56 PSI alert
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警察官 パトラッシュ
[すべてが終わった後の集会場、生き残ったもの者それぞれに立ち去り
死んだ者の姿もそこにはなく今は自分ひとり]
終わればあっけのないものだな。
遺体の処分はまた後日改めてになるのだろうな……、
この量の死体だと、相当な労力だな、ご苦労なことだ。
[自分の遺体もきっとそのときに一緒に処分されるのだろう]
レッグが無事だったこと、それだけで十分だな。
[天を見上げるようにしてから]
さて、気がかりはあるが死者がいつまでも残る必要もないな。
レッグ、きちんと天国こいよ、俺は天国いってくるからな。
[どうせ聞こえるわけのない声、なのでその言葉はレッグの前ではなく。
呟いた言葉だけを*残して*]
司書 ナターシャ
全てが夢であったなら良かったけれど、起こったことは現実で。
区画が解放されて、まず行ったのは同僚とその恋人の身体がある場所だった。
そのままにすれば恐らく身元不明で処分されてしまうだろうと思ったから、なんとか彼女と彼を家族の元に戻してあげたくて。
急ぎ歩いている途中、初老の夫婦に声をかけられた。
彼女の、両親だった。
彼女の両親は、区画が閉鎖されてからずっと、解放されるのを待っていたらしく、消耗しきっていて。
私が二人を彼女の元へと連れて行くと、礼を言われたが、ただ首を振るだけしかできなかった。
だって、彼女は死んで、私は生きている。
人の命を奪ってまで、生きている。
むしろ、人殺しと罵られたほうが、良かった。
そんなことを思ったが、それでも。
私は、生きている。
司書 ナターシャ
何を話したかもわからないまま同僚の両親と別れ、ふらふらと覚束ない足取りで歩いて。
この後どうすれば良いかわからないまま、只歩いていたら、急に誰かに抱きしめられた。
驚いて、抱きしめてきている人の姿をみれば、母だった。
よくみれば、すぐ側に父の姿もあった。
怒っているような、困っているような表情で、私をみている。
涙声で何を言っているのか解らないが、母が繰り返し何かを言ってきて。
良く聞けば、生きていて良かったと、ただそれだけを繰り返していて。
やっと、私は、自分が生きていることを、許された気がした。
人の命を奪って、結局誰を助けることも出来ないまま、ただ生き残った自分を、ようやく許せるような、*そんな気がした。*
司書 ナターシャ
/*
とりあえずあのままだと何時鬱ってもおかしくないから、罪の意識はあるけど生きてくよ！ロール。
ついでに自分で蒔いたRP回収完了。
学生 レッグ
/*
おぅっと、ラッシュもナターシャさんも乙！
んじゃ、妙なモンになったけど投下してくかなー。
場所とか時の表記入れないけど、挟まっても気にしない方向で！
寧ろ普通に中発言は続けててくれｗ
あれこれの返信は投下終わったら入れるる。
学生 レッグ
[アラートの消失と共に、悪夢の日々の幕も下りて。
俺はナターシャさんやマイルズとも離されて、身柄を拘束された。
保護だって奴らは言ったけれど、あれを普通保護とは言わないだろう。
大した怪我も無かったのにやたらと検査を受けさせられて。
暴れなかったのは単に気力が沸かなかったからだ。
終わったという脱力感。
ラッシュが…兄が居ないという喪失感。
そして。知人の、友人の命を奪ったという、罪悪感。
反動のように襲ってきたそれらが落ち着くには時間が掛った。
だからその間、言われるままにしていても何も感じなかった。
開放された俺を迎えに来てくれたのはワイアット夫妻だった]
学生 レッグ
[何を言えばいいのか分からない俺を、ワイアット夫人は無言で抱き寄せた。
ワイアット氏も何も言わなかった。ただ頭にその手が乗せられた。
事件に巻き込まれてから初めて、目頭が熱くなった。
その夜は皆でラッシュの話をした。
最初は犬を引き取ったつもりでいたのだとか。
警官になったばかりの頃の話とか。
俺は声を上げて笑った。笑わせてもらった。
対外的に行われたのとは別の、ラッシュの…兄さんの通夜だった]
学生 レッグ
[俺は今もまだ留学生の身分だ。
あの日、教授は用事があって外に出ていたらしい。
あの建物はもう使えないが、研究室そのものは残っている。
ただし、俺はそこには行かない。
今の所属は3区画向こうの別の研究室になっている。
すぐに受け入れてくれた今の先生にも心から感謝している。
あの教授にとって俺は身内を手に掛けた人物だから。
カルロス…甥の命を直接奪った俺が教えを請うのは難しすぎた。
墓へ手を合わせに行った時、教授は何も言わなかった。
俺も何も言わなかった。けれど…事件前と同じように話すことも出来なかった。
だから転属の申請は、俺から出した]
学生 レッグ
[あの区画は今、立ち入り禁止になっている。
恐らくはこの先も閉鎖が続くのだろう。
見せ付けるかのように仰々しい鎖が隔壁に取り付けられている。
PSIが恐ろしいものだと人々に植え付けようとするように。
…馬鹿馬鹿しい。
体験しなければ、あの恐怖が分かるとは思えない。
隣人すら疑って殺しあう、あの狂気が。
……やめやめ。
今はそれについては考えないようにしようと決めたんだ。
恐怖や憎悪に負ける前に、生き残った者の務めを果たすために]
学生 レッグ
― After days ―
[届いたばかりの手紙をスタンドライトに透かして見る]
今時珍しいよな、紙の招待状。
こっちの休みを調べたわけじゃないんだろうに、こりゃ断りようもない日程だなぁ。
[勿論、断る気なんて毛頭無かった。
休みじゃなかったら無理矢理にでも休みを作って聴きに行こうとしただろう。
神秘の奏者、復活の演奏会を]
ナターシャさんの前後の予定ってどうなのかな。
たまにはお茶もしたいところなんだけど。
[丁寧にケースへと招待状を仕舞って、操作端末に触れる。
画面の中を駆けていた、四足の白い影が消えていった]
学生 レッグ
さてっと。
心置きなく楽しむには、片付けるもの片付けちまわないとな！
[意識をデータ資料へと集中させてゆく。
予定よりも長い休みを確保する*ために*]
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