人狼物語 ─幻夢─

91 白花散る夜の月灯


湯治客 アーベル

―→談話室―

[だからと言って、ひとつひとつの部屋を確認したくはなかった。
逃避のように歩みは皆が集う談話室へと向かう。
真白に包まれた場所に建つここは酷く静かで。
その静かさが好きだったけれど、今は]

[取り留めのない思考を払うことも出来ずに扉を開く。
光が射し込む部屋は寝不足気味の瞳には痛くて。
僅かに顔を顰め、掌を翳して]

[漸く、気付く]

――ッ 、

[ソファに横たわる影。
力無く投げ出された手足。
それらを彩る、髪よりも一層鮮やかな]

(26) 2014/01/17(Fri) 20:12:41

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