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ベッティお姉さん、私のも、つかって。
まだ、自分じゃ、つかえないけど、多分、つかってもらうことは、できるから。
[まだ幼き故に自らの力の使い方は知らない。
けれど身の内にあるのは夢を操る力、眠りを司るもの。
少しはマシになるかもしれないと、手をベッティに伸ばし願った。]
……ううん。
ボクが持ってくよ。
榛ちゃんのことも聞かないといけないから。
[回復したならイヴァンに運んで貰おうかと思っていたのだけれど。
マテウスの手を右手の槍で遮るようにして、薔薇色の白引きを持ち上げようとした]
…ナタル、でも、いい?
お姉さんでも、お兄さんでも、ないなら。
もう、呼べない。
けど、ナタルさん、って、なんか、呼び、づらい。
[ナタルを見上げてそう言って。
本当は一番呼びやすいのは、ナタルお姉さんだけど。
違うと知った上で呼ぶのは抵抗があって。]
[オカ…おっと、ナタルに頼むなーと一回視線を向けてから、エーリを捜したんだけど、何か黒くて小さいのがこっち来たんであたいはきょとんとそっち見たんだ。]
…………エーリ?
[………何で縮んでんだ可愛いな!
いやいや今は可愛いは置いとけあたい。
んでも縮んでるって事は、力もちまくなってるのかなこれ。
あたいはハルナの隣に座って、エーリを膝の上に乗せたんだ。]
エーリは、無理しないだけ、影輝の力、貸して、ね。
[一応エーリにはそう断りいれといたんだ。]
/*
あ、「き」を消し忘れた…。
これなら杖って表現の方にしておけば良かったや。
うーん。勝ちに拘ってしまってるかな。
でもイヴァンさん居ない間に渡しちゃうのは、ちと。
ここは譲るべきだった!とかだったらごめんなさい。
[ゲルダの蔓環が綻んだ音を、男も聞いた。彼女の安定を支えているはずのそれに視線を落とし]
蔓環が綻んでいるぞ。ゲルダ殿もあまり無理をせず、しばらく休んではどうだ?
[男が伸ばした手を遮り、ゲルダが白引に手を伸ばすのは止めず、あくまで静かに言う]
ま、それはともかくとして
[そう言うと、榛名に目を向け]
この状況は、結構不味いかもね
私に出来ることなら協力するけど
[時空の特性は『無限』
終わりがなき故に普遍にして不偏、そして不変
全てに干渉し、かつ干渉を受けない力が役に立つかもしれないと]
あり…がと……
[力を貸してくれるらしい皆に揺れる瞳から涙がこぼれた。
揺らぐ暖かい感情に、わずかに内に眠る力も弱まり]
ベッティ…でいいかしら……
お願い……します……
[彼女に、すがるようにそっとその手を握り、
今頃ゲルダは心配しているかなと、ふと脳裏にそんなことがよぎった]
―ハルナのところに行く前―
[あたいは何か何も動じてないリッキーにちょっと瞬いた。
あれ、リッキーなんで、あたい言ってたっけ!?いやいやそんな記憶はねーぞ。多分。
ってリッキー…なんかすげぇ嬉しい事言ってくれてるんだけど。]
リッキー、わたし、隠し事……
[雪色のあたいは、ちょっとハルナんとこ行く足とめて、リッキーのほうを見ていたのさ。あ、逸らした。
姫扱いにはぶんぶんって、雪色があんまりやらないような勢いで首振ったんだ。]
リッキー、あり、がと。
うれしい、よ。
[やっぱリッキーは親友だな!とあたいは言えない変わりにすっげーにっこり微笑んだのさ。
爺さんが何かリッキーに言ってたけど、それはちょっと睨んどいた。
リッキーが爺さんやり込めてるっぽいから、そっちに任せてあたいは危険域っぽいハルナの所に向かったのさ。]
だいじょぶ。まだ。
切れてないから。
[握った瞬間に背中がゾワッとした。
けれど出来るだけ顔に出さないよう努める。
事実、それだけで蔓環が完全に崩壊してしまうこともなく]
ずっと休ませてもらってばっかだったもん。
榛ちゃんが困ったことになってたら、早く助けてあげたいし。
[マテウスに向けた顔は仕事をする時の、衛視の表情。
翡翠は断固とした意思を持って]
だからこれは、ボクが運ぶ。
ま、話の続きはこれが終わった後な
[ベッティの反応にこちらもにたりとした笑みを返し]
……さて、手を加えるなら
[そう呟くと、キャンキャン吠えてるエーリッヒに目を向け]
ここだよな
エーリッヒ、ちょっと手ェ加えさせて貰うよ
ちょっとくすぐったいが、我慢な
[そう言うと、返事を待たずそのちっちゃい背に手を置いて、力注入
さて、流し込んだ時空の力は彼にどんな影響を齎すのやら]
そうか…残念だ。
[強い意志を持って、きっぱりと男の申し出を断ったゲルダに、男は目を細める。残念、と、口では言いながら、その笑みは柔らかく]
すまぬが、どうしても渡してもらう。
[剣の柄に男の手が触れ、薔薇色の光がゲルダの持つ薔薇色を包む。一気に二倍程にも強まった秘宝の力に、綻んだ蔓環は、耐えられようか?**]
うん。
じゃあ、ナタルって、呼ぶ。
[頷くのを見れば安心したようにふわり微笑んで。
ベッティたちが榛名の封印しようとする様を側で祈るように見つめ。
幼い自分の力も使われるなら、捧げるように手を伸ばした。**]
/*
流石に膝の上なんで、急激にでかくなるのは自重。
時間も時間だし。
何にもない時なら、「一気に成長、ただし青年の姿」とかやったんだけd
もちろんベッティの膝の上なんで。
姐さん事件です(何
[騎士の持つ剣から伝わる感触と。
今手の中にある感触は、あまりにも似すぎていた]
マテウスさん。
[どうしてと。そう尋ねるより前に、ドッと秘宝の力が膨れ上がった。プチプチという音が続けて鳴る]
う、わ…っ!
[一度に弾けなかったのは材質の幸運か。
それでも耐え切れなくなるのは時間の問題となりそう*だった*]
ありが、とう。
[ビーチェと、リッキーにはそう言って。他にもてぇかしてくれる奴が居たら礼を言った。
でもめいっぱい使っちまうのはナターリエとエーリッヒの分になるだろうな…均衡の関係で。
それでも他の手があるのは有り難い。
ふぅ、っと一回息をついて、あたいは少し気合入れたのさ。]
そう呼んで下さって構いません。
少し我慢しててください………。
[開いた口からは、淀みも途切れも無い、流れるような言葉が零れた。嫌いな言葉、だけど今は一番、伝えるのに適してる言葉だ。
ハルナに手を握られたまま、あたいは呪文を織り上げたのさ。]
―――――――汝、榛名よ
真白の王の名の御名下に、月の均衡を破りし物へ
太陽と星の嘆きを聞き、底深き常闇の夜の門を閉ざさんことを
我は力の代行者として
『封印』を―――――――――
[封印は一気に、ナタルとエーリッヒの力をあるだけ搾り取って、ハルナの中に入っていった。それの影響を抑えるように、ビーチェの力が薄い膜みたいにハルナに落ちていく。]
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