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あは。
[返事が返り、つい、笑いが零れる。
それは、今までは緋色の世界でのみ響いていた。
どこか、幼げな、コエ]
だって、見つかるとヤバそうだし?
[言いつつ、す、と薪小屋の中へと入り込み]
ええと、お久しぶり?
[軽く首を傾げつつ、こんな言葉を投げかける]
おやおや、別に危険じゃないと思いますけどね?
まあ君がそう思うならそれで良いでしょう。
そうですねぇ、久しぶりですか。
お元気そうで何よりですよ。
色々大変だとは思いますけど?
[にこと笑った]
[痛みに顔を歪めるイレーネの姿に、僅か、目を細める。その痛みが去らない理由を男は良く知っていた。人狼は滅びず、人も死に絶えず、システムは未だ動き続けている]
[パシャり、][小さく水音が立つ]
わ、
……イレーネ、大丈夫?
[大丈夫とは思えなかったけれど、口をついて出た。
それはつまり――終わっていないと告げているのか]
厄介なの……。
そうか。ま、一安心ではあるな
[ハインリヒとナターリエの言葉を聞いて
応急措置は自分にもできる…が、ブリジットのようにとはいかない。
だが、システム云々は知らないが、精神的に苛まれているこの現状も、イレーネの体には毒であろう。と、視線をイレーネに移すと、その目を合って]
気にするな。勝手にやっただけだしな
…そういや、アーベルの姿を昨日から見ていないが、誰か知らんか?
イレーネさん、大丈夫?
[それが傷の痛みなのか別の要因なのかはわからない]
[だけどイレーネが苦しんでいるのは確かで]
……止めるには、見つけるしかないのでしょうね。
[選択肢は狭まっていて、だから余計に考えたくはなかった]
案外、ヤバイのは俺自身かも?
[声は楽しげだが、それなりに切実で。
未だ、蒼花のあまさを忘れられぬ身には。
傷ついた朱花は、誘われるモノでもあり]
元気は元気、だな。
痛くて仕方ねーけど。
大変……ホント、大変だよ。
このままいくとまた、抑えが効かなくなるからな……。
[リディ喰った時みたいに、と。
呟きはごく小さく]
そうですね。
それがシステムですから。
[対するのは、特別なんとも思っていないような声]
ユリアン君を食べたりしたくないんでしょう?
本当は、リディ君も食べたくなかった?
[ナターリエの、見つけるしかない。という言葉に、思わず、腰にさす剣を見る
腕をすぐに変えれない以上武器を変えるしかない。昨日から頼んではいたが、まだ己の情報やからは届いておらず]
シスターもか
昨日部屋を覗いたが、少し散乱しててな。誰かと争った様子もないから、ただこの状況に苛立っただけかと思ったが
[そこまでいって顔を顰める。顔を顰める理由は心配と疑念]
…ホントに。
[濡れてしまったスカートに溜息を吐く。
ユリアンに肯定を返そうとするだけで走る痛み]
…これを、消したら。
崩れるのかしら。
[当然増す痛みに俯きながら小さく呟いた。
ずっと欲しかった朱花。
けれど今となっては邪魔でしかないそれ。
我侭だとは思いつつも、消えることを望んでしまう。
大きく息を吐いて顔を上げた。
アーベルの事は分からず、小さく首を横に振る]
[マテウスの問い。
微かに震える身。
右手で左腕を押さえて、
息を吐き出した]
僕は、
……知ってる。
[それは、二つの意味を持っていた。
どちらの意味に聞こえたかは、わからないが]
外…か
[立ち上がっていうハインリヒ。続いてユリアンが微かに身を震わせながら、知っているという。この二人はそういえば…]
……昨日、何があった?
……ああ。
[返す言葉は、短く]
今更、こんなコト言っても、意味ねぇが。
あの二人だけは、俺が喰うのも、猩に喰われるのも。
嫌だった。
[いつかの事、緋色の世界でのやり取りを思い出しつつ呟いて]
…大丈夫、です。
[ナターリエにもう一度頷く。
調子も悪い。痛みも消えない。それは隠し様もなかったけれど。
それでも、同じ痛みを持つ人がいることを知っていたから。
その人もきっと。必死に抗っているから]
…希望を。
願っちゃ、いけない、のかな。
[立ち上がったハインリヒへと視線を向ける]
[階下から多くの人の気配。
生者の世界。
余計に孤独を感じてしまいそうで、其方には行きたくなかった。
代わりに居るのは白い世界。
名を呼ぶ声に誘われるように、ふらりと小屋を訪れた。]
ならば手を貸しましょうか?
俺を助けてくれたお礼も兼ねて。
[ついでに兼ねている物は何なのか]
[まだ手の内は見せず]
俺としても喜べることですからねぇ。
ここから解放されるのは。
……そうね、こんなシステムは崩してしまうべきだわ。
こんな、痛みと苦しみと…悲しみしか生まない物は。
[イレーネには口にできないであろう言葉]
[それを口にしても何も起こらない]
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