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はっ、代わりなんざ要らねぇ。
誰かを介して神を信じる道理もねぇ。
俺は神を信じない。
それだけのことだ。
[向けられた言葉に隻眸は向けぬまま言い放つ]
[今までのことが間違っていたとでも言うように]
[人によっては代わりを立てるのを厭うようにも見えるか]
処分……ぞっとする話。これだけ多くの人がいなくなれば、大事になると思うけれど……そうでもないのかしら。
孤児や余所者がいなくなった所で、一過性の噂にはなるけど、それだけかしら。時間と共に忘れられる。
知り合いが黒幕でないように祈りたい所ね。もし師匠が悪者だったら……
[拳を握りしめる]
本当、あんた一言余計なのよ!
見てらっしゃい。絶対に本物と見間違う代物を手に入れてみせるんだから!
[嘲笑するような笑みに睨み返して]
それにしても随分と推理に自信を持ってるのに……ここにいるの。不思議よね。
いいように利用されてたとしても、
オレが自分で決めた「仕事」だからなぁ。
オレは被害者じゃないんだ。
[ベティの言葉に、少し翠を曇らせて
肩を、竦めた]
それすら握り潰せるってことなんだろう。
事実も噂になれば自然風化する。
住人が居なくなったとしても、強く関わりを持つもの以外は記憶から薄れて行く。
……世の中そんなもんさ。
黒幕は、そこのガキのが知ってんじゃねぇの。
何が望みなのかは知らんようだったが。
[親指で子供を指し示す]
つーかよ、偽物持ってきます宣言したら意味ねぇんじゃねぇの?
別の対価要求すっぞ。
……”ヘマ”しただけさ。
推理に自信があっても、判断に間違えば意味がない。
[僅かに持った希望が今の己を成している]
[あの時、別の選択肢もあったのに己は一人で行くことを選んだ]
[他に助力を請えばこうはならなかっただろうに]
[アーベルの言葉に相変わらずクスクスと笑いを漏らし]
あらあら、怒らせてしまいましたか
そういうつもりはなかったんですがねぇ
……でも、可愛くないは余計ですね
あらゆる意味でそちらこそ、とだけ申しておきます
[最後の二言は幾分温度の下がった声で
だが、すぐに元の調子に戻ると]
そうですか
でしたら、『そちらのお望みの通り』街外れでお待ちしておりますので
私の気が変わらない程度にお早めに
[それは教会での会話を聞いていたことを暗に示す言葉]
[空になったグラスを、ことりと置いた。
ふと視線を移ろわせたが、すぐに人形のほうへと戻して]
アーニャちゃんに、案内して頂けるのかしら。
それとも、この子はこの子で、貴女の元に帰るの?
[遊びの誘いでも受けたかのように、のんびりと言う。
席から立ち上がると、今回はしっかりと会計の準備]
[口の中に入れたものを租借して飲み込むと、楊枝を1本口に咥えて立ち上がる]
ん。さっき言ったとおり、逃げる気は全くねえんでいいよ。
罠でも何でも、好きにすればいい。
全て踏み潰してやるからさ。
んで?
何処行けばいいんだ?
街外れね。了解……ああ、エルザいいよ。アタイがまとめて払う。
[言いながら、ドサリと金貨の入った袋をカウンターに全て置いた。
思わず、フーゴーが目を見開いて驚いたが、違う違うと手を振りながら笑い]
そん中から、今の会計取ったら、預かっててくれな。
激しく動いて、落としたら泣くし。
[と、本気とも冗談ともつきにくい言葉を返す]
怒ってんの、そっちじゃん?
……今、声質きっちり変わってたし。
[くすり、笑う。
余裕があるのかないのかは、見た目だけではわからぬが]
聞いてたんなら、話は早い、ね。
んじゃ、さっさと行くとしよーか?
[さらり、と言って。レナーテの出した金貨袋に、うわ、と短く声を上げた]
…まったく。
何処までも勝手な人だ。
[返答には眼を下に向けたまま、小さく笑った。
言葉をどちらと取るにせよ、一度切れたものは戻らないのだろう]
やあ。
よく眠れたかい。
[眼を上げて、飛び起きた香水売りを見る]
全てご存知、か。
[暗示されたことに薄く笑う]
[エルザと同じく代金を取り出そうとしたが]
[レナーテが先に動いて手を止めた]
礼は後で。
[静かに立ち上がる]
おう。
[アーベルの言葉に、小さく返事をすると思い出したように]
……ああ、兄さん。
お互い、無茶はしねえこと。約束な。
[と、軽い調子で肩をポンと叩いた]
師匠さんとエルザは、後方のほうよろしく。
さ。行こっか。
[軽い口調で、いつも通り大股でレナーテが歩き出した]
[アーベルの売り言葉には、華麗に無視を決め込み]
…………では、お待ちしております
それでは、私はこれにて
[そう言うと、アーニャは前触れもなくフッとその姿を消す]
んじゃ、まあ。
ちょっと、行ってくるわ、おっちゃん。
[どこかぽかん、としている主人にひらり、と手を振って。
直後、肩に置かれた手。
それと共に向けられた言葉に、笑いながら一つ、頷いた]
はい、はい、と。
無茶はしないよ。
[軽い言葉と共に、外へ出る。
外で待っていた隼を肩に止め。
向かうのは、先ほど話した街外れの空き地。
そこが、最初の『サボり場』だった事は、今は他に知る者もなく]
アーニャがこわい…
[もぞもぞと毛布を頭にかぶり]
うん、よく眠れたのー。
あのねー。…いや、いいの!!
[夢の内容を喋ろうとしてやめる。つらつらいつまでも喋っちゃいそうな気がして。]
[カヤとベッティが会話しているように見えてちょっと安心しているのだが、水盤の様子のおかげではしゃぐにはしゃげない様子。]
ええ、そうね。純然たる被害者だとは思わないわ。
[翠に向ける視線は、険しくもどこか柔らかい]
[隻眼の男の言葉に、遠くを見る]
……薄情なのね、世の中って。
[口元を上げると、親指で指されたカヤを見やる]
どうやら、黒幕が誰かは話すつもりはなさそうね。もっとも、知った所で何ができるわけでもないけど。
偽物でもそれと見破られなければ本物と同じよ。
……あら、意外。あなたでも判断を間違えることがあるのね。
[それを認めることも意外だったのだが]
[それ以上元友人の言葉に返すことは無かった]
[丁度水盤でも青年達が動き始めている]
向こうも腹括ったかね。
真正面からとは、それだけ勝算があると言うことか。
[相手が先に待つと言うことは、そこに何かを張っている可能性はある]
[お手並み拝見と言わんばかりにその様子を眺め見た]
[歩く後、慕うよに揺らぐ、風。
それと共に舞う花弁は、それだけを見たならいつもと変わらない。
そんな事を考えつつ、道を進んで。
たどり着いたのは、街外れ]
─ →街外れ─
……さて、と。
お呼びに応じて、ただいま到着……ってね。
[周囲を見回しつつ。
上げる声は、軽いもの]
その薄情な中で生きてるのが俺らだ。
嘆いてなんざ居られねぇぜ。
[己らもその一部なのだと]
[皮肉を込めるように言葉を紡いだ]
ああ、知ったところでここでは何も出来んな。
ここから出られたら調べつくして失脚させてやるんだが。
その言葉には同意しておく。
まぁ精々頑張りな。
…てめぇは俺をなんだと思ってんだ。
俺は自分が完璧な人間だとは思ってねぇ。
むしろ欠点だらけで碌でもねぇと思ってるぞ。
[自嘲めいた言葉]
[けれど事実そう思っているが故、笑いながらそんな言葉を連ねる]
─街外れ・空き地─
[事件の影響もあり、人通りのない街外れの空き地
その中央に佇む彼女の足元には小型のソードやランスといった武器を手にした彼女の人形たち
そして、彼女の一歩前方に置かれた2つのキャリングケース
4人が現れると、にっこりと笑い]
ああ、お待ちしておりました
ようこそ私の『劇場』へ
[そう言って優雅に一礼]
[空き地の様子、『劇場』というゲルダの言葉。
がじ、とまた、蒼の髪を軽く、掻いて]
……なんというか、随分と剣呑なステージだなぁ。
祭りの催し物には、むかないんじゃね?
[軽い口調で言いながら。
風はゆらり、と周囲に集う]
ま。
聞いてたんなら、こっちの用件はわかってんだろうし、ごちゃごちゃ言う必要はないよな?
―街外れ―
[広い空き地を通り抜けていくのは風ばかり。
「観客」となった女は、小さいとはいえ、武器を手にした人形の姿に目を瞠る]
……『劇場』ねえ。
[弟の物言いに同意するように、]
一緒に舞台を創り上げたかったのだけど。
あれも――結局、単にお金のためだったのかしら。
どうして、こんなことを?
[それでも、問いかけてしまう。]
―――街外れ―――
よ。お待たせ。
[シュタと手を挙げ、ゲルダに答える。
ピリピリとうなじに感じる殺気に多少苦笑しつつも、手に色々な獲物を持った人形達とゲルダを見つめる]
うんうん。
この雰囲気。久しぶり……ひさ……考えてみれば、あまり久しぶりって程でもねえ気がする。
[小さく、笑みを見せて、軽く拳を握った。
ちなみに、今までと同様鎧は着ていない。
鎧を着るヒマが無かったというのもあるが、元より着てくる気もあまりなかった。
ケンカにそんな防具は無粋だと思っていたから]
…自信満々に見えるけどなー。
[隻眼の言葉には、思わずにくまれ口をひとつ。
それから修道士の方へと顔を向け
ぺたぺたとそっちへと向かい、隣へと座った。]
あんたは、どーなんの?
[小さな声で、尋ねる。]
[口が「へ」の字]
…あ、お姉さん良い事聞いた!
でもなんか聞きたく無いかも。
あれ、あれ、なんか思ってたより動揺してるの私…。
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