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服飾師 エーリッヒが「時間を進める」を取り消しました。
雨が降らなければ。
道が塞がらなければ。
[たらればは意味がないと分かりつつ、
男は言葉を重ねる]
人狼が居なければ。
結社とやらが居なければ。
――運が悪かったのかもなぁ
それはそうかもしれませんわね。
[仕事などで特別な理由がなければそれが普通。
隠れてゆく右目をなんとなく見つめながら、エーリッヒにゆるく微笑み返した]
災難だ、としか言えないのが歯痒いですわ。
[何かがずれていれば。運が悪かった。
何度も重ねてきた溜息が、また零れる]
運ね、運。
そう言ってしまえるのは、強いね。
[天井近くで足を組みそこに頬杖ついて。
ウェンデルの言葉に、ポツリとつぶやき落とす]
―食堂―
[皆より遅れて食堂に入った女は
エーリッヒの異相の眸に気付いて小さく目を瞠るが、言葉にはせず。
カウンター席で頬杖を付くカルメンに近付き]
どうして、ゲルダさんを殺したのかな。
彼女が人狼だって証拠、あったの?
それとも――
君が人狼か、そうでなければ
あいつらに与する裏切り者なのかな。
[視線を据えて、問う]
[無意識に右手の薬指に触れる左手。
指先に求めたものが触れる事はない。
微苦笑を漏らして女は手をはなす。
ポケットの中を探り取り出すのはキャンディ一つ。
包みを丁寧に解き、キャンディを指でつまむと
それにそっとくちびるを寄せた。
舌で転がせば、甘さが口腔へと広がる。
疲れた女に、そのキャンディが
少しだけ力を分け与えてくれるようだった]
ま、それは確かにあるな。
[奇異の目>>124という言葉に、こちらも浮かべるのは微苦笑。
異国からの旅人だった父は、ここに馴染む以前は大分奇異の目を向けられていて。
それは、その子である自分にも等しく向けられていた。
それもあって、自分がそれを他者に向けることはできる限りすまい、と戒めていた]
後でまた沢山動くなら、まるくなりすぎたりしないはずだものね。
[冗談のように囁きながら賛成して]
赤いのって、エミリーさんのことかしら?
そうね……。
[親しくしてきた商人仲間を挙げられて一瞬躊躇う。
けれど昨日カルメンの覚悟も見たから]
本人がそういうのなら、それもありかしら。
今朝の悲鳴を聞いた時はいっそ同じ場所へ、なんて思いもしたのだけれど。
彼はやめましょうって言っていたのだったものね。
[ロミをずっとあやし続ける。
時間はどれだけ流れても、特に気にならないのは死者だからだろうか。
地上の出来事への感心もどこか緩慢で。
無関心とはいかないまでも、積極的に見に行こうとはしなかった。
なにより泣く子を置いてはいけなかったのも、ある。]
運が悪かった、では。
……済ませたくはないけどな。
[ウェンデルの言葉>>125に小さく呟いて、翠を伏せる。
それだけで、この状況を片付けたくない、とは。
今の、偽らざる、心情]
大丈夫。
集団生活にちょっと疲れただけ。
[ウェンデルが心配しているのが
聲の響きから伝わり
くす、と悪戯な響きをのせて紡ぐ]
未亡人 ノーラは、交易商 ミリィ を能力(襲う)の対象に選びました。
[ぐす、と鼻を鳴らす。
その音が妙に耳について、ふと、今は何時何だろうと思った。
私はどれだけの時間泣いていたのだろう──、泣いているのだろう。
そんな疑問が胸に湧く。
ヨハナを見上げた。]
[カルメンに詰め寄るミリィの姿に、目尻を下げる。
困った風に顔を歪めてから、首を傾けた]
嗚呼。
私はやはり、真っ直ぐに歪んでいるわ。
[まぶしそうに目を、細めた]
…ああ。
[ふと、どこかで感じる人の気配。
いや、死者の気配と言うべきか。
それを感じ、背を撫でていたロミに語りかけるように。]
ロミちゃん、誰か来たみたいよ。
[ちょうど、彼女が顔を上げた時と同じ頃合だったろうか。]
行って見る?
[ポケットから柔らかな手織りのハンカチを取り出して、彼女に差し出しながら尋ねた。]
[ミリィに声を掛けられ女ははたと瞬いた。
ゆっくりと声のした方を向き]
私は、ゲルダが人狼だと思ったから。
与する裏切り者――…
ああ、昨日言ってたあれがそうなのかしら。
[ことと首を傾げる。
疑問だった一つが解けたよう]
[嬉しかったのだ。
それが、能力の喪失を怒ってのことであり、
この先また出るであろう犠牲者を想っての事であると
理解をしている、のに。]
[死者には生者に語る言葉もない、もちろん何かをする体も干渉する能力も無い。
死者を見極める力…それは本来持つべき力とは違うが……その力を行使できた自分でも、生者に干渉はできない。
ただ行く末を見守るのみ。
過去のことを振り返る時間もあるが、今は目の前のことを見ていた]
だいぶ向こうの人も少なくなったわね。
[その姿はいつもの黒ローブを羽織らない少女の姿のもの。
その声は生前と同じだがやはり外見にあった声質。
気づかなければ見知らぬ少女がいると思われたかもしれない]
――子供ばかり狙うならいっそ。
と、言ってた。
エミリーだ。
[シンの様子に狼は首を傾げた]
エーリッヒ、は。
俺も一瞬思ったけどな。
彫刻師 カルメンは、宿屋の息子 アーベル を投票先に選びました。
人狼だと、思ったって
そんな理由で、納得するとでも?
[ゆるり此方に振り向き、首を傾げるカルメンに
女は薄く笑んでみせる]
ロミ嬢もブリジット嬢も、人間だった。
ゲルダさんは本当のことしか言ってないのにね。
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