。
呟きは、『義務』を果たす音達に紛れた]
[深い眠りに削られて、問い質す時間はなかった。
だから昨日から思考は変わっていない。
『隠すのは、疚しいことがあるから』
もしこの一撃が外れたならば、その時は問い質してみようかと、後の青年と同じことを考えていたのだけど、
そんな彼の思考は一秒後には消し飛んでしまっていた]
……え?
[そちらを向いた瞬間、耳の真横を抜けていった衝撃と、隣でゆっくりと倒れて行く女]
[レッグが近くに来たのは見えていたし、額を軽く叩かれる感触もあった。
でも周りの音はなんだか遠かった。
それは必ずしも精神的なものでなく、ただ衝撃によって鼓膜が破れてしまった所為なのかもしれない。
半ば放心していたのは確かだったけれど]
アヤねーさん……?
[撃たれたこと自体には、恐怖こそ覚えても、驚きはなかった。
『義務』はそういうものだと理解しているし、己だって疑わしいと思えばきっと銃を向けていたから。
ただ、つい先日まで笑い掛けてくれた隣人、それがもう動くことはないと理解したとき、]
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