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[会ったのは偶然。
けれど睡蓮の花弁を使ったのは意志をもってに思えた]
――…ん。
[髪に隠れ片方しか見えぬ眸が僅か伏せられる。
夢の中で懐いた感情と仄か重なりかけて]
邪魔する気なんてなかったけど
……邪魔、だったのかな。
[未だ彼に疑いを懐いてもいなかったアルビーネは
理由が分からず困ったように眉尻をへなりと下げた*]
[封じられたままあれば誰にも迷惑かけないだろうか。
少なくとも封じようと思った者がいる事を理解している。
今、こうして肉体と意識が切り離されるはその証。
十二年前に封じられるはずだった。
首に名残をつけたひとが封を望んだか死を望んだか
相手が誰かも忘れたアルビーネにはわからないけど]
十二年の猶予。
優しい恩人たちと暮らした日々はしあわせだった。
村のみんなもやさしかったし
クレイグに本のことをきくのもたのしかったし。
[自分にとっては十分すぎるほど充実した日々だったと思う。
だから自分はこのままでもいいかな、なんて
ぼんやりとそんなことを思ってしまう]
ああ、でも。
[その場にしゃがみこんで
眠りこむ自身の姿を眺めながら]
本、読みかけだった。
村に伝わるお話の本も、まだ読んでない。
[心残りと思えるものをぽつ、と零す。
他にも気になることは――。
他にも気になるひとは――。
はっきりと浮かびはするのに
言葉にするのは躊躇われて、
くちびるから漏れるのは物憂げな吐息だけ]
心配させちゃうかな。
[誰を、とは言わず]
無事でいて欲しいな。
[誰が、とは言わず]
ごめんね。
[支えられてばかりだったように思い
支えとなれなかったことを悔いて
零したのは謝罪の言葉**]
[人も少なく静寂に近い大気を震わせる声はどこまで届いたか。
ヒューゴ以外にも届く可能性は大いにある]
ヒュー君、ビーネちゃんも眠らされちゃったみたい。
こんなところで寝るなんて考えられないし。
[一見すればその場で寝ているだけにも見えるけれど、アルビーネはわざわざ外に毛布を持ち出して寝るなんてことをする子ではないはずだ。
そんな推測も交えヒューゴに状況を伝え、手にある睡蓮の茎を握り締める]
…ヒュー君、あと、お願いして良いかな。
私、ちょっと森に行って来る。
[ヒューゴから他に問いがあるならそれに答えてから、行き先を伝えその場を離れた]
─ 村中 ─
…いや。
何時まで眠り続けたままかも今はまだ解らんが、少しでも早く対処を見つけてみせる。
不安にさせたままですまんが、様子見を続けてくれ。
何か変わりがあれば、すぐ診に行く。
[家族を案じる村人と別れ、当初の予定ではない方向に踵を返す。
親しい者まで眠り込んでしまったと知り、気掛りを確認しないではいられなくなったからだ。
昨日の別れ際に男がした頼みを聞いてくれているなら、恐らく彼女は両親の傍にいてくれるはずだと踏んだ読みは、当たっていたのだが]
…何だ?
[聞こえた声>>29の響きと、名前に駆け出す。
そうして見えた姿>>27に瞳を見開いて、傍らに膝をつき]
………アル、まで。
[家に来た当初の呼び方に戻ったのは無意識。
ポラリスからの推測>>30を聞きながら、毛布を落とさぬようにアルビーネの身体を抱え上げる。
アルカとエリィゼもポラリスの声でこちらに来ただろうか、だとしても男に挨拶などする余裕も無く]
ポラリス。
これは、この眠りは、どうしたら目が覚める。
『封』を破った者が眠りにつけば良いのか。
それとも『封』を戻せば良いのか。
そもそも、『封』は戻せるのか。
[浮かぶ疑問を勢いのまま問いに投げる。
答えが聞けたなら心にとどめ、解らないと聞けばそれ以上問いを重ねることはせず。
森に行くという彼女を見送ると、男は抱き上げたままのアルビーネを寝かせる為に家の中へと入っていった]
[例え眠っているとしても両親と彼女が共に居てくれるなら安心だからと、両親の隣に彼女を横たえる。
それから、その傍らに腰を落とし]
こんな時にまで、頼ってすまんが。
親父とお袋の傍に、居てやってくれ。
己の本分を怠る訳にはいかんからな。
[普通の家族なら傍について心配するのが当然だろう。
だが、同じように眠り込んだ家族を心配する村人達がいる。
それを放って身内にかまける訳にはいかない。
同じく医者であった父も、その妻である母も、すべきことをしないでどうすると蹴飛ばしてくるだろう。
だから。すべきをして、この傍に戻ってくるために。
眠っている家族の顔をもう一度確りと見てから、家を後にした**]
─ →森 ─
[クレムが森の方向へと向かってからだいぶ時間が経っていた。
追いつくために駆け足で森を進み、クレムの姿を探す]
クレム君、どこ…?
[入り慣れていないと迷いやすくもありそうな森。
滅多に入らないポラリスにとって、どこもかしこも同じように見え始めた、その時]
─────!
[頭上からキョ、キョ、と甲高い鳴き声が聞こえた。
見上げると白の羽毛と黒の翼を持つ鳥がポラリスを追い越して行く]
──…クレー?
[ソーヤの傍に居ると思っていた子がそこに居た]
[クレーは数度くるりと頭上を回ると、ある方向へと飛んで行く]
……もしかして。
[案内されているような気がして、少し上がっていた息を押し込めてその後を追った。
空を飛ぶものの後を追うのは大変だったけれど、見失わないように森の中を駆けて、ややあって緑の中に別の色を見つける]
― 森の中 ―
[緑の中を、ふらつく足で彷徨い歩く。それは、遠い昔の幻影と重なった]
[祈り子の持つ力を利用しようとし、利用出来ぬと判った後はその力を恐れた者達に追われ、逃げ惑ったその果て、護ろうとしてくれた人達はみな傷ついて]
『コワイ...』
[ひとりきり、緑の中を]
『タスケテ...』
[誰ももう、応えてはくれないと知りながら]
『ドウシテ...?』
[けれど、本当に怖かったのは]
―自宅―
[結局駆け出したのか、駆けだせなかったのか。
エリィゼからクレムの名を聞いたのと、足を止めたのと…
低い嘶きと重たい衝撃音が聞こえたのが一体どれが先だったか]
アレッキオ!!!
[厩の中で倒れた騾馬を見たのと叫んだのとはほぼ同時]
ほんとに、クレムさんなの?
こんな、こと。
[かかりが緩かったのか、完全に倒れたわけではなさそうで
怪我はないように見えたものの…
もし足に怪我をしたりしたら、と思うと憤りが募る。
ドタバタのあいだに、エリィゼは立ち去ったかどうだったか]
―自宅―
[心配そうに寝息を立てている騾馬の首を撫でながら、
ふ、と視線を宙に向けたかと思うと]
…うるさいっ。
[むっとしたように声を荒げた]
わかってるけど、ボクはアレッキオにもしものことがあったら…
[むっとした声音は、誰かに向けられているようだが、独り言にしか見えず**]
― 森の中 ―
...僕が森を散歩するのは...いつもの、こと、だよ。
[近付くポラリスから、無意識に逃げるように後ずさる]
『コワイ...』
[胸の中震える声は彼女には聞こえないだろうけれど、表情からは怯えの色が見て取れるだろう]
......僕は大丈夫...もう行かないと......
[座ろうと言われても、首を振って、そのまま背を向けようとする]
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