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[眠りに落ちていた。その淵で
『場』にきてから、常に感じていた、ねっとりぬっとりとする生暖かい何か。
それが離れてゆくのを感じた。
「いとし子」といつも言われていた気がするが、一方的な愛の押し付けは勘弁して頂きたいものだった。]
”でも、あんたが俺を見つけてくれなかったら
こんな結末を見ることもなかっただろ。
そん点は、感謝してる”
[『場』を構成せし、赤い片端が切れた。『場』は崩れ、再び『日常』が訪れる。]
お、伯父上、大丈夫ですか!?
[わたわたと吹っ飛んだ体勢のまま動こうとしない伯父に駆け寄った時は、顔が真っ赤なままだったかもしれない]
『ふん。なかなかやりおる。まあ、死者が増えぬのであれば……』
[ミハエラの口を使っての、蒼花の声は。段々と小さくなり、聞こえなくなった。
今は服の下に隠れている蒼花の色は、ここ数日より多少は薄くなっていたかもしれない。
生まれつき持っているそれが消える事はなかったのだが]
[こういう時、どうすれば元に戻れるのか。
それを月の女神が最後にいっていたような気もするが]
[――まぁ、期待はそこそこに待つことにした]
[起きたら起きたで、後始末は山ほどあるのだ。流した血の分、自分はどうすればいいのかわからないが――
何とかなるだろう。
見下ろす先は、慌てているミハエラで。あの子の為なら、何でもできると『場』では思いこんでいたソレに比べれれば。まだ何とかなる*だろう*]
[とりあえず二人を並べたら、わたわたとリネン室からタオルを持ってきて井戸でぬらして2人のデコ拭いたり、伯父の吐いた血ぃ拭いたり。
看病経験なんてねーから何すればいいかわからず、あとはオロオロ]
[夢を見ていた。
幼い頃の、夢。
『この子は私たちとは違う、力の欠片を持っているから』
『このまま共に旅を続けるのは』
『望まぬ『場』を形成して傷つくよりは……』
『……どうか、穏やかに』
言葉を交わしているのは、養父と、実父。
因子持つ旅人の両親は、異なる因子を生まれ持った子の平穏を願って、この地に残した。
あるものは祝福といい、あるものは呪いという朱の花。
その二つはどちらも子に与えられて、そして]
[生きる事を望む声は聞こえるけれど。
死して贖える罪はないとわかってもいるけれど]
(……それ、でも)
[それでも、この呪いを残しておくのはできないから。
それは、他者に与えられた運命への、ささやかな抵抗。
茶猫を撫でる手に、ほんの少し、力がこもって。
ひら、はらり。
朱の茨が散るのと同時、天鵞絨は静かに閉じた。**]
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