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変えられるようなら……ラク、だったんだが、な。
[何故か過去形で呟いて。
ボソボソと呟かれた独り言、それははっきりとは聞き取れなかったものの]
……一応、言っとくが、大人しくしとけよ?
そんな状態で表に出ても、危険なだけだ。
[何せ、出歩けないように全回復させていない部分もあったりなかったりするのだからして]
当分は、ここで『五神』を馴染ませた方がいい。
ほぅ…ようはこのえらそうな毛玉は、えらそうなだけで、なんも役に立たんってことか。…本当ならだけどな
[もとより五神としての知識だって疑う性質なため、正面から信じる気などなく]
食われても知らんぞ
[こんなちっこいのにそんなの幸貴にいってとか]
?
[過去形なのには気づいたが。深く踏み込んではいけない気がしてそれ以上は聞けずに]
……ハイ。
今やりあうのが無理なのは分かってる。
盾にもなれそうにないや。
[自嘲の笑み。肝心なところで役に立たない、と悔しそうに]
五神と馴染む、ねえ。
どうやればいいものやら。
[ふと思いつくのは、それこそ最前の話題の先輩だったりするのですが。同じ行の使い手だし。でもそれは…ガクブル]
[俯いていた彼女の腰辺りを後ろからギュッと抱きつかれて、我に返り振り向く。
そこには、震えながらもフルフルと首を横に振り、こちらを心配そうに見上げているQちゃん。
ふー、とひとつ息を吐くと優しい微笑を浮かべ]
……大丈夫。何も心配は要らないから。
[振り向き、こちらからもキュッと抱きしめてあげる。
胸に顔を埋めたQちゃんには彼女の何かを決意した顔は見えなかっただろう。]
ふむ、あちらの九尾が無事なうちは、力は戻らない、と。
[黒九尾の説明をしっかりと聞き、どうするべきか頭の中で整理する]
となると、現状久鷹を乗っ取る力は持ち合わせては居ないと言うことだな。
あちらの九尾に関しては何かあっても久鷹とマリーが護るとして。
万一のために封はする必要はあるな。
あちらの九尾にも、必要以上の力が出ないようにはしてもらわなければ。
『気脈』に知らず知らずのうちに干渉する可能性は残ってる。
……何とかなりそうではある、かな。
[頭に浮かぶ対策をあれこれと口に出して。この事実があれば鳳凰も納得してくれるだろうか。
考えている最中に聞こえた邪悪な言葉に、視線を黒九尾に向けてにっこりと笑む]
握りつぶされたいか貴様。
[黒九尾に対して手が伸びた]
─『隔離の陣』→学校屋上─
[宙に舞う黄の粒子。その中から姿を現し、屋上へと降り立つ]
…ダメージ自体は、どうにかなったかな。
そんじゃ行きますか。
………直しに。
[盛大な溜息が出たのは言うまでも無い。先の戦いで住宅街のアスファルトが剥がれたり電柱に穴が開いたりしていて。大騒ぎになる前に修復しなければならない。騒ぎになっていないことを願いながら屋上から降りて行った]
[仮に、踏み込んで問われたとしても、説明する事はなかっただろうけれど。
ともあれ、それ以上はそこには触れず]
全員完全に動けないわけじゃないんだから、無理に動こうとするなってーの。
[自嘲の笑みに返すのは、お前が言うのかと突っ込みの飛びそうな一言]
馴染む方法はそれぞれ、だろ。
俺なんかは、色々と特異な方だから、参考にはならんが。
そういうのは、従姉殿が詳しいかね。
[ガタブルしてるとかは、思いもよらない。らしい]
投票を委任します。
サキは、 ミツクニ に投票を委任しました。
サキが「時間を進める」を選択しました。
…ご老公がそれ言うかな。
そっちだって万全じゃないんじゃないの?
[そこにはシッカリ突っ込んだ]
あー、生徒会長か。
そっち「も」怖いなぁ。
[怒られるだろうとは予測がつくらしいです。
ええ、まだ直接はお小言受けていませんしね]
『毛玉いうーな! このオタメガネ! って、食われる?』
[自分が誰にナメた口を聞いたのか、九尾(黒)が振り替えるや、そこには鬼の形相に見えるサキの手がゆっくりと九尾(黒)へ――]
『ギャー! ヤメテー! 本気で食われるー! でも、あの一瞬めちゃくちゃカワイー顔してたじゃねーかー! あ、もしかして結構好きモノ?』
[どうやら自分で、トドメのスイッチを押したらしい]
[欠けさせない。
ケイコと、そしていつになく陰のあるミツクニの声に頷く。
不安げに羽ばたく紅鴛をちらと見て、それから]
……ええんやないの。
ボコって引っぺがしてからでも、理由はゆっくり聞けんねんんから。
[天魔を封じるコトを支持する。
ここでごねても、迷いを生むだけ。やから思いっきり行って来いと背を押すように]
[幸貴のいろいろいってること…事情についてはそっちのほうが知ってるだろうし、任せるといった以上任せるしかないわけで]
毛玉でも俺からすれば最高の尊称だってのになぁ。
[スルーしていたのは存在そのものを無視するつもりだったらしいとかだが]
まああれだ…がんばって?
[従姉にそんな態度取るやつにいい顔なんてするはずがなかった]
[ぷちん]
良い度胸だ、覚悟しろ。
[良い笑顔のまま。久鷹から黒九尾をぶん取り、指で首を絞めるような握り方をする。しばらくそうした後に亀に黒九尾を食わせようとするだろうか]
……つーか、ご老公はやめいと。
[思い出したように突っ込んで]
万全じゃねぇのは否定せんが。
まだまだ動ける分、お前らよりはマシだ。
[自慢にならない比較をしつつ、ふぁさ、と五色翼を動かす]
……まあ……さっきの様子を見るに、色々と覚悟した方がいいな、きっと。
[さっきの様子=白いもふ(白虎)の事らしいです]
[九尾のほうは放っておいた。自業自得だろうとか。少しばかしむかっとしたのもあったのか。]
あ、そだ。マリーのほうもよろしく
[と幸貴に。表でどうなってるかは知らない。単なる頼みだったりするだけ]
[リカの言葉に軽く瞬き]
…そだね。
とにかく抑えないと。話にならないよね。
[悩んでても仕方ない、とばかりに頷いて]
あは、ごめん。つい慣れてるもんで。
[更に突っ込まれそうなことを言いつつ]
何にせよ、こっちはこっちで頑張るよ。
だから無理はし過ぎないように…でも頑張ってきて。
[五色の翼をシッカリと見ながらそう告げた。
さっきの様子、という部分に小首を傾げたり、覚悟というのに、内心ビビったりもしていたが]
ん、器物破損の修復してくるつもりだから、その後に様子見てくるよ。
[お仕置き中なために恭也に視線を向けることは無かったが、承諾の返事を返した]
ん、そう。うちも知ったんはつい先日何やけど、仲ええらしいわ。
アズマんとタマキちゃんと…ヒビキんがな。
やから、アホなコトしてへんで、手ぇ貸してもろた方がええよ。
[眼鏡越しじゃない目が見るのは、包帯が巻かれていた肩。
ついでに歯切れ悪い声に、肩を竦めて]
……やっぱええ。失くしたんはうちのミスやから。
それに、出たあかんのやろ?
[ケイコへの話も総合し。眼鏡あったら飛び出る可能性が増えるで、と口の端を上げて見せる。
なにやら重たげな話は聞こえなかった振りで]
アンタが一番、問題ありや!
[もちろん突っ込みました]
[頭を撫でてあげていると、いろいろあって疲れが溜まっていたのだろう。Qちゃんが舟を漕ぎ始める。その様子に苦笑いを浮かべると]
ホラ。ワタシのベッドを使っていいカラ、寝てなさい。
[そう言って、手を引いて中へ。
ベッドに入ってしばらくも経たないうちにQちゃんはすぅすぅと寝息をたて、眠りに落ちる。
ギュッと握られた手のぬくもりに優しい顔を浮かべていたが、そっと絡まった指を外し部屋の外へ。
玄関から出る際、わずかに振り向くと]
…………ゴメンネ。
[ポツリとそう呟き、パタンと扉を閉める。]
[ぐ……げ……と、瀕死状態の九尾(黒)を楽しげに眺めて、そっと息をついた]
……やっぱ前言撤回するべきかな?
[事件当初、サキに放った言葉。
疑っていたが、話し合えたからこそ、そう思う事ができた。そしておかげで自分は間違っていないと思える事ができた]
『あ……。そ、そうだ……。お、俺を殺すと、表も死ぬ、ぜ? 常に表裏一体。従ってどちらかが死ねば、お終いだ。
それと、俺は大丈夫だが、アイツくらいの大きさになると、ある程度は気脈に触れてなけりゃ維持できないだろうからな。ま、表に戻るなら、そこんところ気をつけな』
[サキの掌から逃げ延びて、最後にニヤリと笑うと、九尾(黒)はまたヒサタカの髪へと逃げた]
ほぉう?
[お前等よりマシ、とか言われて目の色が黄金に変わる。
ついでに五色翼の動きに釘付けとゆーか、動体視力駆使中]
ホンマに動けるん…かいっ!
[五色翼めがけ地に手を付いてダッシュ]
ん、まあ。
それもそうだな。
[璃佳の言葉に、あっさりと頷いた。
ここで論じていても、結局は机上の空論、動いてこそ、と思っているらしく]
っつーか、慣れるな。
このトシで老公とか言われるのは、結構きついぞ。
[真顔で言い切り、それから]
ああ。
ま、さっきの礼も含めて、きっちりやらんとな。
[何気に恨んでいますかと。
ちなみに、首を傾げる様子に、説明はしなかった]
[校舎から校庭へと抜け、中心で一度足を止めた]
…もちっと、貰っておくかな。
どうせ均しで使っちゃうし。
[学校は結界の中心。即ち土属に類される。均しに使う分だけ、土地の力を借り受けようと。瞳を閉じ、しばし集中を続ける]
器物破損って…ぁー
[すっかり忘れていたらしい。気の乱れも含めて生徒会長に聞かされてはいたけど]
ま、任せた。…としかいえんのはなんとも情けないけどなぁ…
[なんて呟きつつ、行くなら見送るだろう]
[突っ込みには返さなかった。
ここは返しても、エンドレスになるのがわかっていたから。
とはいえ、直後の問いかけと、翼を目指してのダッシュに気づくと]
っつ、と!
[ばさり、大きく羽ばたき、低空に逃れる。
とっさの動きに色々ずきり、となったのは、表情に出たかも知れないが]
─学校─
[目的の人物がなんとなーくで学校にいると判断した彼女は夜の学校を歩いていたが、目的の人物はグラウンドの中心に立って目を閉じていた。
一瞬躊躇するが、すぐに意を決すると]
……サキ先輩。こんばんわ。
[そう声をかける。表情はほんの僅か硬くなったままだったか。]
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