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準備の、時──。
[それは、もしかしたら自分も聞いたものでは無かろうか。そうなると考えられるのは、巫女の、声。玲がこのようなことになってしまったのは、それに触れてしまったからなのだろうか]
…謝らなくても、良いんだ、よ。
玲ちゃん、たくさん、頑張った、もの。
私より、ずぅっと、たくさん。
[ふわりと、包み込むように玲をタオルの上から抱きしめた。あやすように、その背中を撫でながら]
蓮実君が、言ってた。
皆が、出来ることを、少しずつ、やってるから、この事態も、もうすぐ、終わるだろう、って。
私には、誰が、どうなってるのか、さっぱり、分からない、けど。
けど、今まで、玲ちゃんが、頑張った、分から、判ることも、あるんじゃ、ない、かな。
[背を撫でる手はゆっくりとリズムを取り。今自分が出来そうなことを、玲を落ち着かせようとその動作を繰り返す]
綺麗とか、そういう問題か…。
まあ汚いよりは、清潔な方が有り難いが。
[ゆらり、向ける視線は何処にか]
まだ、終わらない、か。
だけど。
誰かが誰かを殺すのなら―――…、
いつか殺した人間が死ぬまでは終わらないんじゃないか?
[気の長い話しだと、溜息*ひとつ*]
嫌なら、
何で殺さなかッた。
[離れない手に舌打ち。]
・・・我儘な子は、キライなんだケド。
[もう片方の手で、無理に引き剥がそうとする。]
…っく、うぐっ。
[声に出して泣いたのなど、何時以来だっただろう。
兄たちは外へ。他の幼馴染たちはそれぞれの仕事を。
自分だけが取り残されるような気分になってしまって]
…うん。終わる…終わらせる。
私にできることを、する。
[暖かい手の感触に、次第に涙も収まってくる。
何度かすすりあげ、コクリと頷きながらそう言った]
後で、もう一度、試してみる。
それで分からなくても。…多分。
[蓮実にも聞けば更に狭まる。後は、涼が]
…涼ちゃん。大丈夫かな。
[命を奪いはしなかったのは慈悲からではなく、必要が無いと判断してのこと。]
――ッたく。
面倒くせェの。
[濡れて張り付いた髪を掻き、未だ残る傷に触れ。
突き飛ばした先、少女がどうなったかを見もせずに、*丘を下って行った。*]
[玲が落ち着くまで、ただただ背を撫で続け]
うん、出来ること、やろう、ね。
私も、出来ることを、やる、から。
でも、無理は、しちゃ、駄目、だよ。
史人も、心配、する。
[「ね?」と、玲には見えないだろうが笑みを向けて]。
涼の話が出ると、視線を外へと向けて
…一人で、出ちゃったし、ね。
何事も、無ければ、良いの、だけど…。
[彼女を、許すことは出来ないが、流石に安否は気になって。また、外へ出たらしい利吉の安否も気になるところか]
研究生 孝博が「時間を進める」を選択しました。
[再び狼へと変じた小百合に]
まったく異形をも呼び寄せるか。
つくづく気に喰わん樹だな。
[苛ただしげにそう*呟く*。]
/中/
てことで俺も寝よう、そうしよう。
うん…怒られちゃう、ね。
[兄の名前に小さな笑みのようなものを。
何事も無ければ、というのには同じように心配そうに]
涼ちゃんは、まだ取り込まれていないの。
だから、探偵さんの言ったとおりに。できるかもしれない。
許されることではないけれど。それでも。
…探偵さんも、一緒にいるのかしら…。
[視力が戻ればすぐにも探しに行きたかった。
兄たちも今ここにはおらず。だが榛名を行かせるつもりは玲にとて到底無く。微妙な焦燥感を抱えたまま*座っていた*]
[玲に笑みが浮かぶようになると幾分安堵の息を漏らすか]
取り込まれて、ない?
誘われは、したけど、人の、まま、なんだ、ね。
じゃあ、今は、どうこう、する、必要は、無い、のかな…。
[取り込まれていないのならば、取り込まれてしまったものだけを処せば、おそらく惨劇は収まるのではないか。ただ漠然と、そう思った]
利吉さんが、一緒だったら、少し、安心、なんだけど、ね。
ちゃんと、会えた、かな。
[僅かな希望を口にし。自分が外へ探しに行っても、移動だけでかなりの体力を消耗してしまい、ろくに探すことも出来ないだろうか。それを理解しているが故に自分から探しに行くことも出来ず。
今は玲を落ち着かせることに力を*注いだ*]
そな歪んだ根性、叩き直したらぁぁぁ!!
[自分は何をしている。この喧嘩に何の意味がある?]
[分からない。ただ目の前に立ちはだかる壁があるなら、それを殴り倒して進んで来た。これまでずっとそうしてきた。]
[今自分は進めないでいる。しかし、何処に壊すべき壁があるのか分からない。]
[苛立ちのままに、拳を*振るっている*。]
[拳はするりと突き抜け、手ごたえを返さない。]
[夢中で振るううちに、小百合が飽きたのか霧さえどこかへ去ってしまった。]
くそ…!
[自分の手で誰かを殺したときよりも泣けるとか、おかしすぎる。
手を伸ばしたけど、いつもみたいに抱きつくこともできない。]
ばかぁっ…
[誰に言ってるのか、わかんなかった。]
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