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うん! 覚えてないなら改めて!
私ね! 堕天尸の話出た時に、こう言ったの。
『お友達になればいい』
って!
だから、堕天尸だってわかったラスさんと改めてね?
[そこには相手が誰であろうと気にしないという気持ちの表れがあった]
…お友達?
[言われた言葉に、ぽかんと思わず口を開けて。
体の痛みも忘れて、地面に逆の手をついて半身を起した。]
……うーん、でも俺、浄化されたら戻る、んじゃないのかなあ?
だから、希望には添えないかもしれないぞ。
[ぐしゃと曲がった、薄金と黒の斑の翼を揺らして見せた。
…話しの筋がズレているかもしれないけど良くわからなかった。]
そんなの関係ないじゃない?
浄化されて、仮に全員の記憶が消えるとするじゃない? それでもこうやって繋いだ手の感触は忘れないと思うんだ!
だから戻るなら戻るでいいじゃない!
必要なのはこうやってどんな人とでも手を繋げるって事なんだから!
そうしたらこれから同じように堕天尸になっちゃった人でもお話したり、お友達になったりしながらちゃんとできるでしょ?
[少なくとも、長老のような無理強いを強いることは微塵も考えていない]
…記憶、って消えるのか?
そりゃ消えるなら俺は楽だけど…表の人たちの記憶は消えないだろうな。
そしたら俺は、「虚」に染められて居た事を外から知るわけだ。
[自嘲気味に笑みを作り]
手を繋ぐ、か。
リディアは…強い、な。
とても…羨ましいよ。
[撫でる手を避けられなければそのまま撫でる手で髪を梳き、ぽたりとその手を自分のあぐらをかいた膝へと落とした。
目はどこか、遠くを見る。]
[リディアに立てと手をひかれても、その手はするりと抜けて落ちた。
困ったような眉をして、あぐらをかいたままふるふると頭を横にふった]
何言ってるの! 人間、生きている人はみんな強いんだよ! だからラスさんも強いの!
んーん!
堕天尸ってことで苦しんでいた分、そこらへんの人よりよっぽど強いかもね!
……大体見た目がどーとか、堕天尸がどーとかってみんな気にしすぎなのよね! その人がどんな思いでそれまで生きてきたかって考えたら、そんなのどうでもいいのに!
[だから、カルロスも白い目で見る事はなかった]
…俺は、弱いよ。
弱いから「虚」にとりこまれたんだ。
[翼を揺らして、あぐらをかいたまま困ったような顔でリディアを見上げる。]
どんな思いで生きてきたか、か。
なんだろうな、俺何考えて生きてきたかとか、もうわかんなくなってきた。
[自分の手を離し、どこか『弱い』という殻に閉じこもった印象を受けるラスに、しばし...は思案した後、ニヤリと久しぶりに悪魔の笑みを浮かべた]
とりあえず、グタグタ言わないで、さっさと立つ!
[ちょっとだけせっつくようにポコンと軽く頭も叩いてみた]
大体ねー!
こういっちゃなんだけど、私なんて堕天尸に親殺されちゃったみたいだし、挙句の果てに堕天尸に背負われて一人助かったんだよ!
例え堕天尸になったときが弱っていても、今も弱いかなんてある訳ないじゃない! 少なくても……洞窟で私を支えてくれたときは……、カ、カッコ良かったんだから……
[さすがに恥ずかしかったらしい。頬に朱が走っていた]
…え?
親殺された、のか?それは――
[言わせて悪かった、とでも言うように申し訳無さそうな顔をした後、頭をポコンとやられればのろのろとその重い体を起して。
続く言葉と桃色に染まる頬には、ぽかんと驚いた顔で暫く口をだらしなく開けたまま、リディアを見下ろした。]
え、っと…あり、がと。
[驚いた顔のまま、なんと言って良いかも分からなかったので、ゆるとあげた右手で自分の首の後ろをさすった。]
殺されたというか、よくわかないんだよねー。
自分としては、力が暴走したって思っていたら、ジョエルん曰く、私の羽の色だと爆発するような力はないっていうし、それに思い出したんだけれど事故の後私を助けてくれた人の羽が普通と違ったんだ!
……だからって別に堕天尸に心惹かれるって訳じゃないんだけれど、別に堕天尸だからって自分を卑下することはないと思うよ!
私だって……そんなのあったから、オーフェンの事……きら……んーん、苦手だし……。
[そこで話を切り、一回自分の頬を叩いて調子を戻すと]
とりあえず! そんなだから気にしない!
それでも自分が弱いからとか許せないなら、代わりに私が許す! うん、決めた。そう決めた!
あは。
起きたんだ〜。起きたんだ〜。
[水鏡をぼーっと見ていた...は、声が聞こえて行き
ラスの翼を見て]
あは。まだ黒いね。黒い黒い〜
[落ちている黒い羽根をみてきゃっきゃと笑う]
…うーん、えっと…。
[リディアの勢いに押されるように、翼の色の斑は黒から薄金が強くなる。それでも、斑は未だ変わらなかったけれど]
…ありがと。
[沢山の言葉に、沢山返そうも言葉が思いつかなくて。一言しか、返せなかった。
ただひとつ気になって]
オーフェン?が、どうかしたのか?
[聞き返した]
[ネロが来たのに気がつき、よ、と手をひらり上げた。
背中のくしゃくしゃな薄金と黒の斑な羽根を、ぐ、と広げる。
根元の方が濃く黒く、先に行くほど薄金になっていて、中央は斑なグラデーション。]
うん、黒いよ。
[目を糸にした]
オ、オーフェンはなんでもない!
[それは...が持つ闇。誰にも知られてはならないと、必死に、それでいて慌てて手を振った]
…そうなのか?
まぁなんでもないならいいんだけ…
[ゆらり、背中で黒い何かが立ち上る。
斑な羽根は一瞬で黒が強くなり、糸のように笑顔で細められた目が半眼へと変わると、冷たい声が出る。]
なんでもない事無いだろ?
何かあるんだろう?
――「負」の、何かが。
[くすと笑む口元は歪み、喉仏がくくと笑って上下した。]
[部屋に戻り、外には出ず。
狐は翌朝、屋敷の者の騒ぎで知る。
――彼が堕天尸だったなんて。]
彼、ね
[聞いてわらう。もう一人はまだ、見つかっていないらしい――。]
御令嬢 ロザリーは、学生 エリカ を能力(襲う)の対象に選びました。
うん。黒い黒い。こんな色もいいね〜
[黒い羽根を楽しそうにもっているが、浄化されていってるのか徐々に薄れていっている。]
それで。それで。虚ってどんな感じだった?
[ネロに、歪んだ笑みのまま振り返る。]
「虚」か?
うーん…なんだろう、楽、かなぁ。
でも、力を弾かれた時は苦しかったぜ。
[ゆらり、周りの黒が揺らめくと笑みはいつもの人懐こい笑みになる。]
/*
考えている展開がありますが。
どう考えたって今回のお話で一番可哀想なのは長老殿だという。
また、脅しをかけに行くつもりです。はい。
な ん で も な い の !
[冷たい瞳の色に気づく様子もなく慌ててラスに背を向けると]
あ、ちょっと果物でもとってくるね!
[と、*足早に走り去った*]
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