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人狼の声は、どんな声も赤い色なんだ。
何故だか、音や人の声を聞くと、
色を感じて……。
[ニーナの肉声は、
空の色と藍色の境だと伝えただろうか。]
……こんな話はいいな。
[ふと、語っていた自分に気付き、
ニーナの寝台の端から腰を上げた。*]
[ぼんやりと漂っていたのは、どれほどの時か。
気づけばヒューバートの姿はなく。
しばしの思案の後、ゆらり、とその場を離れた]
……死んだら、どうなるのか、って。
母さんが死んだ時に、色んな本、読んだ、けど。
[大半が作り話のそれらからは、得られるものなどなくて、結局投げ出したのを覚えている]
……死んだ後も、こうやって、漂ってるなら。
[もしかしたら、と。
ようやく、思い至るのは、そこ]
みんな……いる、の?
[ふわり、ゆらり。
不安定に漂いながら、そう、と。
どこへともなく、問いを投げた]
―ネリ―発見日、朝―
[何時ものようにやや遅く目覚め、
ベッドから落ちかけて何とか残り、服を着ようとしてくすりと笑う。]
…だいぶ良い趣味してるじゃん、お兄さん。
[自分の来ていた服に似た、黒い長袖のワンピース。
流石にズボンは無いけれど、そこまで求める贅沢はしない。
服を着替えて部屋を出ようとしたなら、やや遠くで話す声>>3d%3A65が聞こえた。]
…どうすればいいんだろうね。こういう時。
どんな顔すればいいんだろ…
[涙を流すほど親しくなったわけでは無いが、何も感じないほど疎遠だったわけでも無くて。
結局部屋から出てきたのは、昼をしばらく過ぎてからだった。]
/*
今日終わらせるか、明日終わらせるかを二者択一法でちょっとやってみたら、最終的に明日の方が良くね?的な結果になった。
と思う。
A:今日終わらせる B:明日終わらせる
問題の焦点、問題への姿勢:Emperor正位置
Aの現在の状況:Hermit正位置
Bの現在の状況:Tower逆位置
Aの未来の状況:Judgement正位置
Bの未来の状況:Strength逆位置
Aの障害や対応策:Lovers逆位置
Bの障害や対応策:Fool正位置
Aの最終結果:The hanged man逆位置
Bの最終結果:Deth逆位置
使用人 グレンは、のんだくれ ケネス を投票先に選びました。
[ソフィーの事を誰かから聞けば、
一度自室へ戻り、階段端の部屋の方向へ向かう。
その途中、ニーナと擦れ違えば、]
如何人間なら動くか考えろ。
顔があまり深刻そうじゃない。
[本人に無茶な事を言った。]
[ふらふらと、向かうあても無いままにその場から離れてしまったから。
自分の骸を前にした執事や、オードリーがどんな顔をしていたのかも知らない。
誰が自分の元に訪れ、離れていったかも。
それを気にすることすら、思い出せないように、ただ彷徨い歩いて。
気が付けば、自分の部屋の片隅に座り込んでいた。]
[かちゃり。]
[扉の開く音に、身体を竦ませる。
自分が命を落とした時に聴いたのと、同じそれに恐怖を抱く。
けれど、入ってきたのは。]
ヒューバート、様。
[シーツに包まれたナニカを抱えた執事の姿を見て、名を呼ぶ。
声は、届かない。
自分が使っていた寝台に置かれた、白いはずのシーツに微かに滲む赤。
それを見て、その中に包まれているものが何か──誰なのかに気付き、目を伏せる。]
ごめん、なさい。
[後悔を浮かべる顔に、やはり悲しませてしまったことを知る。
自分が心安らかであるようにと、ここまで運んでくれたのだろうと思う。
そうでなくとも、手を煩わせてしまったことは、事実で。]
ヒュー、おじちゃん。
[彼が屋敷に来た時、まだ母は健在だった。
幼い自分は、母や自分の立場とかも解らなくて。
おじちゃん、と呼んだら、お兄さんよ、と母から注意されたのを覚えている。
あの時、この人は苦笑していただろうか、困っていただろうか。
どちらにしても、声を荒らげる所は、見たことがなかったように、思う。
いつも落ち着いて、注意を受ける時も柔らかで。
使用人として扱われるようになって、それがどうしても慣れなくてぎこちなくなってしまったけれど、尊敬も信頼もしていた、人。]
ごめん、なさい。
[この人にも、沢山お世話になったのに、もう、返せない。
それが、苦しくて、悲しくて、辛かった。]
……動、く?
[自分の骸があるだけの部屋で、小さく呟いた執事の言葉に首を傾げる。
同じ結果、というのも何を指してか解らず、不思議そうに繰り返したけれど当然返る言葉はなかった。
そうしているうち、部屋に誰かがやってくれば執事の独白はそこで途切れそれ以上の言葉はここで聞くことはできなかっただろう。
ウェンディや他にも誰か一緒に来ていたかもしれないが、オードリーが自分のそばにやってきたのを見れば悲痛に表情が歪む。
あの時>>19、と。
悔やむ声には、そう、ですね。と小さく頷いた。]
[毎年必ず屋敷に来る、綺麗なお姉さん。
それが、幼い頃の自分の中での、オードリーに対する認識だった。
年を重ねるごとに、いつかあなたも大人になってお洒落をするようになったら一緒に出来るといいわね、と。
そう楽しげに話しかけてくれるのが嬉しかった。
けれど10年前、オードリーの夫君が亡くなった年。
彼女が訪れなくて、寂しい思いをした、翌年。
屋敷に訪れた彼女の前にいた自分は、もうただの子供として甘えられる立場ではなかった。
あの時、自分もまだ色濃い悲しみの中にいただろう彼女が、引き取りたいと申し出てくれたことは、本当はすごく、嬉しかった。
ただ、此処を離れてしまったら。
母を忘れてしまいそうな自分が怖かったから、どうしても、うんと言えなかっただけで。]
…ごめん、なさい。
[冷たくなった自分の顔を、まるで寝ているみたいな顔にしてくれているオードリーに、謝る。
謝っても意味はない、ただの自己満足。
それでも、謝らずにはいられなかったから、ただ、謝罪の言葉を繰り返した。]
[一通りのことが終われば、部屋には誰も残らない。
自分の骸と二人っきり、片隅に蹲ったまま。
動くことすら忘れたように、そう、していた。
自分と同じように、誰かが命を落としたことなど、知りもしないで。]
[ヒューバートとグレンの手で、メイが。
ハーヴェイの手で、ソフィーが。
ウェンディがニーナの爪と牙にかかったのは、まだ少し後か。
それとももう終わったことか。
時間感覚すらも曖昧なまま、そのいずれをも知らないで。
どうしたらいいのかも解らないまま、ただ一人、動けずにいた。]
[ゆら、ゆら、と彷徨い歩く。
その途中、誰かの姿が見れたとしても、向こうはこちらに気づかない。
ああ、そういうものなんだ、と。
それに対して寂しいような、諦めたような、そんな思いが、ふと、過ぎって消えて]
……ぼくだけ、なのかなぁ、ここにいるの。
[彷徨う間、自分より先に命を落とした者と会う事はなく。
そうだとしたらどうしよう、と思いながら。
ものは試し、と向かった先に見えたのは──]
…おにい、ちゃん。
[聴こえた声>>+19に、顔を上げる。
ソフィーも殺されたとは知らなかったから、自分の声が届くとは思っていない。
きっと、執事や誰かに聞いて最期の別れにきてくれたのだろう、と。
泣きそうな、申し訳なさそうな顔で、その人を見つめた。]
[信じたくなかった、と言う声に目を伏せる。
蹲って、抱えた足に顔ごと伏せる。
なんでこんなことに、というその人の声だけを聞いていたから、その人が近付いているのがどちらに対してかも気がつかず。
伸ばされた手が、頭の上に乗せられたのに気付くと。
驚いて、顔をあげた。]
おにい、ちゃん…どう、して?
[何で触れるの?と、見開いた目で、見上げた。]
ん、どうして、って言われても……。
[見開いた目で見上げられ、困ったように、笑う]
……ぼくも、ネリーと同じになった……って言えば、わかる、かな。
[直接的な言い回しは避けて、それだけを告げた。
理由までは言わない──言えない。
何故、という思いが未だに強く根ざしているから、まとまりがついていなかった]
…おにいちゃん、も?
[同じと言うのが何を指すのか。
それが解れば、見開いた目は悲しげに下がった。
頭に乗せられたままの手に、自分のそれを添えて、ぎゅ、と握る。
触れる。
当たり前だったはずのことに、安堵しながらも、表情は悲痛なまま。]
…ごめん、ね。
[探しに来てくれたこととか、悲しませただろうこととか。
色んな意味を込めた謝罪を向けた。]
─ 翌早朝/自室 ─
[ネリーとソフィーの死が起きた日の夜。
ほとんど眠ることは出来ず、ベッドに腰掛け項垂れるような体勢で夜を明かした。
時折視線を向けるのは、タロットが置かれている机。
いつになればまた占えるのかと、一刻も早く調べたいと言う思いの現れのように]
……ソフィー様は端から見ても人狼とは思えぬはず。
自分で襲った者に対して、あんなに嘆かれるとは思えません。
そうなれば、別の理由で死が齎されたと言うことに───?
[その時、自分が冷静な思考をしていたかは分からない。
けれど夜が明けるまでは長かったから、ずっとそのことについてを考えていた]
[そんな風に思考していると、何度目かの視線の移動の先でタロットカードの山が霞がかって見えるようになった。
それに気付き、急いで立ち上がりタロットの山を手に取った]
Hermitのカード……っく!
[目的だった隠者のカードを手にした瞬間、ばちりと眼の中で雷が走り。
占うまでも無く隠者のカードの人物が人狼であると、何かが訴えてくる。
一度占っているためなのか、度重なるカードの使用が同調を生んだせいなのか。
その現象は占いの結果は疑いの余地無しと自分に植え付けるかのような力を持っていた]
───っ、は。
……やはり、彼女が人狼、なのですか……。
[こうして人狼の所在ははっきりした。
もしかしたら、ネリーを襲ったのはその人狼かも知れない]
人狼への対処方法は、一つだけ。
[それは既に自分が為した方法。
人狼の所在を知る者として、それを為すことに対する躊躇いはない]
[けれど]
……ソフィー様を死なせた人物も、許し難い、ですね。
[ソフィーの死は自分の不徳である部分もあったけれど。
もし、人狼と疑って殺したのではないのであれば]
失われた命は、命を以て贖って頂かないと。
[今はまだそれが誰なのかが頭に浮かんでは居ないけれど。
もう少し考えたなら、辿り着けそうな気がしていた]
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