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[なんだろ。エーリッヒは今にーちゃんの格好してんのに。髪の毛の色だって違うのに。
あたいにはわんこにしか見えないんだぜ…。
あたいは人んときのエーリッヒのあたまも撫でたといたのさ。ここはもふな感じだな。
そんなわけでエーリッヒに手ぇ引っ張ってもらって、あたいもハルナからお茶もらったのさ。氷は忘れねぇ。
途中で爺さんが何か言ってたんだけど、リッキーがどっか連れ込んだんでよく分かんなかった。
んでリッキーだけ戻って来たんだけどどうしたリッキー、血がついてるぞ?]
リッキー、大丈夫? 怪我?
[のわりにゃ笑顔が爽やかだけどさ。
あたいは両手でカップ持ったまま少し心配そうに尋ねたのさ。**]
どうして、秘宝、欲しがったフリ、したのかな、って
[うーんやっぱ分かんないままはキモチワルイな。
ナタルがどーしたって言ってきたから、あたいはナタルに聞いてみたのさ。]
[エーリッヒの様子には自分は突っ込まないでおいた。
自分も突っ込まれるといろいろとあれなのもあったから。
ふとゼルギウスの頭と砂糖、それから近くにベッティと、要素はそろってるなと思いながら、
さすがに理性が勝ち、余計な事は口にしないでおいた。
ベッティがナタルへ向ける疑問の声、なんとはなしにナタルのほうへと向いて]
それは、私も少し興味ありますね。
[そう彼の返答を待つことに]
時間稼ぎといいますと、マテウスさんの?
[そう問いを自分から重ねながら、自分のカップに紅茶を、
そのまま仕草で他の人におかわりいりますかと、頼むものがいたらそのカップに注いだ]
[べっちん!した後、ベッティに頭を撫でられた。
普段の毛並みとは質は違うが、ふわふわさらさらの金糸。
触り心地は悪くないはず。
撫でられるとやっぱり、犬の時のようににへらと笑った]
[お茶の最中はちゃんと椅子に座って。
それなりに人として見れる行動を取る。
耳と尻尾が嬉しそうにパタパタ動いていること以外は]
[ベッティ達の話が始まると、ピクピクと耳を動かしながら話を聞く体勢に]
マテウス、の…。
ナタルは、マテウスに、協力してた、の。
ど、して?
マテウスが、何を、望んでるか、知ってる、から?
[む、だんだんわかってきたぞ。ナタルとおっさんグルだったんか。あとゼルも。
でも理由がわかんなかったから、ハルナの後からあたいも聞いてみたのさ。]
『理』ですか…
まぁ、答えは…もうじき出そうな様子ですね。
[向こうの様子が映る光景、そこでは今まさに話の渦中にあるマテウスがなすこと、それが行われようとしてるところだろうか。
いっそ信念に基づいて、裸Yシャツでずっといますとか言い出したら、この人は怒るのかなとかどうでもいいことを内心に、
表面上は何事もないかのように穏やかな笑みを浮かべて紅茶に口をつけていた]
そっ、か
[何だナタルも知らないのか。それにはちょっと残念そうな顔したんだ。
続いて出た内容は、あたいにはちょっと難しい。
よくわかんなくて、考えるみたいに少し眉を寄せたのさ。]
……つまり、何かよく、わからない、けど、マテウスが、何か、してくれそう、だから、手伝っ、た?
[あたい的に分かりやすくしたらこんな感じか?]
[ここに居たのが、封印の領域に親しいベッティなら。
均衡を保つのが得意だろうエーリッヒなら。
安定の力を扱う妖精騎士団長なら。
あるいは他の力を使うことに長けたヒトたちなら。
…無い物強請りをしても何も変らない]
いいよね。
[承諾を得られるなら、ゆっくりと手を離す。
誕生の対極にあるのは「死」
生命の領域に親しい者ほど自由に扱えるものじゃないけれど。
最後の最後、どうしようもなくなったら…。
不安になりすぎて、なんか思い詰め始めていた]
……この騒動が始まって、『秘宝』がどこにあるのか気づいた時。
もし、それが他の誰かだったり、あるいはユベールだけが持っていたのだとしたら。
さっさと後頭部どついて出させたんだけどね。
[なんか物騒なこと言ってます]
話を聞いて、強い『意思』を感じたから。
だから、その道を繋げたい、と思った。
それと、自分が不安定になってたから、弾けさせとけ、ってのが重なったのが、ま、さっきの行動の理由になるわけね。
何を犠牲としても叶えたいもの、ですか…
[ナタルの言葉に小さく呟き]
後は、私たちにできそうなことというと、悪いようにはならないと、信じることくらいですが。
ユベール……?
あ、ゼルギウス。
[最初誰の事かなって思ったけど、だよな、ゼルギウスのことか。
ナタルのいってる事は、何となく……ならわかったかな。それでも、わかんないことのが多かったから、表情は微妙だったかもしんね。]
道が、繋がったら、どうなるの、かな。
…わたし、には、無理に、やろうと、してる、ように、見えた。
歪まないと、いい、けど。
[…カップのお茶、減ってねぇな。
とかあたいはぼんやり関係ないこと考えたりした。]
[蜥蜴の姿の、厳ついとしか表現し得ない顔が、己の答えに歪むのを、男は冷静に見つめていた]
確かに「正しさ」の量りは、各々違うもの。
だが、他が傷つくを恐れ、破壊を厭うことは、天地の摂理に適う。
[だから、そのイヴァンの意思は正しく、正しいが故に快いと、天聖に属する男は感じる。摂理に逆らう己自身の行いに消耗し、それに抵抗する者達の行いに癒される矛盾と皮肉に、男は笑みを深くした]
[受け取った白引は、暫し、翠樹の気を受けていたせいか、その薔薇色の刃の表面に繊細な蔓草の文様を浮かび上がらせて輝いていた]
美しいな。
[そう呟いて、どう使うかを見せろという、二人の顔を交互に見つめる。
深淵の青には、やはり心の動きを示す色はなく。黙って、それまで握っていた剣の柄から手を離した]
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