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−中央塔下部・ファクトリーエリア−
[鼻先で大地の獣の手を突付こうと]
[眼が薄く開いて揺らめく青が見えた]
[機鋼の魔の左眼と似た、][けれど異なる双眸]
―草原―
[ぽり、と頭を掻いて]
はあ、それで?
[どうして女性と言うのはこんなに血の気が多いのか、とか、アーベル意外と苦労してそうだな、とか思ったかもしれない]
[鏡は光を反射するだけ。故に音は聞こえません。
声はせずとも2人の表情からあまり穏やかな話し合いではないことだけはわかるでしょうか。]
彼女の望みは何なのでしょうね。
もう少し鏡を見ていれば、望みを叶える手立てもわかったかもしれないのに。
そんなに迷って苦しんで。何をしたいの。
例え最短距離を走る方法を教えてあげても何故か迷うのですよね、人間って。
[楽しげにくすりと笑い鏡の向こうの景色を見守った]
それで……ねえ、下に行ってみたりしたくない?
ほら、リディも猫さん……エーリッヒさんだっけか、も居るし
[そう言いつつ、左手には既に銃が握られている]
はい…果実をいただいて…参りましたゆえ…
[調子を問う言葉に、出来るだけ遣えないよう気を付けて返す。
「警戒態勢中」との言葉には、小さく息を飲んで。
案じる響きの混じる声で、仰せの通り任される旨を返す]
……はい。
では…わたくしが側に……て、セレスが…?
[側にありて守ります、そう告げ掛けて。
セレスが護るとの言葉に、私の目は丸くなろうか]
お、どうした?
…キレイな目の色してるな、お前。
[ちょっと嬉しそうに目を細め、鼻先を撫でてやった。
冷たい感触が、肉球を通してかんじられる。]
[首を振るヘルガには、「そうなのか」と納得して見せて]
あー、約束したな。
結局食えず終いだったが。
じゃあ頂くとするかね。
腹が減ってしょうがなかったんだ。
[久しぶりの料理された食事。嬉しそうに料理に手を伸ばす]
< 猫、赤いひとにぷんすかぷん!
なので、むこうをみても、ぷーいっとしてます。
いじめるひときらい。
もうお菓子、もっていかないんだから! >
……のぞみ。
…………なにか、したいなら、てつだい、したのに。
< にゃあ。
さびしげにも聞こえるでしょうか。 >
< でも、実力行使はだめなのよ!
って、猫、氷の鏡のむこうに、にゃーにゃーにゃーにゃー! 叫びました。
だめなのです。
いたいのは、ないちゃうから、くるしいから、だめなのです。
みんなみんな、いたいから。 >
――…恐らくは。
[更に、一歩。 白を鳴らして歩を進める。
相手の問いに、小さく言を零しながら。数歩の距離を残して。
揺らぐ青を、唯正面から見据え。]
……そう云えば。
ノイは、随分君に――懐いていた様だったよ。
[唐突な、言葉。]
尤も、己を見る声が「聴こえ難い」事も、
理由の一つだった様だけれど。
……だから、あの仔も君の声を、望んで聴こうとはしなかった。
[しかし、私はあの仔とは違う。
――ゆるりと、事を悠長に構えて居る場合でも無くなった。
蒼を、ゆるりと伏せる。]
君の「声」を。――”聴いて”も、良いか。
−中央塔下部・ファクトリーエリア−
[未誕の竜に感覚は存在するや否や]
[それは不明なれど]
[目を細める様子は心地好さげにも見えるか]
[鼻先を摺り寄せる]
―草原―
[溜め息、ひとつ]
お断りします。アーベルを探しているので。
[バンダナに手はかけなかった…が、晴れ渡った空に、時ならぬ雷鳴が轟いたのが聞こえたか]
……、懐く?
[唐突な言葉]
[理解は出来ず]
見るとか、
声とか、
聴くとか、
何。
[ゆらゆら、][揺れる]
[けれど、][逸らさぬ視線]
[疑問は重ねれど][抵抗の様子は無い]
なら、良かった。
……とはいえ、まだ体調はよくなさそうだし、ちゃんと休んで。
[静かな口調で言って。
どこか驚いたような響きに、くく、と低く笑みをもらすか]
大事なものは、護りたい。
そういう気持ち、動き始めてる。
だから……ね。
[受け止めてやって、と。
伝える声は穏やかに。
セレスはそれを肯定するようにしたぱた、尻尾を振って]
読書家 ミリィは、探偵 ハインリヒ を投票先に選びました。
―草原―
ダメですか?教えてくれれば、僕はあなたには手を出しませんが。
ああ、彼に会った後なら、一緒に下に行っても構いませんよ。
[御機嫌に頷く彼の仔の頭を優しく撫でて。
私は、窓へと視線を投げる。
仄かに感じられし護りの結界は、消え行くを防ぐには至らぬと言う。
なれば、また…そう考えて私は小さく震えた]
『どう…すれば……』
[弱った身体では、天を駆けて探す事も出来ぬ。
私は無力さを感じながら、小さく溜息を付き――不意に変わった『何か』に頭を上げた]
ああ、そうだ。
機鋼竜の協力者を探知出来るのは、俺だってことにしておいてくれよ。
[広間に居る2人に唐突に告げる。視線は料理に注がれたまま、何の脈絡も無く]
[機竜と熊との様子を見て、
思い出すのはあの白い小さな部屋。
体を丸めて漂う夢を、醒ましたその声を覚えている。
早く出てきて遊ぼうと、殻ごしに触れたちいさな手。
殻を破るのは大変で、疲れたしおなかも空いたけど、
呼んでくれたその声に、逢いたかったんだ。
初めて目をあけて、見たのは灰銀の髪。]
[鏡に叫ぶ猫さんの頭をなで]
残念ですけど、あちらの声が聞こえないように・・・。
こちらの声が届くこともありません。
隣に居たところでやめたりもしないとは思いますけど。
人間は意地っ張りですからね。
そのためなら痛くても泣いても我慢できてしまうものなんですよ・・・。賢明とは言えませんけど。
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