─階段上─[痛みのせいで、起き上がるのには時間を要した。滲んだ視界で天井をぼんやりと見つめて。けれどそれも長くは続かずに、足音と、声がした]……っ、[慎太郎が言葉を返すその隙を狙い、身を起こして、もう一度、今度は両腕を首元に伸ばした。隠された刃には気付くはずもない]