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[望みは、破滅]
[そう答えようと思っていた]
[神も人狼も、みんな]
[焼かれ焦がれて失せればいい]
[でも]
望みは…。
[わずかに、理性が戻る]
――昨晩――
[ナターリエから聞かされれば]
手当てと食事をありがとう、ナターリエ。
オトフリート…新鮮な血肉がまた手に入ったよ。
[少し空腹は感じたが、狼は食べられる時に沢山食べておくんだって。]
あ…。
[剣を振るうミハエル]
[その剣がベアトリーチェを貫けばこの胸は癒える?]
[全身が、震える]
あたしは。
[汚れてしまう]
[血に、汚れてしまう]
ミハエル。ミハエル、だめ。
……澄んだ硝子細工。
澄み切りすぎて。
陰ったな。
[少年と少女が銀を交差させているのを感じとりつつ。
静かに、呟く。
その声は静かで。
どこか、哀しさを帯びて]
[身に着けた、nun's habit。
いつもの服装。
いつもの武器を。
今日もまたcrossの中身を見る。
中は灼熱。
銀色の液体。
――タリウム。]
―昨晩/台所―
[やがて、何か女優は呟いて。
硝子は無表情を取りもどす。
ふと見えた、彼女の黄金の瞳。
其処に映る物は、一体――
此方を見ていなくとも、彼女の瞳から目が離せなくなって]
―昨晩―
[彼は一つ、嘘を付いた。
彼女の力を知るのが、彼だけならば。
獣が彼女を襲ったとしても、
真実は闇に葬り去られる。
彼は黙って見れば良いだけ。
彼は遠くで見れば良いだけ。
怪しまれるなど、有り得ない。
クレメンスは、気付いていたのだろうか。彼には分からない。
だが、任すと言ってくれたそのコエに、彼の心は安らぎを得た。
彼の心はあかを取りもどす。]
[紗を通さずに聞こえた声。
「綺麗なままで」。
……かつて、同じ事を、望んだ記憶が微かにある]
他者を殺める理由に、護るという事を、選んだ時点で。
それは……絶対に、かなわん望みだ。
[呟きと共に、僅かに伏せられる、蒼]
[アーベルを振り返って、乞うように]
止めて。止めてよ…。お願い。
[自分の手が生者をすり抜けるのを分かっていても、そう言わずにいられない]
―in my room(A)―
こんなに希少なものを、どうしてこんなところにいれておくのでしょうね。
食べ物に、盛れと言いたかったのでしょうか。
…そんなことするわけありませんのに。
[困ったように、呟いた。
致死量はほんの少し。
これはそれ以上。
本来は遅効性の毒であるけれど、一度にこれだけの量をあびれば、
ただではすむまい。]
[いやいやをするように、首を横に振る]
…汚れないわ。汚させない。
罪はあたしがぜんぶ持っていくもの。
[ああ、でもあたしはもう]
[そばにいてあげることもできない]
―昨晩/台所―
[ふるりと頭を一度振る。
彼女の目線は遥か、彼方。
魅入られてばかりではいけない。
確かに彼を視界に入れたが気にする風もなく。
エントランスホールへ向かう彼女は、何を見ている?
少し距離を置いて、追おうとする。]
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