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……、…
[朝の件で此方を気にするイレーネの姿を想う。
訊ねようとも考えたが今の自分に何ができる訳でもなく。
見上げた視線を下におろし、先程までゼルギウスがいた席に視線を写した。]
そう、なんだ…
こんな時に傍にさえいられないなんて…
[慰めにもならない言葉しか紡げず、娘は憐憫を漂わせて。
クロエは何を識ったのだろうか知る由もなく。]
そんなの、悲しいじゃないか
せめて、今だけでも…一緒にさせてあげたいよ
[しゅん、と俯き、泣きそうになりながら娘は言葉を綴り。]
哀しくても、さ。
自衛団のやつらがそうと決めたなら
如何しようも無いだろ……?
……嗚呼、気持ちは有り難いが、な。
[泣きそうな表情を見せるゲルダが
ゼルギウスを疑っていたのは知らないから
感謝の言葉を彼女へと向ける]
さて、と。
……俺もそろそろ休ませて貰うよ。
お前さんらも疲れてるだろ?
早く休めよ。
[ミハエル、ゲルダ、クロエたちにそう声を掛けてから
疲れを見せる青年は部屋へと戻っていった**]
[獣の鼻は、夫の残り香を色濃く伝えて。
それを感じとれば横になったまま、一度止まった涙は静かにまた零れ落ちシーツを濡らし色を変えた。溢れて止まらぬ想いのように。]
……、…。
[時折しゃくりあげる音が、赤い世界にも小さく響いた。]
……、ん。
[同胞のコエが、しんみりと胸に広がっていく。
最後まで繋いでいた手はベットの上に投げ出されていたが
それを軽く握れば、握り返してくれたような錯覚を覚えた。]
ヴァイス……。
[ぽつ、と呟いて。]
もっと……
もっと一緒に、
生きていたかったの……
[想いを口にすると涙はまた頬を伝い耳に落ちた。]
きっと、苦しかったよね……ずっと、我慢してたんだよね
ごめんなさい、気づいてあげられなくて
無理をさせてしまって
それとも、ずっと苦しかったの……?
私は、貴方をあそこから連れ出さないほうがよかった……?
[闇に包まれたあの世界に居たら、また結末も変わっていたのだろうか
言っても返る言葉がないから、それが違っていても分らず
深い深い悲しみの底で、ぽつりぽつりと嘆きが零れた。]
[水を取ってくるベッティに、行ってらっしゃいと声を掛けて。
自分も戻ろうかとしているうちにライヒアルトの言を聞けば、]
―――…本当にどうしようもないのかな
せめて、死者を弔うくらいの人情はあると想っていたのに
……駄目もとで聞いてみようかな
[休むらしき青年にはそう応えて。]
…おやすみなさいなのだよ
祈るなら僕の分まで祈ってて欲しい
[そう言って、自分も部屋に戻ろうと。
クロエがその場にいたのなら、共に行こうと誘いを掛けたか*]
ヴァイスの最期の言葉、覚えてるだろ。
あいつは………
グラォシルヴ、お前さんの隣に居れた事だけは
後悔してねぇと思うぜ。
[同胞の隣で幸せそうな貌をしていた印象が強い。
二人の仲は羨みそうになるくらい良かったから
其処だけはきっと、という思いがあった]
若し其れを後悔するような奴なら
俺はあいつを、お前さんの伴侶と認めてなかっただろうよ。
リヒト……。
[自分以上に自分達を見ている同胞の言葉は
返ってこない夫の言葉の代わりに胸に沈んで慰みになった。
最後の言葉は泣きながら聞いていたから少し掠れて胸にある。]
そうかな、そうだったら、いい、な
私は、あの人の近くに居すぎたから……
[近すぎて見えてない物もきっと多かったと呟いて。]
居てくれた時は、不安な事なんて何もなかったのに
もうコエが届かない今は、怖くて仕方ないの
ヴァイスの為に、何か、間違った事してなかったかな、って
他に道はなかったのかな、って
……幸せだって、想っていてくれてたかな、って
[悲しみが悪い方へと、思わせているのかもしれないけれど。]
………ごめん、私達のことばかり、で
リヒト、アルとは……どうだった、の?
[リヒトが返ってきたという事は、
もう一人の占い師たる幼馴染は死んでしまったのだろうかと。
尋ねるコエに悲しみが混じっているのは、夫の事だけではないような気もしたが、
混ざりすぎて分らない。]
そうだよ、きっと。
お前さんと一緒にいる時はしあわせそうだったぜ。
離れていてもお前さんのことばかり考えてたな。
嵐の夜、覚えてるか?
俺が工房にジャム届けた日。
迎えに出て来て呉れたのはいいが
雷が鳴った途端お前さんの所にすっとんでいったんだ。
何があろうと。
何処にいようと。
グラォシルヴのことばかりだったよ、あいつは。
[一度間を置き]
お前さんがあいつと一緒に居てしあわせだったなら。
あいつもきっとしあわせだったと思うぜ。
一番にあいつが願うのは、最愛の君のしあわせだろうよ。
アーベルは、殺せなかった。
どうせあそこで殺しても疑われる。
分の悪い状況ってのは分かってんだけどな。
――…殺せなかったんだ。
[殺したくなかった。
それを聲にはのせず――]
あいつにさ、俺の手を取れって言ったんだけど
拒絶されちまったよ。
裏切りたくないんだよ。
なんでかなぁ。
俺とお前とヴァイスと、アーベル。
揃えば愉しいだろうと思ったんだがな。
あ……
[まだ数日前の嵐の時の事は記憶に新しく。
慌てた様子でやってきて、引き寄せてくれた時の事を言われて思い出した。]
う……ん、
そう、だった……
そうだった、ね……
[その様を思い出せば、想いを改めて知ると同時に
居ない事への寂しさは訪れ、枯れない泉はまた静かに溢れて
間を置かれた後の言葉を聞けば、横になったまま、投げ出された手をぎゅうと握った。]
私は……幸せだった、わ
ずっと傍にいてくれて、離さないでいてくれて
あんなに、私を好きでいてくれる人、ヴァイスだけだったから
[盲目的に愛情を注がれた理由を、
正しく測る事はおそらく本人にしかできないだろうから
自分が同じものを返せたかどうか、少し自信はないのだけれど。]
だから、私は……あの“人”の子供が欲しかった……。
[その願いは叶えられた。腹に手をやり、目を伏せて。
次いで幼馴染との話を聞けば、そうと小さく呟いた。
同胞が言わなかった言葉は、うっすらと知れる。
その気持ちは、分らなくはないのだから。]
……そう。裏切るりたくないって…ベッティちゃんの事かしら?
それとも、人間、を指しているのかしら……
[その答えは、本人にしか分らないだろうが。
紡がれた4人の名には、微かに、笑うように息が漏れた。]
ヴァイスも、幼馴染みたいなものだったからね。
[年齢に差があるのと、ヴァイスが自由に動き回れない事と、自分が特にヴァイスに懐いていたのもあって多少の距離はあったが、それでも4人、昔から仲は良かったのだから]
……そうね、それはきっと、楽しかったでしょうね…
[今はもう叶わない、それもまた夢の一つか]
――…幸せなら良かった、と。
お前さんの言葉聞いて、あいつも思うんじゃないか?
[泣く様をヴァイスルヴが見れば心配するだろうとも思ったが
哀しい時は其れを堪えさせたくなかった。
同胞に向ける情はヴァイスルヴの其れとは多分違う。
大事だとは思っているが近すぎてその感情には気付けなかったから]
ヴァイスにもお前さんだけだったと思うぜ。
腹の子は別かもしれんが。
[なんでかな、と残念そうに呟く同胞のコエに]
……歳をとってしまったからかしらね。
[そうぽつりと呟いた。
きっと何年も前であれば、アーベルはライヒアルトの手を取っただろう、そんな気がする。
前に、当時は無垢な少年でした、と。笑いながら言っていた事を思い出す。
外に出た幼馴染にはその頃と比べて、捨てられずに背負うものが多くなったのではないかと。
全ては憶測でしかないが。]
[欲しかったという彼女の聲に頷く気配。
望んで得た子供。両親に愛された子供。
その子が、生まれる事をリヒトもまた願っている]
ベッティの事かねぇ。
聞いてもあいつは言わなさそうだけど。
捨てられねぇものがあるんだろうよ。
あいつも幼馴染みたいなもんだな。
いつのまにかお前さんがあいつにべったりになってて
なんか取られたような気がしてちょっと寂しかったんだよなぁ。
[さらりと語られる過去はどちらかといえばヴァイスルヴに向けて。
ずっと言わずにいようと思っていたことだけど]
――…な。
今夜はクロエで良いか……?
獲物はやっぱり女がいいし、さ。
ああ、狩りは一人で行けるから。
後で好物のところ持ってきてやるよ。
歳のせいなら、仕方ねぇか。
それでも、まだ………
諦めたく、ねぇ、な……
[は、と詰まる息を吐き出して苦く笑った]
………うん。
[幸せなら、良かったと。
同胞に背をおされるように言葉を伝えられれば、
ようやく涙は収まってくれたようだった。
彼の胸中までは、計る事は出来なかったが。
子の事に話が伸びれば、ようやく、少しだけ口元に笑みが現れた。]
この子はまた別だから、ね。
[優先すべき順位はつけられても、
自分もこの子と夫を比べる事はできないだろうから。]
[リヒトの頷くような気配には、微かに笑むことで返した。
同胞もまた子の誕生を喜んでくれている事が嬉しかった為。]
人だった人が、急にこっちに来るには
抵抗もあるんでしょうしね
[自分やリヒトやヴァイスは、殆ど始まりからこちら側だった。
だから血も肉も屠る事も、殆ど厭う事はなく。
さら、と告げられた言葉には、青が一つ瞬いた。]
そうだったの?
私は、ライとアルが仲が良かったのが羨ましかったわ。
[おそらくそれは、子供ながらの性の差がつけた密度で。
元々その辺り聡くはない――工房Horaiの件も、人に言われるまで気づかなかったわけで――女狼は、同胞の真意には気づかずそんな事を口にした。
そして今日の狩りに関して話が及べば、少しだけ腫れた目を細めるように閉じた。]
もう守護者がいないから、それは構わないけれど。
[クロエが守られていることは無い。容易く喰らうことは出来るだろう。
懸念があるとすれば、アルという占い師存在なのだが。
彼を襲わない選択肢を選ぶ事を受け入れた。
甘さが命取りになる、そう言ったのは確かリヒトだったか。
その言葉は胸の奥にしまって。]
ん…お願い。
今の私じゃ、足手まといもいい所だから。
[狩りについてはそう頼んだ。
涙で鼻も利き辛くなっていて、集中力も著しく欠如しているだろう故に。
好物をと言われれば、獲物ではなくその気使いに、嬉しそうに微かな笑みを浮かべた。]
俺にとっても特別だよ。
なんたって俺の将来の嫁、だもんな。
[紡がれた音はやはり冗談とも本気とも知れぬ音。
彼女の子となら自分には縁のなかった家族を知る事が出来るだろうか。
淡い期待を隠したまま、さらりと紡いだ]
[後に続く言葉には曖昧な返事しか返らない。
彼女が真意に気付かぬならそれが一番。
あれは彼女を残していった誰かさんへの
あてつけのようなものなのだから]
――…勝手を言って済まねぇな。
[彼女が感じた甘さはきっとリヒト自身は理解していない。
そんな感情はないのだと、ずっと思っていたから――。
同胞の返事に頷き夜が更けるのを待った]
―夜半―
[森に住まう獣が遠く鳴いている。
山向こうでも獣が狩りをしているのだろうか。
リヒトは窓から見える景色に想いを馳せていた。
皆寝静まっただろう頃合をみて部屋を抜け出す。
同胞に聲は掛けなかった。
狩りが終わるまでそっとしておこうと思った。
慎重に廊下を歩く。
気をつけてはいても微かに床板が鳴った。
昨晩クロエを運び込んだ部屋に辿りつくと
如何にか扉を開けて中に忍び込む]
――……。
[寝台に横たわるクロエを金色が捉えた。
そのフォルムは柔らかな曲線を描いている]
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