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[リアは紙見たやろか。
一緒に見たか、見ぃひんかったかになるやろから、紙はうちん手元にあるままにして]
…… リア 、ベス 追いかけたって
うち 、 ちょい 橋ん方見てくる
様子見たら 、すぐ 戻るさかい
[ベスん様子もおかしい見えたよって、リアにそう頼む。
大丈夫か聞かれたら、うちは大丈夫や、て笑ろておく。
どないするかの判断はリアに任せて、うちは橋見に行く準備しに行った。
そん時にはもう、ライさんは目ん前からおらんくなっとったと思う。
どこ行ったかは分からへんかった]
─ →急流傍 ─
[ショール代わりにブランケット畳んで羽織って、うちは急流傍まで足運んでん。
相変わらず雪嵐で荒れたまんまの道。
気ぃつけぇ歩いて、対岸が見えぇ位置まで来た。
川向こうに資材がいくつか見えてんけど、復旧は芳しゅうないようやった。
今は対岸にも誰もおらん。
それ見たら、なんや腹立って来てん。
さっきん理不尽なもん見たんもあって、吐き出すように腹に力入れた]
[声嗄れるんやないかっちゅーくらいの大声やった。
お兄ちゃんやったら必ず復旧に参加しとるはずや。
なんやあった時、お兄ちゃんはいつも助けてくれた。
今回やって、きっと]
……… は … ぁ ………
ぅ え、 しん ど
[あんまり気張りすぎて吐きそなったわ。
しばらく呼吸整えとったんやけど、動けぇようになったらうちは屋敷ん方に足向けた。
さっきん声が届いたかは分からへん。
やけど届いとればええと思う。
殴り書いたような文字ん下にあった丁寧な文字>>16。
うちはあれ思い出してん。
声が届いて橋直るんが早ぅなるんやったら。
”場”っちゅーもんを作る要因が無ぅなったら。
もしかするかもしれへんやないか**]
― ナタの部屋 ―
[ライさん>>42の囁くような言葉が耳に届いて眉を寄せた。全てを知ってて見逃したかのようにも聞こえる言葉が少しだけ不快だった]
……うん。アベさんは狼と戦って、死んだ。
おれは鈍すぎて、力にもなれなかった。
ライさん、アベさんのも頼める?
[ロザ>>50の説明に頷いて、続けた。
アベさんの命を奪ったのも、ナタだったかもしれない。
銀の毛に繋がる傷は上着で隠されていたから、そこの真実は知らないままだった。
それでも死は冷たく平等で。ハンスさんのことを殺してしまった時も自分を気遣ってくれたあの二人ならきっと許してくれるだろうと思って、彼の弔いも共にと頼んだ]
間に合わなかった。
[ビチェ>>33の声に振り返って、頷いた。
誰かに対して説明すると、クロを失ったことがより深く感じられて、胸の奥がズキズキとした]
エリが外に?
……待った。一人は駄目。
せめてビチェは。
[護らなければ。着替えにいくビチェを追いかけようとした足はロザ>>51と同じ言葉に引きとめられて、大きく目を見開いた]
教会が、騙る?
[真実を求めて、ロザが受け取った紙を覗き込んだ]
……おれは。
[快楽を感じたことは殆どない。いや、あの一瞬、ハンスさんを手に掛けた時だけは、いつものようでいつもとは違う動きをしていたことを思い出す。
震える手でロザ>>52の手を握って衝撃をやり過ごした]
─ 森:急流上流付近 ─
[真白の上に続くのは、四足の足跡。
銀の獣は周囲を伺いつつ、速い流れの傍を歩く]
……飛び越してどーにか、ってのは、さすがに無理か。
[対岸との距離を目測し、川面を覗き込んで小さく呟く]
ま、それができるくらいなら……ってとこかね。
[ゆらり、と銀色の尾を揺らした後、また進む。
その歩みが、ひた、と止まった。
く、と顔を上へと向ける。
紅の瞳が捉えるのは、ひらり、零れる白の一片]
……奥に入り込むのも、限度あるしなぁ……と、なると。
[術として考えられるものは限られる。
銀の獣は再度尾をゆら、と振り、その場でしばし、空を眺めた]
―森―
エーリッヒお兄ちゃん、どこー!?
[少女は森に辿り着くと。
先にこちらへと来た銀狼の人としての名を大声で口しながら。
森の中を彷徨い歩き始める。
ユリアンが後をついて来ていても、少女は気付かない。
どれくらい歩きながらそうしていたかは分からない。
森に慣れていない少女は、現在地さえも見失っていた。]
んもぉぉぉう!
……ラファールいるんでしょ!?
出てきてよ!!
[寒さと疲れからか、やけくそ状態で求める人の狼としての名を呼んだ。]
―森 ―
[少女の大声は、どうやら届いたらしい。>>62
聞こえてきた遠吠えに、ぱ、と笑顔になったものの。
暫くその場で待ってみて、こちらへと来ないことが分かると、少女の目が据わって]
……そう。
そっちがそのつもりなら。
こっちだって、諦めたり、なんか、しない、もん、ね!
[ガスガスと森の中を前へ前へと進んでいく。
どれくらい歩いたかは分からないけれど。
奇跡的に真新しい足跡に気付くと。
空から舞い降りる新たな白にかき消されてしまう前に。
それを追って急流上流付近へと。
―まだ、そこに彼がいるかは分からないが。]
い、たぁ!
[急流を背に座る銀狼の姿>>65が見えると、ほ、とした表情になって。
左の前足にある、色を違えた痕を目にしても、
少女はひるむ事はしない。]
あるよ。
……あたしが言いたかった事。
全部言えてないから。
[最後にあった時と変わらず、少女は無防備なまま銀狼に近づく。]
あと、ライヒお兄ちゃんが教えてくれた事も。
ラファール、知らないでしょ。
[叶うのなら、銀狼のすぐ目の前。
その気になれば少女の喉に噛み付くことの出来る、
近さの雪の上に膝をついて、相手と視線を合わせようと。]
うん。
あたしね。
どっちかを選べ、なんて言うつもりなんてなかったの。
[こてり、と緩く首を傾げた銀狼と同じように。
少女も首を傾げる。]
だって、どっちもあなたでしょ?
[後退する態>>69に、ほんの少し碧が翳るも。
問いには、青年が広間から出て言った後、
ライヒアルトが黒い手帳を置いて行った事。
その手帳からはみ出した紙に書かれた事>>16。
一番下にかかれてあった事も含めて全て、説明をした。]
─ 外 ─
最後までやらんで 終わらす 方法
なんや あるやろか
[うちは持ったままやった紙ぃ見詰めながら、丁寧な文字が示す方法があらへんか考える。
歩きながらやったさかい、途中蹴躓きながらやったけど、転ぶんはどうにか耐えた]
始まりんきっかけ は これで ……
本来終わらせぇは ここ が
…………
[『人』っちゅー項目見詰めて、うちは足止めてもうた。
”人”はもうだいぶ減ってしもうてる。
人狼かてもう見つけとる。
それでも終わっとらんらしい雰囲気が辺りを支配しとった]
…… 『人』ん部分は もう減らしとぉないよ
[呟いて、紙握る手ぇに力を籠める。
また小さく震えてもうたけど、さっきみとぉに握ってくれる手ぇ>>59は今は傍にあらへんかった]
一番 崩しやすいん は 『場所』ん部分 やけど
[復旧は急いでも1日や2日で出来るもんではあらへんやろし。
今んペースやったら、また遠くないうちに誰か襲われぇかもしれん]
…… あかん
上手ぁこと 思いつかん ……
[頭から煙噴きそうんなって、天仰いでもうた。
空からちらちら白いもんが落ちてくるんが見える。
また寒ぅなるんやろな、なんて思考が擡げて、肩んかけてたブランケットをきっちり前で合わせて境目掴んだ]
通常とは異なる形で、“場”が崩れるのか、よくわかんないけど。
あたし、ラファールに誰かが殺されるのも。
誰かにラファールが殺されるのも嫌!
[はき、と拒絶の意を示したあと。]
……だって。あたし。
家族として、兄としてでなく。
…あなたの事が、好きなの。
人狼だって、知っても。
[じ、と銀狼の紅の眼を、少女は逸らすことなく見つめる。]
― 森 ―
[遠吠えに耳を澄ませて、そちらに向かっている足跡を探して追いかけた。
着いたのは銀の獣の前にビチェが膝をついてからだった]
――……パキ。
[小枝を踏んで小さな音が鳴った。
鏃を銀のものに付け替えた矢と赤い弦を張った弓を手にしながら、ビチェとエリの会話を聞く]
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