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出る。意外にわんさか出る。
俺は普段から『武器』を携帯しているから問題なかったんだが。
[例の『金属片』の事らしい。]
そんなわけで、単独行動は厳禁な。危険すぎる。
………………面倒だが、しかたねぇな。
[別に面識がある訳でもないので、放っておいても構わないのだが。
ここで不用意に死なれるのも面倒で]
ヴィンター、お前はこっちの……皆のいる方へ。
お前の気配をたどって、追いつくから。
「……相方は?」
……あっちを、保護して行く。
[答えつつ、盛大なため息をついて。
探査の輪を二つに分けて、一方を白梟と共に力ある者のいる方へ。
自分はもう一方と共に、もう一つの気配の方へ]
[アマンダは、わらいながら、なきそうな、子どもを見つめる。
頬に触れた指からは、強い精霊の気配が伝わって。
それが、「フィロメーラ」なのだろうと思った]
また、逢えるのに…後戻り出来ないの?
ベアも…フィロメーラも…
揺らいでいるのなら、立ち止まってみればいい。
本当に開けたい【扉】は、【鍵の書】でしか開かないのかな?
[彼女が指輪を嵌めると、零れた光がひび割れた爪を元へと戻す。
叶うならば、アマンダは大地のように優しく包もうとするだろう]
私はきっとどこかで、友だと思っていたのだな。
疑っても、彼奴の事を。
[捻れた環には表も裏も無い、無限の象徴。時の環。]
[透明な、光が目の前を通り過ぎる。天聖。
その力の来たほうを見た。
泣き出しそうな子供の貌を。]
あぁ……そこなら大丈夫、かな。
[示された場所にイレーネをゆっくりと横たえて。]
僕も短剣は持ってるが……。
[それ以外は何も持ってないってのは不便でしかなく。こんなトコロに放り込まれるとわかっていれば、もうちょい道具類も持ち込めたのだろうが。]
はあい。
……あれ?
[別段抑えられていない念ならば、意識しなくてもそれなりには感じ取れた。
とはいえ、それが何であるかまでは意識しなければわからなくて]
おじさま、アーベルさん。
向こうからなにかくるみたい?
[自分が拾われたのとは反対の方向を指差して]
自衛団のおじさんが出て行ったのも向こうだったと思う。
[そう付け足した]
向こうから?
じっちゃんが戻ってくるはずはないし……。
[気配の探知は出来ないので、少しだけ近付いてみる事にした。]
[白梟と別れ、すたすたと奥へ]
……にしても……何が楽しくて、最深部へ向けて突き進んでんだよ……。
[呆れたように呟きつつ、気配を追う]
ガーディアン・クラスがごろごろ出てくると、さすがに俺でも一人ではさばききれんのだがな……。
まあ、本性解放すれば、一掃できるだろうが。
[いや、それはヤバイ。かなり]
陶芸家 アマンダが「時間を進める」を選択しました
……駄目だよ。
[拒絶はしませんでしたけれども、ベアトリーチェはアマンダから離れて、ゆっくりと左右に首を振ります。]
ベアトリーチェ=ブルーメンガルデンは、
この世界では、生きていかれないのだから。
[ふっと翳が過り、また、人形のようなかおになりました。]
[ゆらゆらと飛ぶ黒い光の無限の輪。
それと共に飛ぶ、白梟。
それはやや、異様な取り合わせだろうか。
まして]
「方々、ご無事でしたか」
[視界内にそこにいる者たちをとらえるなり、声をかけてきたりするのだから]
……ん?
[不意に、違和感。
異眸が険しさを帯びて、すっと細められ]
ああ、そうか。
……いるんだったな。
[誰が、とは言わずに。とにかく今は保護優先で、と歩みを進める]
[なぜ、魔の周囲にガーディアンが居ないかと言えば、それは、その気配が影よりも薄いため。まるで消えかかった幻影のごとく]
[アマンダは、離れ行くベアトリーチェを静かに見つめる。
人形のようなかお。
アマンダと千花。
器としての――人形]
フィロメーラ、君は……
ベアを…人の子を、器に…?
[一度死に掛けた…死ぬ筈だった、子どもの中にある、精霊。
あっているかはわからない。
けれどその考えは、まるで陶磁器の人形に宿っていたアマンダ自身には真実のように思えて、動けずに]
「……そこまで驚かずとも」
[出迎えた者たちの反応に、白梟はむくれたっぽい声を上げつつも。
取りあえず、状況説明を始めてみたり]
[ブリジットの指差す方から、光の輪と白梟。不思議な光景。]
あー…確か、オトフリートの?
……喋れたんだ。
ってか、オトフリートまでこっちに放り込まれたか……。
[拾い上げた環を、もう一度地面へ置き
ダーヴィッドの傷に触れる。
傷口を合わせるように寄せて、流れる血を凍らせてゆく。これ以上、失われてゆかないようにと。
鎧の下、断ち切られた服を割いて、その上からきつく巻いていく。意識があれば、酷い痛みを覚えるだろう。
布きれに染みた血が滴る。]
…ひとの体を器にして。
[流血の勢いは漸く治まり、弱いながらも打ち続ける鼓動と身に秘めたぬくもりが、未だ命が保たれていることを示している。
意識はまだ戻らず、唇から漏れるのは微かな吐息だけ。]
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