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[クロエの名を呼ぼうとして、リヒトのくちびるが動く。
けれど正体を知るアーベルの事を警戒してか
名を紡ぐ前に口を閉ざした。
彼女の横たわる寝台に歩み寄る。
未だ気付かれる気配はないか。
寝台にあがりリヒトが馬乗りになれば
流石のクロエも目覚めただろうか。
左手で口を塞ぐ]
クロエ、逢いに来たぜ。
――…食べられたとしても構わないと、言ったな。
最後になるかどうかは、――…道の復旧次第、だが。
お前さんを喰いにきたよ。
[囁く音色は何処か甘い響きがあった。
彼女の抵抗があったとしても
リヒトは躊躇わず彼女の左胸を鋭い爪で貫いた]
中
……これ、赤ログ知ったらメイさんとか黒猫さんとか
卒倒しないかしら…夜っパリ的な意味で。
うんごめん、すげぇ赤ログ楽しいんだ(
相変わらず返答遅くて長引かせてごめんねごめんね!>赤仲間、特にリヒト
ちなみに私はこの為に村中7割がた休み取ってるから大丈夫だったりします(
だから狼希望したんだ…!
中
素敵希望未来が出てるけど
それが通らなくても泣かない様にれっつごーなるべくお気楽に。
私が死んでリヒトが泣いてくれるのもいいなぁ
くらいの勢いで。おー。
[爪を受け入れたその衝撃にクロエの身体が跳ねる。
ビク、と。
痙攣が触れた箇所から伝わった。
見開かれた眸を憐れに思ったのか
リヒトは口を塞いでいた手を離し目を閉じさせる]
特別なその目はお前のものだ。
それはお前さんだけのものだよ。
[彼女は呪いと言ったけれど
リヒトはそれを呪いなどとは思っていなかった。
忌々しく思っていたならきっと潰していた事だろう。
神の家で育った獣は彼女の眸に神の加護を感じていた]
――…おやすみ、クロエ。
[聞こえぬだろう躯に眠りに向かう者に掛ける言葉。
彼女の胸を抉り血肉を喰らう。
漆黒にそれは熟れた果実のような甘さを感じさせた]
中
でもLWになったらこなせる自身はないんだ(ぁ
…そういう意味でリヒトには生きててほしかったりするんだが
無理っぽいかなぁ…。
流石に今日死ぬよなぁ…アル生かしちゃったんだし。
村人の感情的にも…。
特別な目を持つ娘はその味も特別か。
[クツリと咽喉を鳴らす。
失った何かを埋めるように娘の肉を貪る
命の源である心の臓を取り出して
部屋に余っていた布で其れを包むとクロエから離れた]
――…俺も簡単には死なねぇよ。
ヴァイスの代わりにお前の娘を可愛がらなきゃいけねぇし。
[彼女の眠る寝台の敷布で付着した血を拭う。
リヒトは同胞とその子の為の糧を抱え
同胞の部屋を訪れた]
だから、グラォシルヴも……
腹の子の為にも、しっかり喰うんだぞ。
[布は赤く染まりつつある。
まだあたたかな赤い実を同胞へと差し出して
夜があける前には全てを終えて部屋に戻る**]
[夫の代わりにと、その気遣いにそっと微笑み。
子の為にと言われれば、こくりと頷いた。]
……うん。ありがとう、リヒト。
[来訪者の近づく気配に気づけば、横になっていた半身をゆっくりと起こし
赤く染まった布に包まれたお土産を、両手に持ち布を剥がして、中から出てきた大切な赤を口元に運び噛み千切った。]
ん……ぁあ、美味し………甘いわ、とても
[まるで芳醇な果物を食べているような
――それとは比べられないほど濃密な味が口の中に広がって行く――
その味は、今まで食べた何とも違うものだった。
それを口にしている間は、悲しみも忘れられたか。
味わうように租借し全てを喉に流し込むと、手に付いた血を舐め取った。]
……ご馳走様。
[その言葉は、同胞と餌とに向けられて。
部屋を出る彼を見送ると横になり、隣にぬくもりが無いことにやはり胸を痛めながらも、それでも意識はゆっくりと、夜の闇に溶けていった**]
─宿への帰途─
[大丈夫か、というゲルダの言葉>>26に返したのは曖昧な笑み。
今、ここで知った事実と言う名のカードをどう切るか。
巡るのは、何を生かし、何を切り捨てるか、という思考]
…………。
[道中交わされるやり取りには、口を出す事はしなかった。
今になって重く圧し掛かって来ている、呪に寄る疲労が主なものだが。
何より、自分の考えをまとめたかったから。
ゼルギウスが示したという力。
ユリアンから示唆されていた話の裏づけ。
自分の視点からすれば、ゼルギウスが全てを知っていた事は容易に繋がり。
手にしたカードから繋がるのは、もう一つの推測。
刹那、陰る蒼に気づいたのは、今は肩に居場所を移した蒼鷹のみ]
賭博師 アーベルが「時間を進める」を取り消しました。
― 朝・宿屋/自室 ―
[ゼルギウスの弔いは其々密やかに。クロエが落ち込んでいる様子ならば彼女を気遣って部屋に行こうと促し、息をひそめながら自室で過ごした。疲れからか深い眠りに落ちてしまってたようで。]
もう、朝なんだ…
…こんなこと、何時まで続くのだろうね
[不安そうにしていれば何時も幼馴染に励まされてはきたが。それは一時的なものに過ぎず、この状況を耐えうる術でしかなく。]
――――…クロエ、起きてるかな
[もそりと寝台の上で身じろぎする。窓から見える朝焼けを見ながら寝台から降りることにして。]
―――…あのね、こんな時間にごめん…起きてる、かな
ちょっと話しておきたいことが、あって
[小さく控え目にノックをし、反応を待つが返事はかえらない。少し待っては見るが動いた気配は覗えず。ドアノブに手を掛ければ回る手ごたえに眸を瞬かせ]
あれ…若しかしていないの?
[其の時娘はまだ気がつかなかった。廊下に漂う以前の血の匂いで判別が付かなかったのだろう。、クロエの部屋からも鉄錆の予感を感じるまで時間が掛かってしまっていて。]
―――…、これって…
[想わず口許を覆うのは濃くなる血のにおいのせいだけではなく。変わり果てた姿で寝台に横たわる幼馴染の亡骸に、娘の呼気がとぎれとぎれとなり。]
クロ、エ………そんなの、って
嘘…こんなのって、ないよ…
お願いだよ、眼を開けて……
[ぼろぼろと涙を零し、もう手遅れだと解っていても。其れでも尚、娘はクロエの亡骸を揺さぶり続けていた。損なわれた心臓から零れる血が、娘の手指をとめどなく濡らしていく。]
や、だ…ぁ 厭、だよ…
おきて、よ……… クロエ
なん、で…………
[肩を震わせ、血まみれの敷布に涙が落ちて濃い染みを作る。クロエの、眠った様なその貌が苦悶に満ちていなかった事が、娘をそんな想いにさせていた。
すすり泣く声に気が付いた者はそのうち此方に遣ってくるだろうか。涙に濡れた貌を隠す事なく、娘は幼馴染の死を皆に伝えて。騒ぎに気が付いた自衛団の者がクロエの亡骸を連れていくのに対し連れて行かないでと縋るがそれは叶わずに。
部屋には血の跡だけが取り残された。何か想い詰めた表情で娘は、服越しに聖痕を薄くなぞりあげて*]
― 宿/食堂 ―
[長い間、憔悴しきった面持ちで俯いていたが、
ふと貌を上げ辺りの面々を見やり。]
… 皆に伝えたいことがあるのだよ。
構わない、かな?
[自分を含め6名となり、半数の命が喪われたと識る。
もう、時間も余裕も、ないのだ。]
―――…今まで隠してて御免ね
もっと早く明かしておくべきだったのかも知れない
[謝罪の後、娘は自ら纏う黒のワンピースの裾を摘まみたくし上げて。すらりと引きしまった白い右腿が露わとなる。
―――そこには、自衛団長と同じ銀の刻印――聖痕と呼ばれる証が鈍い煌めきを宿していた。]
[皆に聖痕を晒しながら、背筋が冷えて行くのが解る。聖痕は人狼を甘く誘う―――毒(poison)のようなものだとも娘は聞かされていた。
クロエが殺されてしまった今、この中に人狼はまだ居るのだ。自衛団長達の亡骸が脳裏を掠めながらも、ややしてスカート裾を指先から離した。]
僕はもう、逃げも隠れもしないのだよ
―――…僕は此処に居る
叶うならば、僕は……お話がしたい
[誰が、とは云わなかった。もし聖痕の事を尋ねられれば応える心算か其々の貌を見渡し。ややして部屋に戻るよと伝え、娘は自室へと向かった。*]
/*
…は。書き方が悪すぎた、ね…!
痣と刺青は質違うもののつもりだったんです、村建ては。
でもこれはこれでうん。いいかも。
―前日/宿屋・自室―
……さっすがに、きっついなぁ、これ。
[ふらつきながら自室に戻り、ベッドの上で壁に寄りかかりつつ、小さく呟く。
きついのは状況だけではなく。
自分の身体]
……今の状態で視れるのは、あと一回が限度、か。
なら、確かめておくべき、だよな。
[帰途につくまでに得た情報から、推測はついているが。
それでも、と思うのは、自分の甘さなのだろう。
苦笑が滲む。
その笑みに、蒼鷹が物問いたげな視線を向けるのに、なんでもねぇよ、と返し。
受け取ったきり、飲まずにいたワインの封を切った。
酔いに任せて何かするには、酒に慣れすぎてはいるけれど。
その時は、眠りを呼び込む助けとなってくれたようだった]
―宿屋・自室―
[翌朝。目覚めの時間は、いつもと変わらず。
けれど、身体には気だるさが残る]
……バテてんなぁ……。
[浮かぶのは、自嘲の笑み。
それでも、机の上に瑠璃のダイスを並べ紅を落として、呪を紡ぎ――]
……やっぱり、か。
[灯る黒光。
かちり、と。パズルのピースがはまる感覚]
……ま、ふつーに考えりゃ、ねぇもんな。
こんな状況で、身重の女が放置されてるとか。
[ずっと引っかかっていた疑問が解ける。
知り得るカードは、恐らくこれで、全て。
ならば、これをどう切るか。
どう使えば]
……あいつら、死なせずに、済むかね。
[自分の命は、既にAll-In――全額賭けに注ぎ込んだ。
だから、それを惜しむ気はない。
問題は、賭けに如何にして勝つか。
生きて勝つ、は生かして勝つ、に。
死んで負ける、は死なせて負ける、に。
自分の中では置き換わって]
……とりあえず、まずはライと。
話の仕切り直し、だな。
[小さく呟き、蒼鷹を連れて二階へと上がり]
……あれ、あそこって……。
[目に入ったのは、不自然に開いた扉。
蒼鷹が落ち着きなく羽ばたく。
嫌な予感に足早にそちらへ向かい、そして]
……クロエっ!?
[目に入ったものに、言葉を失う。
蒼鷹が甲高い声で、鳴いた]
……ゲルダ……。
[蒼鷹は、命を失したクロエの傍へ。
起きて、と訴えるよになくのを聞きつつ、泣き濡れるゲルダの頭をぽふり、と撫でて]
……これ、答え、って受け取っていいのかね……。
[掠れた呟きをもらした後、部屋を出る。
ベッティやミハエルが来ているなら、ゲルダの事を頼み。
食堂でのゲルダの宣の後にか先にか。
いずれにせよ、ライヒアルトの姿を見たなら、一言]
……話。
まだ、終わってねぇからな。
[短く、それだけを告げて。
蒼鷹と共に向かうのは、道連れを喪った馬の所**]
―昨夜・外―
ゼルギウスは、イレーネ以外には言わなかったのか。
[カルメンとの間に沈黙が横たわった後、ぽつりと呟く。
占い師かもしれないと思ったあの時、ミハエルの名前だけでなくイレーネの名前も口にしていたはずなのに。
けれどそれをミハエルにも言っていなかったとは。言えなかったのだろうか。死を視るものが、いるから]
……あ。
[彼女を護っていたのは正しかったらしい。
けれど自分の血も失われた今、その効力は消えてしまったはず]
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