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普通か。
[その言葉は、今は酷く遠いもののように思えた。]
嗚呼。此処に来なけりゃ、こうやって話すことも無かったんだろうな。
ずっとあのまま、外面だけ良くして・・・
[何れ壊れていたかも知れない。自身でも気が付かないうちに。]
謝られる事なんか無い。
何も知らなかったのは事実だ。
[静かに告げられた言葉に、僅か洩れたのは苦笑だっただろうか。]
[手を布団の中に収まるようにいれると、再度頭を撫でた。立ち上がり、]
イレーネ、人狼の道を行くか人間の道を行くかは君次第だ。
[オトフリートとはすれ違わずに*二階へと消え去る。*]
そうだろうな。
[話す事もなかった。確かにそうだろう。
彼と自分に、接点となり得るものなどないのだから]
ここに来なければ、俺は……。
[『銀糸の幻魔』として。
言われるままに人を殺め続けただろう。
ただ、淡々と。虚ろなままで。
ふと浮かんだその考えを、振り払って]
……そうか……。
じゃあ、お互い様、って事にしとくか?
[こぼれた苦笑に返すのは、やはり、苦笑めいた表情]
[途中で止まった言葉の続きは、何となく伺えて。だからこそ、それを追う事は止めた。]
嗚呼、そうだな。
お互い様。
[本当にそれで良いのかは分からなかったけれど、青年の表情に頷く。
少しだけ、痞えていたものが取れた気がした。]
じゃあ、そういう事で。
[頷く青年に、頷き返して。
微笑む。
ごく自然に浮かんだ笑みは、『幽霊』となる以前。
まだ、レオンハートと名乗っていた頃の少年のそれを思わせるだろうか。
もっとも、それを覚えているであろう者はここにはいないが]
・・・ん。
[頷いて。
その表情にはやや虚を突かれ、少し瞬いた。]
嗚呼、何だ。
そういう風にも笑えるんだな。
[「幻魔」としての笑みでは無いのは勿論のこと。
先程までの苦笑とも、彷徨う身になって最初に見た微笑みとも、その表情は違うように思えた。]
そういう風にも……って?
[瞬いた後の言葉に、少し戸惑う。
自分がどんな表情をしていたかの自覚などはなく。
無意識の内に、一番自然な笑い方をしていたなどとは、当然の如く、想定外。
ただ、どんな表情をしていたにしろ、オトフリートが見たらどう思うやら、と。
ふとそんな事を考える。
彼には、常に冷たき『幻魔』である事を求められていたように思えていたから]
いや、何と言うか・・・
今何か、何時もと違う気が。
[戸惑うような顔をされて、此方も何と言って良いやら分からなくなった。頭を掻いて。]
何だろう。
凄く、・・・・普通に見えた。
[裏通りで暮らしている、何処か冷めた奴ではなく。
極普通の青年に笑いかけられたような気分。]
いつもと、違う……。
[悩みつつ、こちらも頭を掻いて]
凄く……普通……か。
良くわからんが。
まあ……悪い事じゃ、ないんだろう、な。
[言いつつ、ふと考えた。
もしかしたら、『幻魔』の艶笑を忘れているのではないだろうか、と。
いや、今となっては、それは。
必要のないもの。
右の手首には、既に銀糸はないのだから]
そうだな。悪いことじゃ無い。
[その内心など知る由も無いけれど、頷いてみせる。
青年には生きていたときより随分と話し易い印象を受けていた。棘が取れた、というか。
口には出さないけれど。]
[肯定の返事に、感じるのは安堵。
他者と話していて安堵を感じたのは、恐らく五年前……失った聖女と話していた時以来だろうか]
……じゃあ、そういう事にしとくわ。
[冗談めかした口調で言う。
……直後に、揺らぐような感覚を覚えた。
意識が、過去に引き摺られるような、そんな感覚。
『銀糸の幻魔』である、という事から解放された意識が、幼い頃の、そして聖女との想い出を辿ろうとしているのだと。
ふと気づいた時には蒼の姿は拡散し、*その意識は遠い過去へと飲み込まれ*]
/中/
時間切れにつき、退席します。
また夜にー。
嗚呼、・・・・・あ?
[此方も微か笑って言葉を返そうとし。
青年の姿が揺らめいて消える。
其れを只、呆けたように見送って。]
/中/
了解。長らくお付き合い感謝です。
また後で。
・・・・・・・・
[誰も居なくなった台所。]
何、やってんだろうな。
僕はもう、終わってしまったのに。
[独りになると途端に戻ってくる現実。
また今日も、薄い布を隔てたような向こう側では誰かが殺されて。僕は其れに怯えなくてはいけないのだろうか。
ゆらり。何気なく足は広間へと向かう。]
[広間にはソファーに横たわる銀の髪の少女の姿。其れと、隣に寄り添うような顔見知りの男性。
彼らが僕に気付くことは無い。疎外感。]
・・・・・
[そのまま其処を通り抜け、エントランスホールのほうへ向かおうと、壁に向かって一歩――]
[――ひやり、とした。
感覚などもう失われてしまった筈なのに。]
―――ッ
[慌てて振り返る。其処には先程と同じ光景。何も変わらない。
異様なのは目の前の壁だけ。嗚呼、此れは――]
[思い切って進む。暗い小さな空間が目の前にあった。
作られたのか、隠されているのか。兎角其処に強い魔力が作用しているのだけは分かった。いざ足を踏み入れてみるまでは分からなかったけれど。
部屋の中央には下へと続く階段が一つ。]
『広間の地下には――』
[あの唄の中では、何が*あったのだったか。*]
―自室(J)―
[『終わったよ。何も心配する事はない』
昨夜クレメンスの言葉にユリアンはこくり頷いて、ハンスの部屋を離れて自室へと戻った]
うん、きっと何も心配することはない。
だってベアトリーチェは、あの姿はまるで…
[ガラスの破れた大きな窓の向こう。
満ち行く月と、淡い光に照らされた花園と森。
落ちたハンスを追って、ふわり舞い降りる金の髪の少女。
小さな身体が、月の光の中で浮かび上がる。
世界が止まってしまったかのように、息を飲む一瞬。
その姿はそう、まるで――…神の使い]
[どこか安らいだ気持ちでベッドに入るユリアンの目に映ったのは、波打つ窓の表面で硝子細工のように形作られるナターリエの姿]
シスターナターリエ?
[それがやがて、ぐにゃりと形を歪めて獣の形に変わっていく]
これは…、
[見開かれるユリアンの目]
これが…狼…!
[心中で渦巻くのは誰の声か。
”人狼は人を食べるもの”
”武器を取って殺せ”
”試練は、俺達が俺達の手で人狼を倒しさえすれば”
”終わるのでしょうか?”
ユリアンは、肉体の奥深く刺し込めるはずの刃を求めて柄を握り]
[”――もしも私が死んでしまったら…ナターリエの事を頼む”]
……”彼女を守ってやってくれ”。
[口は勝手に渦巻く声を呟き、そして刃を掴んだ手は力なく落ちる]
どうすればいいんだろう一体、俺達は。
俺は…。
[出ない答を求めていつしか夢無き眠りの中に。
そして目覚めた今も、現実は変わらずに続いているのだった]
……俺は……。
[揺らぐ、蒼]
でも……やっぱり、俺は、罪人なんだ。
[拡散していた存在が、少しずつ動き出す]
だから…………逢えない…………。
[呟きと共に、蒼は再び形を結ぶ。
佇むのは中庭。
色とりどりの花の中に佇む、蒼]
─中庭─
……こんなになっても、夢、見るんだな。
[掠れた呟きには、呆れたような、感心したような、そんな響き]
……さて……。
[それから、邸の方を振り返る。
見つめる蒼は、やや、鋭い]
……終りを招くのは。
どちらなのやら。
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